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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

涙の初優勝 徳勝龍、幕尻からの大下克上!

2020年01月27日 | 相撲

 

いやあ、こんなに感動した千秋楽、久しぶりでした!

大相撲初場所で、
幕尻の前頭17枚目、徳勝龍が、
千秋楽の結びの一番で大関・貴景勝を見事に破り14勝1敗で初めての優勝を飾りました。

徳勝龍の今場所の相撲を見ていると、
もはや「相撲の神様がいる、いない」なんてことに疑問の余地を挟む人はないのではないでしょうか。

それほど信じられない、まさかの快進撃でした。
そして彼にとっての「相撲の神様」は、
今場所中に急逝した近大の伊東監督だったにほかなりません。
優勝インタビューでも涙ながらに語った「監督が土俵上で一緒に戦ってくれていた」というのは、
本当に実感でしょうね。

大学の恩師にささげる優勝というよりも、
師匠と弟子、二人でつかみ取った優勝だったのではないでしょうか。

それにしても千秋楽の結び、
貴景勝との一番は、
徳勝龍「一生に一度の大勝負」という感じの、
ものすごい一番でした。

あの貴景勝を相手に、
堂々と、力の限り押し勝った一番は、
徳勝龍の相撲人生そのものだったように思います。

これまでなかなか壁を破れなかった力士が、
一生に一度だけ訪れたチャンスに、
自分の持っている力、そして今までやってきたことすべてをかけ、
もぎ取ったものだと思います。

なんだかものすごく、
テレビの画面から伝わってくるオーラがすごかった!!!
そんな一番でした。

勝負が決まった時、
思わず叫んでしまいました。
”やった~”ってね。

なんだか感動してしまいました。
久しぶりだなあ、こんな感動。

玉鷲、栃ノ心、旭天鵬、稀勢の里。。。。。。

初優勝の時は思わず叫んでしまいましたが、
何だか昨日は、
彼らの優勝の時よりもコーフンしてしまいました。

いや~
相撲って、
面白いですね。

今場所は前半戦で横綱二人が休場して、
なんだかなあ・・・・・
と思っていましたが、
場所が深まるにつれてそんなことは、
完全に忘れていました。

いや~今場所は、
本当に面白かった。

沢山の力士たちが、
目の色を変えて臨み、
夢を掴もうとしている姿は素晴らしいの一言。

「土俵の充実」って、
まさにこういう事を言うんじゃないだろうか?
そんなことをいつも考えていました。

決して本調子ではなかったと思いますが、
土俵上の第一人者として「何とかオレが相撲を支える」との気合を見せてくれた貴景勝。
14日目に朝乃山に敗れて優勝の目がなくなった後、
土俵下で涙を流さんばかりに悔しそうな表情をしていた彼に、
今後角界を支えていく気概とその器の大きさを感じました。

そして今場所は重圧もかかっていたと思いますが、
中盤に負けが込んで気にしい戦いを強いられた関脇の朝乃山は、
最後に気合を入れなおして4連勝。
10勝に到達して、
来場所に大関とりの夢をつないでくれました。

彼もまた、
気持ちが強い人ですね。
十分に大関、横綱と突き進んでいく器を持った力士と言えるでしょう。
今場所の苦しみがまた糧となって、
盤石な力士に育って行ってくれると確信しています。

そして突如覚醒した正代。
大器と言われながら足踏みが続いていましたが、
ここで何かをつかんだのか?
来場所以降また注視していきたくなる力士です。

そして同じことは、
遠藤にも言えることでしょう。

相変わらず課題も見られましたが、
何しろ彼のハマった時の相撲は見事。

あれだけ型といい技といい、
大相撲をきれいに見せてくれる力士はめったにいません。
課題は一つ一つ克服していって、
彼もまた30歳を過ぎてからが相撲人生の本番だと思いますので、
「美しい日本のお相撲さん」
を令和の世にも広めていってほしいですね。

そして三賞は取れなかったものの、
炎鵬の奮闘には大きな拍手を送ります。

はじめての上位挑戦の場所に、
小兵力士として土俵を縦横無尽に駆け回る彼の姿を大いにアピールしてくれました。
それにしても彼の相撲は、
何が起こるかわからない「びっくり箱」のような楽しさがあり、
幕内の相撲の中盤にこういう力士がいると、
本当に興味がそがれず幕内全体が「いい流れ」になるんだなあ。。。。。。
そんなことも思いました。
今場所の大功労者ですね。

