昨日は12月に入って最初の日曜日。
空の高い”冬晴れ”の空の下、
実にいろいろな競技が行われたようですね。
野球もサッカーもなくても、
スポーツの世界は実ににぎやかですね。
さて、
そんな中、
歴史と伝統では一番のマラソン大会≪福岡国際マラソン≫が開かれました。
大会は、昨日で第65回だそうです。
昔は今ほど箱根駅伝も人気ではなかったため、
【長距離】
と言えばその代名詞はこの【福岡国際】のことでした。
昭和40年代から50,60年代にかけて、
長くこの大会は『世界のトップランナーが競う』大会だったように記憶しています。
たしか昭和40年代終盤だったと思いますが、
語り草になっている
『フランク・ショーターのコースアウト事件』
もありました。
これは、
当時世界最強選手にして五輪でも勝ったフランク・ショーターがこの福岡国際のレース中、
便意をもよおして沿道のファンの振る小旗を奪い取り、
コースアウトしていき、
しばらくした後ですっきりとした顔でコースに戻り、
その間のロスもなんのその、
ぶっちぎりで優勝を飾ったというものです。
その当時のフランク・ショーター。
アベベの後の”世界の第1人者”でしたから、
当時は大きくそのことが報道されました。
ワタシも子供心に、
『この選手はなんて強いんだ。』
と思った記憶がありますね。
その後は瀬古が最後のトラックで宋兄弟を見事に抜き去ってゴールテープを切ったのも、
この福岡国際だったと思います。
物議をかもした中山の”疾走”もこの大会でしたっけね。
数々のドラマを生んだ舞台、
それがこの福岡国際マラソンです。
しかしながら、
男子マラソン陣の不振とともに、
最近この福岡国際もすっかり印象が薄くなってしまった感じがありますね。
近年で記憶に残っているのは、
箱根のヒーローでもある藤田敦史が2時間6分台で疾走した2000年のレースぐらいまでさかのぼらなければなりません。
それでも10年以上前ですから、
近年ともいえないですかね。
(藤田は期待したんだけど、その後伸び悩んでしまいましたね)
近年の日本選手の走りっぷりを見ていると、
かつての強かった時を知っているだけに、
残念な思いしか湧いてきません。
昨日の川内選手も、
日本人最高にして2時間9分57秒。
およそ30年前の瀬古選手の記録よりも遅いタイムです。
マラソンというのは当日の気候条件もあると思うので一概に比較はできないものの、
このタイムで五輪代表になってしまうくらいレベルが落ちたこと、
実感せざるを得ませんね。
スポーツ界で30年の時間の差と言ったら、
太古の昔と現在ぐらいの差があるんじゃないですかね。
シューズもウェアも、
トレーニング方法も給水も、
その他すべてが当時より『一段も二段もよくなっている』状況で、
なおかつ当時より遅いタイムになっている・・・・・。
レベルが下がったとしか言いようのない状況ですね。
実際この30年での世界記録は、
たぶん6分ぐらい短縮しているはずですから、
日本勢はその6分の短縮についていけていない、
ということなんでしょう。
(6分と言えば、単純に見ても2キロも差がつくってことですよね)
なぜマラソン界は、
そんなにもレベルを落としてしまったのでしょうか。
箱根駅伝は30年前と比べて、
ものすごく注目度が高まり、
市民ランナーの数も当時とは比較にならないぐらい増えているというのに・・・・・。
なんでかなあ。
そう思ってスポーツ界全体を見渡すと、
30年前と今を比べて、
見える風景がだいぶ違ってきましたよね。
ワタシが見るところ、
『明らかにその競技のレベルがアップした』
のは、
なんといってもサッカーでしょう。
近年の世界での活躍ぶりやプレーぶり、
明らかに30年前とは違います。
世界のサッカーの潮流に完全に乗り、
『グローバルスタンダード』にチームを仕上げていますね。
30年前にはあったかなかったかも定かではない女子サッカーは、
ご存じのとおり世界一ですからね。
たぶんテニスも、
レベルアップが著しいと思います。
この30年間で、
たくさんの世界で通用する選手が生み出されてきました。
その逆で
『明らかにその競技力が落ちた』のは、
代表格がこのマラソンでしょう。
女子はこの時代にはありませんでしたから男子を比較すると、
考えられないくらいの競技力の低下ですね。
そしてバレーボールも、
かつての栄光からは遠く離れた位置まで落ちてきてしまいました。
昨日終了のワールドカップも12か国中10位ですか。
他の記事でも書きましたが、
『日本による日本のための』
大会であるにもかかわらずこの成績です。
もはや世界大会に進めるほどの力もない、
と見たほうがいいでしょう。(特に男子)
ワールドカップで惨敗したラグビーも、
競技力の低下は顕著ですね。
特に大学ラグビーの試合を見ると、
そのことがわかります。
競技人口の激減は、
如何ともしがたいところですね。
世界基準でその力を相対的に図るのは難しいのですが、
相撲も大きく力を落としている競技だと思いますね。
力を落としているからこそ、
一般大衆が熱狂しないんだと思いますね。
まだ国内スポーツ一番人気を誇る野球も、
そういう意味では全体の競技力は落ちているのかもしれませんね。
そうでなければ、
”統一球”にしたとたんにあんな成績になることはないでしょう。
ワタシは前回のWBCを見た時からこの【球】に対する疑問は持っていたのですが、
http://blog.goo.ne.jp/angeldad/e/d5729c8ce6557a9781e448d4cf69d909
今年のプロ野球をみるだけでも、
なんとなく競技力の低下は感じられましたね。
今年のプロ野球の姿は、
本来の野球の姿だと思います。
去年までの野球が、
ある意味”張りぼての野球”だったということは、
否定できない事実でしょう。
今後プロ野球がどうなっていくのか、
『飛ばない球は面白くないので、元に戻す』
ということになったら、
目も当てられないことになる気がしますが。
まあ、
その他にも思うところはいろいろありますが、
全般に【日本のスポーツ力】が低下しているのではないか・・・・・・・
そんな嫌~な思いにとらわれてしまいます。
青い冬の空を見ながら、
そんなことを考えていました。
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