昨日は今年最後の野球ということで、
明治神宮大会に行ってきました。
朝10時試合開始で極寒の中観戦していたのですが、
途中からお隣の国立競技場から大歓声が。
そこでワタシ、
今日が天皇杯の決勝だということに気がつきました。
さらに逆サイドでは、
秩父宮ラグビー場で関東大学対抗戦グループの、
早稲田と慶応の試合も行われており、
午後2時からの約2時間は、
神宮の森が大いに賑わった日になりました。
同じ時刻に3つ並んだ競技場で大きな試合が行われているなんていうのは、
なかなかワタシも体験したことがなくて、
貴重な体験でした。
そんな中神宮球場も、
かなりの観客で賑わっていました。
第一試合は内野席はぎっしり満員。
外野席も開放されていました。
さて、
行われた昨日の試合、
なんと3試合全てが延長タイブレーク決着。
寒すぎる気温の中でしたが、
グラウンドでの熱い戦いに、
気持ちはポッポと熱くなりっぱなしでした。
まずは高校の部。
準決勝の第一試合は強豪対決。
横浜と東洋大姫路が激突しました。
横浜は奥村頼、東洋大姫路は阪下と両エースが先発。
予想された通りのロースコアでの凌ぎ合いとなりました。
秋のこの時点としては、
本当にレベルの高い試合でしたね。
まずは横浜が5回にキャプテン阿部の先制タイムリーで主導権を握ると、
6回からは「スーパー1年生」織田をマウンドに送ります。
その織田が素晴らしいストレートで東洋大姫路につけ入るスキを与えず迎えた8回、
球場の雰囲気は「このまま横浜が逃げ切るだろう」という感じでしたが。。
代打で出てきた白鳥が見事に捉えてライトに2塁打。
ここからパスボールが出て3塁にランナーを送ると、
ここですかさずスクイズを選択。
これがキャッチャー前に転がり間一髪セーフで同点。
織田を崩した東洋大姫路は、
ようやく終盤に試合を振り出しに戻しました。
そして迎えた10回タイブレーク。
まず横浜は表の攻撃で、
2死満塁まで攻め立てるも無得点。
そしてその裏の東洋大姫路。
まずきっちり送って1死2.3塁のチャンスを作り、
申告敬遠で満塁。
このピンチに横浜は、
大胆な守備シフトを敢行しました。
あたかも夏の甲子園の大社🆚早実戦を思い出させるように、
内野を5人で守るシフト。
しかし今回は、
4人の前進守備プラス、
2塁ベース上にひとり、
選手を配しました。
二塁でのゲッツーを視野に入れた大胆シフト、
そして外野を見てみると、
2人の外野手は左中間、右中間に守るのではなく、
定位置での守備。
レフトを完全に空けるという、
「引っ張られたら終わり」
というこちらも大胆なシフトでした。
そして。。。
このピンチに、
ふたたびマウンドに上がっていた奥村頼が応えて、
2人の打者を打ち取ってサヨナラを許さず、
試合は11回へ。
なんだか痺れるような11回、
横浜は1死2.3塁とすると、
ここからゴロで勝ち越し点を挙げ、
さらに奥村頼が自らタイムリーを放ち2点を挙げ、
その裏の無死満塁の大ピンチを奥村頼が気迫で討ち取りゲームセット。
内容の濃いナイスゲームは、
横浜が大接戦を制して決勝に進出しました。
そして決勝の相手を決める第二試合。
名門・広商が序盤からゲームを支配して5-0とリードを奪い8回へ。
誰もが広商の逃げ切りを予想したと思いますが、
ここから試合は急展開を見せました。
敦賀気比は8回2死から、
センターへのタイムリーでまず1点を返します。
広商としては、
このあたりも捕れる当たりでしたが、
外野が太陽が目に入ったのか捕ることができずにタイムリーにすると、
次の打者のレフトへの打球を今度は途中出場のレフトがダイビングして後ろに大きく逸らし、
打者までかえってくる2点タイムリーにしてしまい2点差。
そして9回は、
2死2.3塁から、
なんでもないショートゴロで試合終了と思ったら、
今度はその送球が少し高くそれ、
これをファーストが捕れずに後逸して土壇場で同点に追いつかれました。
広商のエースはここまで苦心の投球を続けて球数も嵩んでいましたので、
ここから本当に苦しい投球となってしまいました。
タイブレークに突入した10回、
広商は前の回に送球を逸らした(記録はショートの送球エラー)ファーストが意地のタイムリーを放ち、
さらに押し出しなどで3点を挙げます。
裏の敦賀気比は最初の打者が三振。
「ああ、流石にこれで決まりだな」
と思いましたが、
ここからまた気迫の反撃。
タイムリー、
四球、タイムリー内野安打と繋ぎに繋いで、
ついにはセンターへの犠牲フライが出てまたまた同点。
なんとも言えない高揚感をはらみながら、
試合は11回へ。
ここでも先攻のの広商、
敦賀気比のこの回からマウンドに上がった投手を2死から攻め、
前の回にタイムリーを放った小田がさらにタイムリーを放ち勝ち越すと、
敦賀気比のミスが絡んで3点。
そしてその裏、
マウンドには184球を投げたエースに代わり2番手投手が上がります。
しかし制球が定まらず最初の打者に四球。
また、また、また試合はわからないという予感のようなものをはらんだこの11回でしたが、
ここからこの2番手投手が踏ん張りを見せました。
