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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

第87回選抜高校野球第9日  4強出そろった。

2015年03月30日 | 高校野球

≪第87回選抜高校野球大会≫
【準々決勝】

第1試合  大阪桐蔭  5-3  常総学院
第2試合  敦賀気比  4×-3 静岡
第3試合  浦和学院  5-0  県岐阜商
第4試合  東海大四  1-0  健大高崎


『大会で一番面白い』
と言われる準々決勝。

その8強の戦いは、
雨の中で行われました。

数年前から復活した、
『準々決勝は1日で』
という日程の組み方。
『やっぱりこうでなくちゃ』
と思いますね。

2試合ずつ2日に分けるやり方は、
どうもワタシの中にずっとしっくりこなくて、
『早く1日に戻してくれないかなあ』
と思っていましたので、素直にうれしいです。

この日もそうだったように、
『準々決勝の第4試合は、やっぱりカクテル光線の下じゃなきゃ!』
なんて思ったりしています。


さて、試合です。

第1試合、第2試合、第3試合。
やはり力のあるチームが勝ち上がってきたという印象です。

3試合ともに終盤までの接戦で、
とても面白い試合が続きました。

しかし最後は、
『力のある方(のチーム)が勝ちきった』
という結末になりましたね。

大阪桐蔭-常総学院戦は、
キーポイントになったのは常総が3-1とリードして迎えた5回のシーンでした。

2死1塁から、
当たっている荒原のものすごい打球がライト後方へ。
『1点追加だ!』
と思ったのもつかの間、
ダイレクトでフェンスを直撃した打球は、
深めに守っていた大阪桐蔭ライトにまるで『壁当て』のボールの様に戻ってきて、
それを取ったライトから9-6-2と転送され、
1塁ランナーがホーム寸前タッチアウト。

この1点が入っていたら、
たぶん試合の流れは中盤以降も常総のものになっていたことでしょう。

しかしピンチをしのいだ大阪桐蔭は、
すぐさまその裏の攻撃でキャプテン福田が一発を放って1点差に。

そこからは大阪桐蔭得意の、
じわじわと相手にプレッシャーをかけていく野球で、
終盤に逆転してそれを守り切りました。

勝負のアヤは紙一重。
そんな第1試合でした。

でも、
敗れたとはいえ常総学院は、
夏に向けて確実に強くなりますね。

『集大成の夏』がとても楽しみなチームです。


第2試合も、
前半の敦賀気比の一方的な攻勢を静岡のリリーフ・村松がよく踏ん張って凌ぎ、
中盤相手のエラーもあって一気に追いつくという展開となりました。

しかしここでの勝負のアヤは、
追いつかれた敦賀気比が決して追い越させなかったことにあるでしょう。

静岡は、
追い越しておけばそのまま逃げ切りが狙えた展開でしたが、
スクイズ失敗などもあり、
結局は追い越せずじまいで終盤を迎えてしまいましたね。

同点で9回を迎えれば、
心理面からも、
やはり裏の攻撃がグッと有利になりますね。

公式戦経験がやや浅い静岡の村松は、
このしびれるような展開の中では、
最後に踏ん張りきることが出来ずにサヨナラを許してしまいました。


第3試合は、
浦和学院の試合運びにうならされました。

前半から県岐阜商の剛球エース・高橋の速球に的を絞り、
凡打になろうとも『いやな感じ』を与え続けていましたね。

後半になれば高橋を捕らることができ、
勝負をかけられると踏んでいたような『巧者のゲームプラン』通りの試合展開でした。

そしてその試合展開に持っていくためにチームを支えたのは、
やはりエースの江口でした。

初戦、2回戦と同じくこの日も立ち上がりの不安を見せてしまいましたが、
何とか初回をゼロで切り抜けると、
後は見ている者に『投げていて楽しい』という感じさえ抱かせるほどの見事な『出し入れ自在』のピッチング。

県岐阜商打線に最後まで的を絞らせずにスイスイと完封しました。

その江口の好投に応えんと、
打線は7,8回に爆発。
計5点を奪う快勝で一昨年以来の4強入りを決めました。

やはり浦和学院も、
甲子園での戦い方が堂に入っています。
優勝旗をしっかりとその瞳の中にとらえていると思いますね。

県岐阜商の高橋投手。

この日は2回戦から連投だったせいもあり、
やや球威、コントロール共に甘かったかもしれません。
後半つかまって、
無念の敗退となりました。

しかし彼の投げる球は最後まで素晴らしく、
この日のピッチングで評価を落としたということは決してありません。

むしろスカウト陣は、
『準決勝、決勝と間隔を詰めた連投にならずに、良かった。』
とホッとしていることでしょう。

その投げっぷり。
惚れぬいちゃいます。
夏に向けてまた、
しっかりと調整して来てほしいと思います。

そして夕方から始まった第4試合。

地元にはなじみのない地域同士の戦いということもあり、
すっかりスタンドのお客さんは帰途につき、
結構ガラガラになってしまった中の戦いでしたが、
非常に見どころのある好ゲームとなりました。

