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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

第98回全国高校野球選手権大会  予選展望Vol1 ≪九州1(南部)≫

2016年06月20日 | 高校野球

昨年100周年で大いに盛り上がった甲子園。
今年から来年にかけては、
来るべき100回大会へのカウントダウンということで、
またまた大いに盛り上がることでしょう。


第98回を迎える、
全国高校野球選手権大会の地方予選。
記念大会であろうがなかろうが、
『俺たちにとっては、今年こそが本番の夏』
という高校球児10万人以上が、
”高校野球の聖地”甲子園を目指し、
熾烈な戦いに挑んでいこうとしています


毎年書いていることですが、
地方大会を見ていると、
『高校野球は、地方大会にこそ華があるなあ』
という思いを強くします。

目指すところは甲子園。しかし、戦いの本場は、この自分たちの住む地方の球場だ!

そんなことを強く感じる、
日本の熱い夏です。


3年間抱き続けてきた、様々な思い。
それを、グラウンドだろうがスタンドだろうが、
思いっきり出し尽くしてほしい、この夏の予選大会です。

勝っても涙、負けても涙。
”敗れ去った”若者が流す涙には、
いったいどのような思いが詰まっているのでしょうか。

敗れて悔しいという感情以上に、
3年間の思い、
それは後悔なのか、それとも仲間への思いなのか?

いずれにしても、
真剣に、自分のすべてを賭けているからこその、

素晴らしい涙だと思います。

今年は春の選抜で、
長い間、弟分である”兄弟校”の後塵を拝していた智弁学園が、
数十年の思いのたけをすべてグラウンドにぶつけ、
ついに栄冠を勝ち取りました。

そして低迷が叫ばれて久しかった【四国四商】の老舗、高松商が華麗に復活した大会でもありました。

『春のドラマ』はいったい夏に、
どんな【続編】を見せてくれるのでしょうか?
それとも、まったく新しいドラマが始まるのか?
興味は尽きない夏になりそうです。

今年はリオ・オリンピックも夏の甲子園大会と同時期に開催されますが、
ワタシはいかにオリンピックが開催されようとも、
やっぱり興味の中心にはこの【夏の熱き戦い】がでんと居座っています。

さあ、
49代表校を目指し、
熱き戦いが始まります。

今年は南から展望します。
全国のトップを切って予選が始まる、沖縄を含む南九州です。



≪第98回全国高校野球選手権大会≫

- 予選展望1 九州(1) -






【大分】(参加45校)
2年ぶり狙う大分の視界は良好。選抜組の明豊や、初の夏をつかみ取りたい臼杵も狙う。

◎ 大分
〇 明豊 臼杵 
△ 鶴崎工 佐伯鶴城 情報科学 
▲ 柳ヶ浦 大分商 日田林工 津久見

昨年は明豊が激戦を制して4年ぶりの夏をつかみ取った。そしてその余勢をかって秋の県大会も優勝。明豊時代の再来かと思われたが、今夏は数校が入り乱れての混戦になりそうな気配で、『明豊絶対』とは言い切れない。チームの中心はエース山中。昨秋の九州大会であの秀岳館打線を相手に好投を披露し、株を上げた好投手だ。打線の破壊力は県内でも屈指で、攻守に穴のない戦力を整えつつある。今夏も本命の座は揺るがない。しかし追っていくチームは、確実にその差を縮めてきた。その筆頭格は春の県大会を制した大分。九州大会では選抜で話題をさらった秀岳館に見事競り勝ち、その力を見せつけた。攻守によくまとまったチームで、粘り強さに試合勘もあるチーム。崩れにくいのが特徴で、2年ぶりの夏に視界は良好だ。県内の名門ながらまだ甲子園の土を踏んでいない臼杵は、近年その飛躍が目覚ましい好チーム。昨秋は県大会を制して九州大会でも8強進出。今春も県8強をキープしており、悲願達成に向けて学校も盛り上がりを見せる。鶴崎工は安定感のある戦いぶりが特徴で、夏の連戦には心強い。佐伯鶴城は96年以来の甲子園を狙う。名門復活のカギはエースの奮闘。情報科学は春季県大会後の県選手権で優勝を飾っており、不気味な存在。2枚看板の投手力は県内でも高レベルだ。オールドファンにはおなじみの名門校たちも、甲子園への復活を狙っている。柳ヶ浦はエース田中で春4強。成長曲線に陰りがなければ、優勝も狙えるエースだ。過去3年で2回の決勝進出で夏将軍の異名もある大分商、名門復活への足掛かりを築きたい日田林工、そして高松商の選抜での活躍に刺激を受けているであろう『大分の老舗』津久見などにもチャンスがある大会となりそうな気がする。




