≪第90回選抜高校野球大会≫ ~甲子園~
【準決勝】
第1試合 東海大相模 vs 智辯和歌山
第2試合 大阪桐蔭 vs 三 重
さあ、いよいよ4強までのやってきました。
今日激突する4校、
いずれも過去優勝経験を持ち、
今大会でも力を発揮しています。
いったいどんな試合になるのか。
展望してみましょう。
第1試合 東海大相模 vs 智辯和歌山
今大会、絶対的な優勝候補である大阪桐蔭を追いかけるチームとして、「対抗馬」という位置に挙げられていた2チームの対戦となった。東海大相模は、順調にチームを仕上げて大会に突入したという感じで、春先のこの時期にしてはチームの熟成度は高い。もともと穴の少ないチームだが、準々決勝の日本航空石川戦でロースコアの凌ぎ合いにも対応できることを確認できて、今大会頂点に駆け上がるための準備は整った。打線は小松、山田の1・2番の出塁がカギ。当たりの出ていなかった主砲・森下にタイムリーが出たのも明るい材料だ。投手陣では2試合に先発した野口の鋭い変化球が、今後の試合ではカギになりそう。試合中盤から終盤にかけて登場する斎藤は計算できる投手のため、野口を5,6回まで引っ張ることができれば勝利の道筋は見えてくるはずだ。一方の智辯和歌山。決して褒められた内容ではなかった準々決勝を、こちらも勝ち切ったのはチームとしてとても大きかった。自慢の協力打線は健在で、打球の速さは4校の中でもピカイチ。東海大相模相手でもある程度得点を奪うことはできそうで、試合の焦点は智弁投手陣の出来にありそう。エース平田が先発することが予想されるものの、準々決勝の出来は今一つで、しっかりと前半相手打線を抑えることができれば勝機は見いだせそう。逆に東海大相模に速攻を許すようだと、非常に厳しい戦いを強いられそうだ。
この両チーム、2000年の選抜決勝で激突し、その時は東海大相模が4-2で勝利をおさめ、選抜初優勝を飾った。門馬監督は監督就任直後の大会で、エース筑川を擁して守り勝つ野球だった。一方の智辯和歌山。このころはまさにチームはピークのころ。超強力打線を引っ提げて、投手陣の弱さを全く感じさせないド迫力の野球で、この年の夏2度目の全国制覇を成し遂げたチームだった。堤野、池辺、山野、後藤,武内ら、それはそれはすごい打線で、その本領は選抜ではなく夏に発揮された。3回戦のPL学園戦では、「高校野球の時代の転換点」と言われた試合で”これまでの王者”PL学園から主役の座を奪い取った試合と言われた。準々決勝の柳川戦も、球史に残る激闘。まさにこの頃の智辯和歌山は【高校野球界の激闘王】と言える戦いぶりで、高校野球ファンのだれもに強いインパクトを残したチームだった。現在の高校野球界で”横綱”大阪桐蔭に次ぐ”大関”格の強豪、東海大相模に、いかに立ち向かっていけるか。注目の試合になる。
第2試合 大阪桐蔭 vs 三重
大阪桐蔭は、いよいよ本領を発揮し始めた。3回戦では”三刀流”根尾がそのポテンシャルを発揮して完投すれば、準々決勝では「負けてなるものか」とエース柿木や横川が好投。「大阪桐蔭の打線」と相まって、まさに盤石の状態となりつつある。大阪桐蔭の選手を見ていると、試合をしているのは相手校でも、見ている目線は自チームのライバルたちのような気がする。少しでも結果を残せないとすぐにとってかわられるというチーム内環境は、まさに戦力の分厚さを物語っている。それゆえに大勝していても全く気を抜くところがないのが彼らの強みだ。「史上最強チーム」へ王手をかける戦いになるか。一方三重が大アップセットを起こすには、今大会で見事な投球を続けてきた福田、定本の2本柱の好投が絶対条件だ。タイプの違う両投手で目先を変えて、何とかロースコアのゲームに持ち込みたいところ。打線は上位、下位ともムラなく打てているので、3点ぐらい取って逃げ切りを図りたい。
この両チームは、まだ記憶に新しい2014年の夏の選手権決勝で激突した。大阪桐蔭は今年ほど絶対的な戦力を持っているチームではなかったものの、チームの総合力が高く崩れないしなやかなチームだった。「三重高校史上最強」と言われて1年間東海地区では無敗を誇ったこの年の三重は、最後の夏に甲子園でも大ブレーク。中村新監督のもと快進撃を続けて決勝へ。試合は互角の攻防で後半へ進み、三重がわずかに試合の主導権を握っていたものの、大阪桐蔭が7回に中村主将のタイムリーが飛び出し逆転。最終回のピンチをしのいで、3度目の優勝を飾ったというしびれるゲームだった。
三重としては、この試合のように大阪桐蔭にひるまず接戦に持ち込みたいところだ。
順当にいけば東海大相模と大阪桐蔭の東西の横綱対決となりそうだが、
波乱の要素もあり、面白い準決勝になりそうです。
「天気晴朗なれど、波高し」
となるのかどうか?
試合開始は11時です。
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