両校ともに連戦ということで、
投手には無理をさせず2番手投手が先発のマウンドに立ちました。

東海大四の先発は権投手。
左腕から投げる球は、
120キロに満たない球速でした。

見ているこちらは、
『これは健大高崎、かなり打ち込むな』
なんて思っていましたが、
そこに穴がありましたね。

足でかき回す『機動破壊』で昨日強豪天理を破った健大高崎。
明らかに『組しやすし』という感じの試合の入りで、
なんだかいつものような『大胆な中にも細心さ』がある健大高崎というよりも、
『強引にでも”破壊”してやれ。この投手ならいつでも打てる』
といういつもは出ない”粗さ”が試合っぷりに現れました。

前半からいくつも出た”無謀な走塁”によるタッチアウト。
この連鎖で、
試合の主導権を失っていったような戦いぶりでした。

先発の権投手。
のらりくらりとしながらも、
ここという時の制球力はさすがに甲子園で先発を任されるだけのことはありました。

健大高崎にここという時の一打を与えず、
5回までゼロに抑え込んでいくという、
東海大四のベンチにとってはまさに『嬉しい誤算』のピッチングで、
中盤まで試合を進めていきました。

そして5回裏。
勝負をかけた東海大四はその権投手に代打を送り、
一打に賭けた代打・吉田の打球は見事に右中間を鋭く破って待望の先制点を挙げたのでした。

6回からは、
満を持して過去の2試合でわずか2失点の、
エース大沢をマウンドに送り試合の主導権をガッチリ握り、
最後までその主導権は手放すことがありませんでした。

健大高崎は、
心理的にもこの試合、
『後手後手』に回っているのが画面の上からも見て取れました。

『この展開を覆すのは、相当骨が折れるな』
と思っていましたが、
果たせるかな大沢投手の見事なキレのあるピッチングに翻弄され、
最後までホームが遠くわずか1点が返せないまま、
失意の敗戦となってしまいました。

『野球って本当に難しい』
ということを高い高い授業料を払って学んだ、
健大高崎の春だったと思います。

『ほとばしるような気合いと集中力』
を普段は持っている健大高崎でさえ、
こういう試合になってしまう可能性を持っている野球、いや高校野球って、
本当に難しくも恐ろしい競技ですね。


勝った東海大四高。

『強打のチーム』
との触れ込みもあった今年のチームですが、
3試合で得点を挙げたのがわずか3イニング。

しかしその得点を、
大沢投手を中心として野手が守りに守って、
僅差のゲームをものにして4強まで進出してきました。

夏の選手権では04-06年までの駒大苫小牧が、
連覇を含む3年連続で決勝に進出して『北海道勢の存在感』を大いに発揮しましたが、
雪の北海道からいきなり始まる春の選抜は勝手が違っているせいか、
なかなか上位進出はなりませんでした。

一昨年などの北照の8強があるものの、
4強は駒大岩見沢以来22年ぶりです。

決勝となるとあの『谷木』の北海以来かな?
優勝は・・・・?
もちろん初めてとなります。

大沢投手の安定感は抜群ですから、
『ひょっとすると』
という期待感は大きいですね。

準決勝で対戦する浦和学院とは、
秋の明治神宮大会で対戦してこっぴどくやられています。

その試合、ワタシも観戦しましたが、
半年前のその頃と今では、
両チームともに『まるで別のチーム?』のように変化を遂げています。

特に東海大四は、
あの時のような乱れ方は、
決してしないチームへと成長して来ています。

お互いが望む『ロースコアの競り合い』に果たしてなるのかどうか。
興味が尽きません。


さあ、
残り4チームの激戦になってきた今年のセンバツ。
どのチームも秋からは見違えるような成長を見せています。

いったいどこが、
歓喜の桜吹雪を舞い散らせてくれるのか。

今日1日の休みを挟んで、
準決勝は明日。

快晴の中、
行われる予定です。


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