SPORTS! SPORTS! 寝てもさめても

16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

必死に上を目指そうとする姿、そして必死に勝とうとする姿勢が、ファンにアピールする。

2025年01月10日 | スポーツ全般

一昨年から昨年にかけて、
ワタシのスポーツを見るルーティンが、
凄く変わりました。

見る競技も変わってきて、
なんだか自分でも新しいフェーズに突入した感じがしています。


何度も昨年このブログでは言いましたが、
昨年はサッカー、ラグビー、バスケを非常に熱心に観戦して、
それまで半世紀にわたって自分の中で揺るぎない第1位のスポーツだった野球への観戦は、
非常に限定的なものとなりました。

スタジアムで応援していて、
ワタシの長年の”推し”のチームであった西武ライオンズのかつてないほどの落ち込み様はなんだか救い難く、
スタジアムや画面を通しても、
「何とかしよう」という熱があまり伝わってこなかったのが、
その最大の要因です。

一時渡辺監督に代わり、
監督だけは熱を発していた感じがしましたが、
選手は全く「笛吹けど踊らず」だった感じですね。

そしてその状況に抗うような「もがき」も、
監督以外からは感じることができませんでした。

もう20年ぐらいにもなると思いますが、
西武ライオンズから、
あの独特の強者のオーラ(プライドと言っていいかもしれませんね)が消えて、
何か坦々と試合を「こなしている」感を感じるようになり、
徐々にワタシのチームに対する熱も冷めていきつつありました。

もちろん会社自体が非常に苦しい状況に追い込まれていたことは重々承知。
その中であがいていたフロントの人たちもいたのでしょうが、
知恵を振り絞りながら「何とかしよう」という、なんというか気概みたいなものを、
フロントや指導者、選手たちから感じることはできませんでしたね。

しかしそれでも、
強かった時代(2010年前ぐらいまでは、確かにチームはかつてほどではないが、弱くはありませんでした。)の残り香もあったし、
もとよりプロ野球がドラフト制を敷いているので、
一気に戦力がダウンしていくという事もなく、
そこそこファンが満足するぐらいには勝ち星は上げていましたね。

しかしそこかしこに、
かつてとは全く違う「本当にチームを強くしようと思っているのかねえ」ということが散見されるようになって、
そのうち「優勝できない」が当たり前になり、
その後「優勝争いすらしない」が当たり前になるに至って、
チームは「明るくてファンに愛されるチームならいいや」となんだかそのマインドをシフトしたように感じました。

そのあたりから、
明らかにチームカラーが軽く、
「戦う軍団」というイメージからはかけ離れていったように感じていました。

その後2017年から黄金時代をよく知る名手にして名コーチだったOBの辻初彦氏が監督となり、
その流れに抗ってチームを一時的に引き上げてくれました。
このGM渡辺ー監督辻のコラボは、
本当に素晴らしかったのではないかと思います。

ない袖を振りながらチームをある時は厳しく、ある時はおだてながら乗せて、
高みまで引き上げてくれました。
これを今から考えると、
まさに「ろうそくが消える前に、一度だけきらめいた」ってことなんでしょう。


その間パ・リーグは、
資金的に潤沢なSB、オリックス、楽天などが戦力を充実させ、
日ハムは新球場を建設することで大幅なすべての刷新を図り、
ロッテも年々ファンに支えられてかつてとは違う姿を見せてきました。

西武だけが相も変わらず、
親会社は「言うだけ」で動くことはせず、
少し動いたと思ってもなんだか少しピント外れの動きをするって感じで、
ファンの望む「何とかチームを強くしていこう」なんて気概を感じることはできませんでしたね。

ワタシは辻さんが苦悩し始める2020年ころからは、
強く「西武という球団は、プロ野球におけるその歴史的使命を、終えたのではないだろうか」
なんて思いを強くし始めたものです。

そしてコロナの後は・・・・

年々の成績を見るまでもなく、
既にパ・リーグで、いやっプロ野球全体で見わたしても、
ひとチームだけずっと離れたところを走るランナーになってしまっていたって感じですかね。

SBやオリックスだけではなく、
昨年日本一を奪ったDeNAの、
あの球団経営、「優勝するんだ」という気概、気迫は、
「これこそ球団経営の基本のキ」と思うところですね。

こういうチームは、
たとえ何年かチームの成績が出なくとも、
ファンは絶対についてきてくれるものだと思います。

とにかく、
「熱」があるもの。




翻って昨年のJリーグ。

カネもない、人材もない、ファンも少ない・・・・・・・

ない、ない、ないづくしだった東京ヴェルディ。
かつての栄光はどこへやら、
10数年の長きにわたり、
どん底の低迷を経験しつつJ2を根城としていました。

しかし城福監督、江尻さんの就任に伴い、
2022年からチームは大きく変わり、
「なければないで、どうやってチームを引き上げるんだ」という熱を発散しつつチームを再構築。
その熱が若い選手たちとともに一昨年結実。
チームは久しぶりにJ1に昇格し、
大きな舞台に帰ってきてくれました。

