本人と、私、妻、私の父、妻の母の5人で、京おばんざいの店でお祝いしました。
美味しくて見た目も上品だった割に、高くなかったので助かりました。
毎日ハードワークをしている上に、外国人メンバーの生活上のアテンドや、メンタル面のケア…
そして後輩の面倒見までを、ほぼひとりで引き受け…
その上研究室全体の人間関係がうまく回るように気を配って動いている息子。
「自分で言うのも何だけど、あの研究室ではエッセンシャルな存在だと思うよ」と。
体力も気もたくさん使っているのでしょう。
それでも、彼がそこに居るのは長くて再来年の春先ぐらいまでの見込み。
「その後どうなるのか心配」
とは言いますけれど、本来はボスである教授が、マネジメントするべきところなのですからね。
私としては少しでも早く見切りをつけて、外国のより良い環境で、やりたい研究を思い切りやってほしいです。
サイエンス・テクノロジーの分野でも、この国に未来の希望はありませんから。少なくともこの先数十年は。
お店での揃ってのお祝いの後、我が家へ来て内々でケーキ🎂
ケーキのろうそくを吹き消した後で「僕がここまで来れたのはおふたりのおかげです。どうもありがとう」
と改まって言うので…
「いやいや、立派に育て返してくれてありがとう」
と返しました。
小さい時から「親育て」がとても上手な子だったので。
(私は下手だったのだと思います)
息子は早く海外で一旗上げて、お父さんお母さんをその土地に呼びたい、と言いますけれど...
まあ、彼女を呼び寄せるのが精一杯でしょう。親のことなんて気にしなくていい。
それよりも早く行くことだけ考えてもらいたいです。
ここにいると、いつ大災害に見舞われるか、戦争に巻き込まれるか分からないんだから。
それ以前に、今はおそらく世界史的な観点から見ても、500年に1度というレベルの、大転換の時に差し掛かっています。
そういう時には土地に縛られていたら駄目です。より自由で安全な場所を求めて遊牧民的な行動をとらないと。
世界を渡り歩くのなら、持って歩く「荷物」はなるべく少ない方がいい。
親なんていう小さなことにとらわれず、人類全体のこと、次の時代を見据えた仕事をしてもらいたいです。
とはいえ、彼が一晩泊まって、今朝とても早くに出て研究室に行ったら、家の中が急に寂しくなってしまいました。
息子はとても話が上手で面白いのですけれど、なんだか、ただそこに居るだけで周りを明るくする人なんですよね。
これは単なる親馬鹿ではないと思います。
だから、彼の周りにはいつも自然と人が集まってくる。
孤高の研究者、というタイプではなくて、チームをうまく動かしたり…
ものを教えて、弟子の中から傑出した人物を輩出する、というタイプの人だと私は見ています。
だから…
健康と安全に気をつけて、長生きして、彼が持っているその光を、なるべく多くの人に届けてほしい。
親としてはそれだけです。