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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

おめでとう正代初優勝! 翔猿の頑張りには、コーフンした!

2020年09月28日 | 相撲

大相撲秋場所千秋楽。

関脇の正代が、
見事な優勝を飾りました。

千秋楽の相手は、
新入幕ながら今場所旋風を巻き起こして1差で追う翔猿。

実力では大いに上回る正代でしたが、
翔猿は勢いに乗っており、
「ひょっとしたら」という事も考えられるこの日の一番でした。

立ち合いから自分の相撲を取ったのは翔猿。
鋭い出足から正代を寄り立て、
残されても2度目の寄りで正代を土俵際まで追いつめる相撲はあっぱれでしたが、
そこで土俵を割らないのが北の富士さん曰く「生まれ変わった」正代。

土俵際で翔猿を突き落とし、
念願の初優勝をつかみ取りました。

13日目に貴景勝、14日目に朝乃山と、
優勝を直接争っている好調の大関二人を力でねじ伏せた相撲は圧巻。

来場所は大関に昇進しますが、
とにかくその大きな体を使ってのスケールの大きな相撲は、
既に十分に大関の貫禄が備わっています。

来場所は朝乃山、貴景勝、正代と「大器3人組」が大関に座り、
面白い相撲を見せてくれそうです。

それにしても、
正代の相撲はここ1年ぐらいで、
大きく変わりましたね。

やはり本人の意欲というか、
意識の改革がすべてを変えたのではないでしょうか。

正代というと、
ワタシの頭に最初に浮かぶのは横綱・白鵬戦でのビビった情けない姿。
まさに「蛇に睨まれた何とやら」で、
力はあるのに一方的にやられ続ける姿は、
「殻を破れないなあ・・・・・」
と思わせるのに十分でしたが、
その天敵・白鵬が出たり休んだりを繰り返している間に、
正代はしっかりと成長を遂げていました。

出来うれば、
来場所大関として、
白鵬を今場所の大関戦のように、
どっしりとそして堂々と破って、
時代が変わったという事を満天下に見せつけて欲しいです。


さあ今場所が終わりました。

今場所一番の話題と言えば、
やはり引退間際の横綱二人。

体調が万全でないときは決して出場しようとはせず、
今場所も初日から2人揃って休場を選択しました。

1年間で半分も出ていないというのは、
大けがをして動けないわけでもない中では、
異例中の異例と言わざるを得ないでしょう。

引退に関しては、
どのスポーツでも名を残した選手は、
自分で引き際を選ぶものです。

逆にいうと、
自分で引き際を選べる選手こそ、
一流選手の証しという事も言えるでしょう。

しかしどんな選手も、
引き際を誤ると晩節を汚すことにもなり、
とてもそのタイミングは大切だと思っています。

鶴竜はすでに体力的に厳しくなってきている感じで、
ここ3年を見ても、
2018年 15日皆勤 4場所  休場 2場所  (優勝2回)
2019年 15日皆勤 3場所  休場 3場所  (優勝1回)
2020年 15日皆勤 1場所  休場 3場所  (優勝なし)

と年々出場する場所すら少なくなってきています。
正直言って、横綱の体をなしていないと見られても仕方ありませんね。
ちなみにケガの多いこの横綱は、
2017年も6場所中5場所で休場するという状況ですね。
6場所全てに皆勤だったのは2014年までさかのぼるというんですから、
ちょっと考えてしまう状況であることに間違いはありません。


一方の白鵬。

相撲界の歴史を変えて、すべての記録を塗り替えたこの大横綱は、
ここ数年何かと物議をかもすことの多い存在となってしまいました。

それまでの「尊敬される大横綱」像から
なんだか急に「ヒール」の役割を担うようになり今日に至ります。

彼曰くの『勝っても評価されない』ではなく、
明らかに変質したその土俵や言動こそが物議をかもしているのであって、
ワタシも「なぜ彼がそんなに汲々としているのか」は全く理解できません。

