SPORTS! SPORTS! 寝てもさめても

16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

金メダルラッシュとはいかずとも、競技力のアップは著しい

2012年08月08日 | オリンピック

いきものがかりの曲に乗って、
ロンドンオリンピックが開幕して2週間。

ちょっと気は早いのですが、
今回のオリンピックで気が付いたことなどを。


今回のオリンピック、
一部の『楽観的すぎる』予測をしたマスコミは別として、
おしなべて予想は『今回は厳しいのでは・・・・・』というものでした。

開会式の前から始まっていた男女のサッカーは今大会の大躍進を予見するような素晴らしい初戦で幕を開けたのですが、
多くの日本人は開幕後すぐ男女とも惨敗する柔道を目の当たりにして、
『やっぱりなあ・・・・・』
という感想を持ったのではないでしょうか。

ワタシはこの状況を見て、
遠く24年前、
惨敗に終わった1988年のソウルオリンピックを思い起こしていました。

1964年の東京オリンピックをピークとして、
徐々にその競技力を落としていった日本アスリート陣。

東京オリンピック以降、
メキシコ、ミュンヘン、モントリオール、ロサンゼルスの4大会(およそ20数年)の間、
日本は金メダルは10個以上、メダル総数は25~30個前後、
というのが獲得メダル数。

それが日本の『実力』でした。
まあ、
東京以降はほとんどが柔道・体操・レスリングによってもたらされたものでしたが。

それがソウル大会では金4、銀3、銅7のわずか14個の獲得に終わり、
次のバルセロナでもその流れは止められず金3、銀8、銅11の総獲得メダル22個、
最も落ち込みの激しかったアトランタでは金3、銀6、銅5で総獲得数という14個という”大惨敗”に終わりました。

大会を経るごとに、
『(日本選手が)戦える競技がどんどん減っていっている』
というのが実感。
競技力の低下は、
深刻な状況まで来ていたのではないかと思います。


長野冬季オリンピックの圧勝(金5、銀1、銅4)を受けた2000年のシドニーでは、
高橋尚子の金メダル獲得などありはしたものの、
金5、銀8、銅5の総数18個という、
躍進には遠い結果に終わりました。


そこで考えられたのが、
かねてからスポーツ関係者が設立を熱望していたナショナルトレーニングセンター。

西が丘サッカー場の隣に、
威容を放って聳え立つこの【日本オリンピックの心臓】は、
2008年1月に供用を開始され、
多くの競技のナショナルチームのトレーニング拠点として、
今ではかなり認知されるようになってきました。
(当初久しぶりに西が丘にサッカーを見に行ったときは、『なんじゃこのでっかい建物は!』とびっくりしましたもんね。)


ここでの継続的にトレーニングすることが出来る施設での強化が、
今回のロンドンオリンピックにおける、
日本選手の全体の底上げに大きく寄与していることは、
間違いありませんね。

しかも強化選手たちは、
ここで強化することでオリンピックというものを身近に意識することが出来たんでしょう。

卓球、バドミントン、レスリング、重量挙げ、フェンシング、ボクシングなど、
いままでなかなかメダルに手が届かなかった競技の競技力、選手層などが、
今回のオリンピックで飛躍的に向上した・・・・
という実感を持っています。

もちろん同施設で強化してはいないものの、
大躍進の競泳陣などもいます。

『苦節〇〇年』
ではないですが、
地道な努力が実を結んできたと感じずにはいられません。

サッカー協会や、
プロ選手であるテニスの錦織など、
独自強化の”強豪”もあり、
日本のスポーツ界全体が明らかに活性化しているのが分かります。


惨敗した競技もありますが、
今回のロンドン五輪ほど、
『どの競技も見ていて楽しい』
と思わせてくれた大会はありません。

『今まで名前を聞いたことがない』
選手でもすでに世界で戦える人の多いこと。


【国威発揚の道具】
ではないので、
遮二無二金メダルだけを取りに行くというような、
ちょっと日本人の感性から外れるようなことは今後も慎んでもらいたいものですが、
競技力のアップというのは見ているものにとっては楽しく、
そして頼もしく感じてしまいます。


国会でもその昔、
『スポーツ平和党』なんていう政党がしきりに『スポーツのチカラ』を国会で説き、
予算獲得に奔走していた時期がありましたが、
彼らの地道な取り組みが20年近くたった今、
目に見えて成果を出してきたととらえることが出来ると思います。

バブルがはじけて、
日本のスポーツを支えていた【実業団】という仕組みが崩壊している今だからこそ、
この国を挙げてのスポーツ強化の成果が見えだしたというのは、
意義のあることなんじゃないかなと思っています。


まあ、
それにつけてもサッカーはすごい。

Jリーグ元年から、
Jリーグ、日本代表の強化はもとより、
その下のユース世代、
草サッカーやフットサルに至るまで、
あらゆるカテゴリーに『普及・強化』の輪を広げてきたサッカー協会の、
大勝利だと思います。

ある時は『聞く耳を持たない』などと言われ批判の対象になっていた、
川渕キャプテンを中心にしたサッカー協会の面々。
どんなに批判されようとも、決してぶれなかったあなた方の取り組み、
ドンドン花開いてきています。
見事です。

これから十分に、
日本サッカーは【世界4強】ぐらいに入れるような歩みを続けていけるのではないか、
なんて思ってしまいます。

歩みを止めてはいけません。
これからも・・・・一歩一歩・・・・・・。


いずれにしても、
日本は十分に『スポーツ大国』として、
世界に名をあげたと感じています。

その強化から、
今度は【東京オリンピック】の招致に向かうこと、
祈念しています。


スポーツ好きにとっては、
【やっぱり(夏季)オリンピックをこの目で見たい!】


強く思ってしまいました。



余談ですが、最後に一つだけ。

格闘技も大好きでよく見るワタシですが、
その格闘技の中で【柔道】は、
本当にワタシのイメージする【講道館柔道】とは、
もはや『似て非なるもの』になってしまっている感じがします。

今回見ていても、
『日本人が金メダルを取るかどうか』
ということ以外に、
競技として、そのスポーツの本質としての素晴らしさを感じさせる場面は、
全くありませんでした。

見ていて楽しくありませんでした。
ワクワクもしませんでした。

外人選手を中心として、
『柔道だか他の競技だかよくわかんない』組手を徹底していやがる戦いぶりや、
ポイントを取るや否や『逃げ』に徹する選手など、
面白くないことこの上ない。

あ~いう戦い方を見て、
『柔道にあこがれる子供などがいるのかなあ?』
と疑問に思いました。

日本はもう原点に立ち返って、
金メダルの獲得なんかまったく度返ししちゃって、
『美しい技の攻防とキレの柔道』
を追求した方がいいんじゃないかなあ・・・・・
という感想を持ちました。


こんなシステムの中の戦いでは、
『惨敗』してもいいんじゃないか、
気にすることないんじゃないかなんて思ってしまいました。
勝手にワタシが思っている、暴論なんですがね。

【日本の柔道】はもはや存在しないんですね。
【JUDO】は、面白くないよね。


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