その戦力の薄さから、
昨年はほとんどの識者が20チーム中の最下位予想をしていたにもかかわらず、
奮闘、また奮闘、
「誰?この選手?」
という選手が、試合に出れば倒れる寸前までピッチを駆けまわり「負けない」という姿を見せてくれて、
その結果最後までその熱量が落ちることがなく、
まさかまさかの6位という上位でのフィニッシュを達成しました。

昨年は確かに、
対戦する各チームがさほど警戒せずに1年間向かってきてくれましたので、
戦いやすかったことは事実です。

しかし「半分がレンタル選手?」
なんていうチーム構成であったにもかかわらず、
チームの各一人一人の熱量はすごかった。
勝ちたい気持ちにあふれていた。

ワタシはずっとその姿を見ていて、
「やっぱりプロスポーツは、実力だけではない。熱量、流れ、盛り上がり。。。。。それらが少し下の実力を下支えして、十分に戦っていくことができるんだなあ」
と感心していました。

ちなみにもう一つのワタシのサポートするチーム、川崎フロンターレは、
昨年は実力がありながらもうまく機能せず、
1年間ずっと厳しい戦いとなってしまいました。

しかしこの川崎とて、
苦しい戦いの中であがき続ける姿は非常に訴えかけてくれました。
最後はいい形になっていったし、
何よりACLでの戦いはまだまだ途中。

川崎のファンは、
決してチームに失望することはなく、
また今年もチームを信じて熱いサポートをしてくれると思います。


ラグビーの東芝ブレイブルーパスも、
昨季は久々に優勝を勝ち取り、
いいシーズンでした。


ここは西武と同じく、
2010年代の一時期、
チームの存続が危ぶまれた時期がありました。

新人選手を獲得することがままならず、
外国籍選手も他チームに比べて厳しい状況で、
トップリーグの中位から下位に沈みました。

しかしここは、
リーグワンの創設前後から、
独立採算でのプロチームへの移行を打ち出して、
いろいろな施策を次々に打ってきました。

ワタシもかつて地元だったからわかるんですけど、
府中という街とラグビーの親和性は、
本当に高いものです。

府中には駅の南北に、
北に東芝、南にサントリーが軒を並べ、
特別な街の雰囲気を作っています。

ラグビーと競馬は、
この街にとってなくてはならないものです。

そんななかで、
徐々にチームも復調し始め、
リーグワンでは初年度から、
かつてそうであったように、
上位に進出していつも強い姿を見せてくれる、
そんな東芝の姿がありました。

そして昨年は、
悲願の覇権奪回へ、
最後のピースと言えるような、
オールブラックスからの二人の刺客、
FLのフリゼルとSOのモウンガという、
まさにスーパースターが入団。

ピースは埋まり、
若手、中堅の選手たちの成長をも即し、
チームはどんどん仕上がっていって、
最後はずっと勝てなかったパナソニック・埼玉ワイルドナイツを決勝で撃破、
嬉しい優勝を果たしたのでした。

この東芝も、
苦しい中で、
考えて考えて、
チームの状況を何とかしようともがき苦しみました。

そしてそれが結実。
素晴らしい大輪の花を咲かせてくれました。


プロスポーツです。

昨日より少しでも前へ・・・・・

その気概がチームから感じられなければ、
コアなファンは次第に離れていくことでしょう。

「来てくれたファンを楽しませる」

これが21世紀のスポーツエンターテインメントの使命であることは間違いありません。
しかしそれもこれも、
チームが前を向いて、どんどん強くなっている実感あればこそ。

気持ちの感じられないチームの試合は、
いずれ必ず飽きられてしまうのは、
これプロスポーツの「掟」に他ならないと思います。


そしてワタシは、
今年も勝つ、勝たないにかかわらず、
熱を持って戦っているチームを、
熱烈に応援していくつもりです。


*最後に一言
 最近の西武が戦っている時の、あのベンチの雰囲気がワタシは好きではない。。。
 本当にプロスポーツの集団なのか、なんて思う時すらありました。
 そして緩い集団を応援する気は、今は起きません。
 気合が入っているそぶりの選手は、本気で気持ちが試合や相手に向かっている姿には、到底見えないし。 
(栗山さんのあの気魄、どうやって若い選手たちに伝えていく術があるのだろうか。)




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