◇もっとも印象に残った球児
48.大分
川崎 憲次郎 投手 津久見 1988年 春夏
甲子園での戦績
88年 春 2回戦 〇 4-0 早稲田実(東東京)
3回戦 〇 4-1 福島北(福島)
準々決勝 ● 4-10 東邦(愛知)
夏 2回戦 〇 4-1 札幌開成(南北海道)
3回戦 〇 1-0 大垣商(岐阜)
準々決勝 ● 0-5 広島商(広島)
大分県の高校野球と言えば、
まず思い浮かぶのは選手ではなく、
二人の名将ですね。
ひとりは津久見の監督を長年務め、
選抜1度、選手権1度の優勝を果たした名将・小嶋仁八郎監督。
”仁八郎”という名前が頭にこびりついていて、
ついフルネームで紹介してしまいました。
そしてもう一人は、
柳ヶ浦-明豊の2校で監督を務め一時代を築き上げた、
大悟法監督です。
両監督ともすでに鬼籍に入られ、
大分の高校野球界は新しい時代に入っていますが、
両監督の情熱と実績は、
長く語り継がれるものだと思います。
その津久見・小嶋監督が退任した翌年、
大分の高校球界最大のスターと言ってもいい、
川崎投手が春夏の甲子園に出場しました。
川崎投手と言えば、
プロ入り後野村監督に鍛えられ、
ヤクルト黄金時代の一翼を担った投手として記憶されていますが、
高校時代からその才能はきらめきを放っていました。
この年の津久見は、
投打ともにバランスが取れたチームで、
82年、85年などのチームと比較しても遜色のない力を持ったチームと言われていました。
その中心にどっかりと座っていたのが川崎。
当時からシュートを決め球にしていたのかは記憶がないのですが、
速球のキレで勝負するタイプとしてワタシには記憶されています。
類似する投手として、
ワタシは浪商時代の牛島投手を思い浮かべていました。
川崎が最も輝きを放った試合は、
夏の選手権3回戦、
大垣商戦でしょう。
大垣商のエースは左腕の篠田。
この試合で凄い投手戦をした二人、
すっかり甲子園で株をあげ、
この秋のドラフトで川崎はヤクルトに、篠田はダイエーにドラフト1位で指名されました。
『のちにドラ1になった投手同士の、すごい投げ合い』
というよりも、
『この試合で投げ合ったことで、両投手ドラ1になった』
と呼べるものでしょう。
川崎はこの試合、
大垣商の打線から11三振を奪う力投を見せていますね。
本来さほど三振をバッタバッタとうばうタイプではなかったので、
この試合に限って言えば、
『篠田という相手が、川崎の本来のポテンシャルをも引き出した』
といえるのではないでしょうか。
しかし川崎の快進撃もそこまで。
準々決勝では広島商の野球に翻弄され、
まったくいいところなく0-5と敗れ去ってしまいました。
選抜の準々決勝でも、
東邦にまさかの4-10と完敗。
この年の津久見は、
やはり小嶋監督が采配を取っていなかったせいなのか、
自分のペースで試合が進まなかった時の復元力に欠けて、
力は持っていながらも上位進出はなりませんでした。
この結果を見て、
『やっぱり高校野球は、監督(の力が勝敗を決める)だなあ』
と思ったことを、思い出しました。
しかし川崎投手。
確かにいい投手でした。
【高校野球史に燦然と輝く】
存在とまでは言えないものの、
しっかりと存在感をアピールしたところなどは、
プロに入ってからも同じでしたね。
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