ひとつ押し出しの四球はありましたが、
バッター4人から3三振。
見事な火消しぶりを見せて、
この本当に大激闘となった試合は、
11ー9で広商が逃げ切り、
中国地区勢としては初めての優勝に王手をかけました。
これで決勝は横浜🆚広島商
ワタシこのカードになったことを知って、
チョ〜〜ワクワクです。
何せこのカードが全国大会の決勝で対戦するのは、
あの江川のいた昭和48年の選抜大会の決勝を思い出すからです。
江川の年と言われたこの昭和48年。
しかし終わってみれば、
完全に「広商の年」でした。
エース佃、
キャプテン金光、
そして目立たないけどキャッチャーには達川もいたこの年の広商。
高校野球の究極とはこのこと・・・
というような野球を駆使して、
選抜では江川を崩して準優勝。
そして夏の選手権では、
決勝の9回、
サヨナラのスリーバントスクイズを決めるという、
まさに「広商野球ここにあり」
を見せつけて優勝を飾りました。
時はまさに、
木製バット最後の年。
翌年から金属バットが高校野球で採用されて、
高校野球が大きく様変わりする前の年でした。
広商はその後徐々にそのチカラを相対的に落としていき、
「広商野球」
もなかなかみることができないまま、
今、時は50年を経た令和6年です。
しかし昨年、
飛びすぎる金属バットに楔が打ち込まれ、
新基準のいわゆる「飛ばないバット」が採用されて、
今年広商が華麗に復活。
この明治神宮大会という、
全国大会の決勝で、
50年前に決勝を戦った横浜高校と、
50年の時を経ての【再戦】と相成りました。
あの時は、
強豪揃う神奈川県の、
新しい風として出てきたのが横浜高校。
監督は、
まだ20代の渡辺監督でした。
懐かしいその対決は、
9回に広商が土壇場で追いつくものの、
横浜が延長での決勝ホームランで勝ち越して初優勝に輝くという試合でした。
さあ、
今回はどうなるでしょう。
広商としては、
この試合で184球も投げたエース大宗クンの登板は難しいと思いますので苦戦は免れないと思いますが、
なんというか・・・
ワタシのようなオールド高校野球ファンの強い思いに、
応えてくれると嬉しいなあ。
勝ち負けは超越して、
いい試合が見たいですね。
そして来年の選抜への糧となるような。
第二試合、
高校の部の準決勝2試合が終わったところで、
すでに点灯ゲームどなっていて、
我慢できないような寒さだったので帰ろうかな〜とも思ったんですが、
次の試合、大学の部で本命・早稲田に挑むのが、
ワタシが勝手に「六大学キラー」と命名しているIPU、環太平洋大学が出場するので、
寒さに耐えて観戦することを決断しました。
第二試合までとは打って変わって、
第三試合は両大学フルの応援団とブラで、
一気に華やかな試合となりました。
早稲田の先発は、
来年のドラ1と言われる伊藤。
対するIPUは今年の楽天ドラ2の徳山が先発。
試合は誰もが予想した通りの投手戦となりました。
伊藤は序盤やや球が浮いたところを狙われて、
3回までは毎回ピンチを背負います。
しかしここからが好投手の好投手たる所以。
ピンチでギアが上がるピッチングで、
IPUに先制を許しません。
一方の徳山は序盤から素晴らしいピッチングを披露。
強打の早稲田打線に全くつけ入るスキを与えません。
両投手の見事なピッチングは9回まで続き、
両チームともにホームが遠い展開で、
なんと3試合連続で、
試合は延長タイブレークに突入しました。
この緊迫感のある試合に、
ワタシは途中からすっかり、
寒さのことは忘れて試合に没頭していました。
そして10回。
先攻の早稲田は犠牲フライで1点を挙げます。
しかし1点止まり。
試合はわからないという空気をはらんで裏のIPUの攻撃へ。
まずは最初の打者がキッチリバントを決め2.3塁。
ここでIPUが勝負手。
ピッチャー徳山に代えて代打を送ります。
この代打が追い込まれてから粘り最後は死球で満塁へ。
ここで登場は、
この日2安打、
いちばん「見えている」トップバッター猿渡。
そして、
彼はやっぱりさすがでした。
追い込まれてからレフトへ同点のタイムリー。
さらに満塁から、
動揺した早稲田バッテリーが最後、
ワイルドピッチであっけないサヨナラ。
IPUが歓喜のサヨナラで、
早稲田を破りました。
これでこの神宮大会で、
ワタシが見ただけでも、
慶應、法政、早稲田と3校目の六大学勢撃破です。
初優勝に向かって、
IPUが突き進んで欲しいですね。
20年、30年ほど前かな?
中国地区では東亜大学がいち時代を築き、
2度の明治神宮大会制覇を成し遂げました。
それ以来の快挙を、
波に乗ったIPUが成し遂げることはできるでしょうか?
今日の準決勝は、
エース徳山は投げられませんから、
なんとか投手陣を繋いで、
打線が援護して、
試合を制することができるでしょうか。
4強は、
大本命で春秋連覇を狙う青学大に、
初優勝を狙う天理大、創価大、IPUの3校が挑みます。
さあどうなるでしょうか?
かつてなかったほどの極寒って感じの今年の神宮大会ですが、
天気は月曜日までは良さそうです。
さあ、
結末はいかに?