【宮崎】(参加49校)
選抜の日南学園が筆頭候補。実績残す富島に快進撃の期待も。

◎ 日南学園 
〇 富島 延岡学園 都城 
△ 聖心ウルスラ 宮崎日大 宮崎工
▲ 日向学院 宮崎商 延岡商 都城商

選抜に出場した日南学園は、春は実績を残せなかったものの、持っている潜在能力は県内NO1だ。エース森山は春は故障で戦列を離れたが、夏に向けて復調の気配。森山不在の春に底上げを目指して投手陣を再整備した効果が夏に現れるか。打線は切れの良い攻撃を展開する。相手を圧倒する力こそないが、得点能力は高く、県内の厳しい戦いを勝ち抜く力は十分に持っている。対抗には、春優勝の富島を推す。九州大会でこそ実績を残せていないが、秋準優勝、春優勝と県内での実績は抜群だ。吉田ー木村のバッテリーは『学校始まって以来』の大型バッテリー。今年創立100周年を迎えた学校全体で野球部をサポート。夢の舞台へ、学校一丸となって望む夏だ。3年前のセンセーショナルな快進撃を思い出す延岡学園の巻き返しにも期待がかかる。ノーシードからの戦いだが、あの準優勝を見て延岡学園に進学を決めたメンバーがその再現を狙うだけに、メンバーの質は高い。一方名門復活を狙う都城。99年以来17年も夏に縁のないチームとなってしまっているが、今年は九州屈指の右腕といわれる山本を擁する。山本は最速150キロを超す速球が魅力の右腕で、打線の援護さえあれば名門復活の夏になる可能性も十分だ。ダークホースには、聖心ウルスラと宮崎日大があがる。聖心ウルスラは春の県大会で4強進出と実績十分。宮崎日大は連覇を狙っているが、素質十分の選手を集めてチームを構成しており、両校とも夏には強さを見せるチームだけに、優勝争いでは無視できない存在だ。その他では4年ぶりを狙う宮崎工や、春準優勝の日向学院も虎視眈々と代表の座をうかがっている。



【鹿児島】(参加76校)

3強は変わらず鹿実、神村、樟南。実力差は紙一重ながら、やや鹿実が抜け出る展開か。

◎ 鹿児島実 
〇 神村学園 樟南
△ 鹿児島城西 鹿屋中央
▲ 加治木 玉龍 鹿児島情報 れいめい

今年も『いつもの3強』中心の展開になりそうだ。3強の中では、選抜で優勝候補にも挙がった常総学院に完勝した鹿児島実が一歩リードか。今年の鹿実は、強力打線で勝負のチーム。打線は4番に座る九州屈指の強打者・綿屋を中心に県内屈指の破壊力。どこからでも得点できる力は全国レベルで、やや軸に不安を残す投手陣を強力に援護する。春の県大会を制した神村学園も自慢の強打が健在。こちらも鹿実と全く同じで、打線という”強み”を持つが、エース不在という”弱み”も持ち、鹿実とはガチンコでの力対決を望んでいる。春季大会、そして県大会後のNHK旗では決勝に進出した名門・樟南は鹿実・神村とは違い伝統の守り勝つ野球で勝負か。エース浜屋はなかなかの好投手。2強との直接対決ではロースコアのゲームに持ち込んで勝機を見出したいところだ。秋準優勝、春4強の鹿児島城西は、実績では3強に全く引けを取らない。エース平を軸に、夢の初出場へ視界良好といったところだ。鹿屋中央は、近年完全に強豪の仲間入りを果たし、今年も甲子園を狙っている。実績を残しているといえば、近年の鹿児島情報の名前もあがる。夏に強いところを見せ、一気に初の夏を手繰り寄せたい。エース肝付の安定感は十分で、上位校も警戒を怠らないチームだ。玉龍、れいめいなどの名門校も虎視眈々。普通にいけば3強の上位でのたたき合いが濃厚だが、どこかから惑星が現れれば、混とんとした戦いになる可能性も十分な大会だ。




【沖縄】(参加63 校)

好投手擁する糸満が軸も波乱含み。連続狙う興南はエース比屋根がどう復調するか。

◎ 糸満
〇 興南 沖縄尚学
△ 美里工 豊見城 石川
▲ 浦添商 沖縄水産 八重山商工 石川 

昨夏の甲子園での活躍を見たとき、エース比屋根を残す興南が今年も沖縄の高校野球界を引っ張っていくという図式が浮かんだ。秋は確かに興南を中心に回っていた感のある沖縄の高校球界だが、春を迎えて若干のその図式に変化があった。まず本命と言われた興南だが、春の歩みは今一つ足元がおぼつかない感じ。夏に向かて、大本命の座から降り、有力校の一角という扱いとなった。夏の戦い方としては、エース比屋根が昨夏のようなピッチングができるかにかかる。打線は昨夏と遜色ないレベルにあるため、勝ち運に乗っていけるか。その興南に決勝で敗れた糸満は、過去2年連続で決勝で敗退している悔しさを晴らし3度目の正直なるか。今年は春の県大会を制し九州大会でも2勝とチームは上昇機運にある。チームは昨年の選抜で甲子園のマウンド経験もあるエース平安が軸。県内の相手にはほぼ春季大会でも得点を許さなかった安定感が光る好投手だが、控え投手陣の層に疑問が残るため、平安頼みの甲子園ロードになりそうだ。しかし打線は身体能力の高い選手がそろい、レベルは非常に高い。”3強”の一角には、名門の沖縄尚学があがる。左腕の諸見里は比屋根、平安のライバルのエースに引けを取らない好投手。打線の破壊力は折り紙付きで、夏の予選に強い伝統から、本命に推すメディアも多い。一応3強が覇権を争う図式だが、残念なのは開幕日の18日に秋季大会優勝の八重山が敗れ去ったことだ。やはり部内暴力での対外試合禁止が響いた形だ。大切な時期にチームを追い込んでいけなかったツケが出てしまった。そのほかで3強を追う形になるのは、春準優勝の豊見城、剛腕タイシンガーを擁する石川の両古豪があがる。思えばこの両校、70年代中盤には県内で実力を二分した強豪。復活となれば、オールドファンにとってはとてもうれしい出来事だ。豊見城は横手投げの翁長がどこまで夏の選手権で通用するか。連投になった時のピッチングがカギ。その他でも、浦添商や沖縄水産の強豪、春4強の美来工科など面白いチームも多く、相変わらずの大激戦の県大会になりそうだ。






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