若手力士では、
新入幕で三賞を受賞した霧馬山、
25歳コンビの照強、輝も活躍しました。
照強は、阪神淡路大震災の当日、25年前の1月17日に淡路島で生まれたという事でも注目を集めました。
後半に負けが込みましたが、
何とか勝ち越しを決めて幕内定着に道をつけたと思います。
輝も先場所から相撲が変わり、
今場所も10勝と大躍進。
今後が楽しみです。
23歳の阿武咲も大器と言われて一昨年は一気に上がって来たものの昨年はケガで勢いを落としていましたが、
今場所復活の兆しを見せてくれています。

所沢出身力士の北勝富士。
ライオンズの始球式にも登場してくれたりで応援していますが、
今場所11勝で来場所三役復帰が濃厚となりました。
きっぷのいいぶちかましが特徴ですが、
負けだすとずるずると連敗するのがたまにキズ。

今場所もその悪癖が出そうになりましたが、
何とか3連敗で止めて二ケタの勝ちをもぎ取り、
来場所以降が楽しみですね。

一方で、
ベテラン力士には非常にシビアな初場所となりました。
『世代交代』の波が確実に押し寄せてきており、
その大波に抗えないベテラン力士が多く見受けられました。

筆頭は大関・豪栄道。
カド番の今場所も初日から苦しい相撲が続いて、
5勝10敗で33場所務めた大関を陥落。
来場所ご当地である大阪で意地の大関復帰を狙いますが、
どうなるでしょうか。

先場所大関から陥落した高安は、
関脇で10勝すれば大関復帰ができる場所でしたが、
大関復帰どころか勝ち越しもままならず、
来場所は三役からも陥落して文字通り「出直し」の場所となります。

引退した部屋の兄弟子・元稀勢の里のほうがいまだに強くて、
『荒潮関』が土俵に復帰すればすぐに大関になれる・・・・・なんていわれていますが、
そんなこと言わせておいてはダメでしょう。
まだまだ老け込む年ではないと思います。捲土重来を期待しています。。。

妙義龍、栃ノ心、玉鷲、宝富士、松鳳山、碧山、琴奨菊、魁聖。。。。。

一時代を築いた30代の力士たち。
まだまだ元気で頑張っもらいたいのですが、
いずれも負け越しの憂き目にあって、
元気を出してもらいたいものです。

まさに33歳の徳勝龍が言った、
「まだ33です」
という言葉、
奮起する自分に言い聞かせ、
もう一花咲かせてほしいと思っています。

しかし十両の下番付3枚で4勝11敗と大きく負け越した豊ノ島、
ワタシは大ファンなのですが、
さすがに幕下陥落となるであろう来場所土俵に上がり続けてくれるのかは、
微妙な情勢となってきています。

36歳だからなあ。。。。。体は既にボロボロだろうし、気力だけで土俵に上がり続けてるからなあ。。。
『引退発表』
のその日が来るのが、とても怖い。。。。

今は多くの日本出身力士は大学相撲出身ですから、
22歳か23歳で初土俵を踏んでからの大相撲となります。
そうすると出世して一花咲かせる頃には、
すでに30が見え隠れする年代に差し掛かることは何ら珍しいことではないので、
35,6歳ぐらいまでが「現役年齢」ってことだと思いますね。
力士寿命もかつてに比べると確実に伸びていると思います。

長く頑張る力士はそれこそ40が見え隠れするぐらいまでは土俵を務めあげることも珍しくはないので、
そういう意味では30代の力士にこそ頑張ってほしいものですね。
そしてどの力士にも言えることですが、
くれぐれもケガと故障には気を付けてほしいと思います。

公傷制度もないため、
横綱以外ではなかなか休むこともままならないのですが、
折り合いをつけながらなんとか頑張って、
土俵に花を咲かせてください。

徳勝龍が教えてくれたじゃないですか!
何歳からだって、花は咲くぞ!!!!って。

それにしても、
何度でも言いますが、
今場所は面白かった。

相撲の醍醐味がいっぱい土俵に詰まっていた!

こんな場所を、
待っていたんですよ!!


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