特にワタシが思うのは、
勝ちに対する貪欲さからくる、
下位力士(まあ、横綱なのですべてが下位力士ではありますが)に対する、
立ち合いの駆け引きです。
その駆け引き、あまりにも見苦しくて、
それを見るだけでもう彼の相撲、嫌になってきているのです。

やはり古くから相撲を見続けている人間としては、
「横綱というものは下位力士の挑戦をどっしりと受け止めて・・・」
というのが刷り込まれているので、
立ち合いに「自分だけのペースで仕切り、相手のペースを乱す」ことをやりだしたらもう「終わりだな」なんて思ってしまう訳なんですよ。

白鵬のここ3,4年ぐらいの立ち合いの一方的な「駆け引き」を見ているとなんだか気持ちがささくれ立ってしまうし、
そこに張り手やエルボーなどを見舞う姿までミックスされると、
「あ~そこまでして勝ちたいんかい!」
と掛け値なしに思っちゃうんですよねえ。

それもこれも、
多分白鵬が自分の衰えというものを一番自覚しているからという事に加え、
生来からの負けん気の強さが自分の中で『負け』というものを認められず、
勢い「どんなことをしてでも勝つ」になっちゃっているんでは。。。。。。。
そんな風に思っているわけなんですが、
これを見て苦々しく思っているのは、ほぼ大多数の大相撲ファンで、
それゆえ彼は、あれだけの素晴らしい誰もなしえなかった偉業を達成しているのに、
世間の評価はどんどん落ちて行ってしまっているという逆相関関係が成り立って行ってしまっているのでしょうね。
実に悲しいことです。

ちなみに鶴竜と同じように白鵬の最近の成績を見ると、

2018年 15日皆勤 2場所  休場 4場所  (優勝1回)
2019年 15日皆勤 3場所  休場 3場所  (優勝2回)
2020年 15日皆勤 1場所  休場 3場所  (優勝1回)

となっています。

皆勤した場所は成績を残すので、
まだまだできるとの思いも強いのですが、
体調を整えて本場所に出場できるのはせいぜい2場所に1回ぐらいというのが、
彼の現状の偽らざる姿でしょうね。

しかしこれまでは、
大関をはじめとした下位の力士が、
やっぱり白鵬との実力差が大きく、
白鵬が出場してくるとどうしても後塵を拝するという姿ばかりが見受けられて、
そこにまた大きなジレンマが存在していました。

しかしそろそろ、
そういうのもやめにしましょうという機運が盛り上がってもよさそうなものですね。
それにはやっぱり、大関3人の頑張りがどうしても必要です。


白鵬は「何とか東京オリンピックまで」という気持ちが強いと思われるので、
来年の名古屋場所、秋場所まで何とか現役を続けるでしょうが、
鶴竜は正直すでにあと1年現役を続けるのは難しそうです。

かつての大横綱、北の湖と千代の富士の足跡を、
ワタシはいつもなぞらえて”いまの横綱”というものを見ているのですが、
勝てなくなった彼らが引き際を誤らなかったから、
今も大横綱として尊敬を集めているのだと思っています。

しかしやっぱり思うのは、
良し悪しは別として、
貴乃花と稀勢の里、
彼ら「平成の人気横綱」の2人の引き際のあいまいさが悪しき前例を作ってしまったというのは、
残念ながら間違いないところなのではと思います。

彼ら二人とも、
大人気の「大相撲の看板」でしたし、
世間の風も「何場所休んででも、復活してほしい」という感じでしたから、
協会も「待って待って・・・・・・」というのを容認したのだと思いますが、
「それを認めたから、今がある」というのは残念ながら真でしょうね。

力士の大型化が顕著で、
かつてと比べてケガも多くなってきた角界ですが、
やはり一度根本からいろいろと考えなおしていくという事、
ブラッシュアップをしていくことも大切なのではないかと思います。

新たな時代が築かれようとしている今こそ、
いろいろやっていってほしいと思います。

まあしかし、
今場所も先場所に続いて、
よく千秋楽までたどり着き、
最後までやることが出来たと思います。

関係者の努力には、
敬意を表します。

そして頑張った力士に、
拍手を送ります。



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