吉田義男さんが亡くなったというニュース。
ショックでした。
もちろん90歳を超えていましたから、
大往生であることは間違いありません。
しかし。。
寂しい、寂しくて仕方ない。
吉田義男さんは、
ワタシが
物心ついた時からすでに「監督」という人で、
もちろん現役時代は知りません。
しかしながら、
ワタシの父、親戚、あるいは祖父などから、
「吉田は守備が上手かった」ということは折に触れて聞いていました。
ワタシが子供の頃に「これが野球なんだなぁ」
と思った野球人そのものの感じでした、
吉田義男さんは。
ワタシはなんというか、
「仕事人」的な守備職人が昔から大好き。
一番好きなのが元西武の辻さん、
そして広島の三村さんなんかも大好きでしたが、
吉田さんも完全にそんなタイプの選手。
ワタシが現役時代を見ていたら、
多分ファンになっていたでしょうね。
しかし現役時代を見ていないので、
印象はもっぱら監督時代のものばかり。
阪神という球団があまり身近ではなかったワタシですが、
昭和60年、あのタイガースフィーバーの時は、
いやが上にも阪神のことをたくさん知ることになりました。
あの年、
ワタシの周りはやたら阪神ファンばかり。
日本シリーズでは、
「西武命」はワタシだけで、
あとはぜーんぶ阪神ファン。
多勢に無勢で、
そりゃ大変でした。
シリーズ第1戦、第2戦でバースが叩き込んだ時なんざあ〜た。。。
いろいろ思い出しますねえ。
しかし、
あのシリーズ、
最後まで「こっち(西武)が勝つ」
と頑なに信じていたのがワタシでした。
だって、
こっちは広岡監督で、
向こうは吉田監督だったから。
負けるわきゃね〜よ
そう信じていました。
第6戦で満塁アーチ叩き込まれるまでは。
結局阪神のあの年の勢いはものすごくて、
その勢いに完全に飲み込まれちまった、
その印象しかありません、今も。
吉田監督は、
決していい監督とは思わなかったんですが、
吉田さんのあのなんとも言えない佇まいとか、
おっとりしたものいいとか、
そんなところは憎めないなあ・・・と思っていました。
いい人でしたね。
監督をリタイアした後も、
たくさん芸人やらにいじられていましたが、
なんだかほっこりした雰囲気をその都度醸し出してくれて、
いつもクスッと笑ってしまっていました。
阪神というと、
ワタシはなんか戦闘的な選手やらが多い印象が強いのですが、
吉田監督は阪神の中では異質の空気を醸し出してくれていたという印象が強いです。
それにしても。。
あ〜寂しいなあ。
ワタシがいっちばんプロ野球が好きだった頃の、
その中にいつもいた監督でした。
のちにフランスに渡り監督をして、
ムッシュなんて呼ばれたりもしていましたっけ。
古き良き時代の野球人、
吉田義男さん。
どうか安らかに、
お休みください。
ありがとうございました。