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アルファロメオと小倉唯

体をこわさないでね

一昨日ペッピーノさんを出して息子を彼のアパートへ迎えに行き…

 

今日、また送って行きました。

 

息子から「実家で少し休んで気晴らしをしたい」とLINEが来たため、急な帰省となったのです。

 

既に大人になった我が子にとって…

 

極端に疲れたり、ストレスが溜まったとき、実家が今でも「避難所」となり得る場だというのは…

 

親としては少しだけ嬉しいものです。

 

直近一か月ほどの間、息子は研究室で特別に忙しくしていたようで…

 

朝9時に「出勤」して、月曜日から土曜日までの週6日、連日夜半前後まで研究に没頭。

 

さらに週に2回ほどは、朝方の4時ごろまで実験をしていたので、自転車でアパートへ帰ったら…

 

次に9時に出て来られる自信がないので、そういう日は研究室に泊まって寝ていたそうです。

 

椅子を並べてベッド代わりにして。

 

8時間勤務、週休1日の労働と同じと仮定すると、直近1か月の「残業時間」は200時間を超えていて…

 

脳・心臓疾患等による「過労死認定ライン」100時間の2倍以上。

 

息子が自分で語ったところによると、これほどの忙しさだったそうです。

 

そうは言っても、研究室のボスである教授から強制的に命じられてやっていたわけではなく…

 

自分自身で設定した期日までにやらなければならないことをやろうとしたら、そうなってしまったと。

 

研究室の他の人では分からないことばかりで、教授も自分の研究で手いっぱいだったので…

 

傍からはどうしようもなくて、みんなハラハラしながら見守るしかなかったようです。

 

息子が働き過ぎていることは、他の研究室の教授にまで知れ渡って、皆に心配されていたそうで。

 

そんな無茶な作業日程になってしまったのは、息子の研究の「前任者」であったインド人研究者が…

 

(今は米国のペンシルベニアに新しいポストを見つけて、日本を離れてしまっている)

 

残していった研究の内容、データがあまりにもデタラメだったということが、今になって判明して…

 

その2年余りにわたる仕事のほぼ全部を、息子がやり直さなくてはならなくなったから…だそうです。

 

「今後どこかでもう一度会うことがあたら、あいつ殴ってやる」

 

「もし時間とお金があったら、今すぐペンシルベニアまで殴りに行きたいぐらい」

 

…と息子。

 

しまいには本当に体調を崩してしまい、研究室にいる間に38度近い熱が出てしまったので…

 

さすがに昼過ぎに帰って、1日休んだ日もあったそうです。

 

まる1日泥のように眠ったら、熱は下がって、気分も良くなったそうですが。

 

週6日勤務、残業200時間以上で根を詰めてやっていたら…

 

いくら健康と体力に自信がある彼でも、身体を壊してしまいます。当たり前のこと。

 

なんとか忙しさの山を越えて、身体の方は落ち着いたのだけれど、ストレスの方は解消できないので…

 

横浜に帰って来て、親たちとしゃべったり(愚痴を聞いてもらったり)…

 

旧友と遊んだりしたら、気が晴れるだろうと。

 

忙しい間も、お付き合いしている彼女とは2週に一度ぐらい会っていたそうですけれど…

 

それだけでは解消できないものもあるんですね。

 

で、今日送って行く車の中で聞いたら「気分は晴れた。帰ってきてよかった」と。

 

ホッとしました。

 

でも科学の研究って、厳しいものなんですね。とくに他のラボとの共同作業がある彼の分野では…

 

期日を守る必要があるみたいだし。

 

実験には爆発や発火の可能性があったりする危険なものもあるようなので、事故も心配ですけれど…

 

親としては、それより息子の心身の健康のことがいちばん心配です。

 

まあ、今回はそのインド人が酷い仕事をして、そのまま無責任にいなくなってしまったので…

 

その尻ぬぐいという、かなり特殊な事情ではあったのですけれど。

 

今息子の研究室に常駐しているナイジェリア人は、それとは違ってまじめで…

 

周りのいうことには、納得すれば素直に従ってくれるし…

 

実験器具の準備や片づけ、掃除といった地味な作業にも、積極的に加わってくれるし…

 

なにより、ちゃんと9時には遅刻せず研究室に出てくるので、全然違うそうです。

 

(件のインド人は、9時出のところ、10時すぎになってやっと顔を出すのが普通だったとか)

 

「貧しい国から、国費をもらって研究に来ているということで、やはり責任感や使命感があるみたい」

 

「だから最初から覚悟が違うし、自分一人が成功すればそれでいい、という考えでもないようだ」

 

と息子。

 

ペンシルバニアに行ったインド人は、もともと高い社会階級の金持ちで、気位の高い人物で…

 

日本と日本人を舐めていた上に、米国でいい職場を見つけるための「腰掛け」的な考えだったようです。

 

そりゃあ、あちらに行けば、日本での何倍も高い俸給で研究できますからね。

 

「研究の成功を通しての、自分個人のカネ、出世、名誉のためにだけやっている研究者ばかりだ」

 

と愚痴る息子。

 

「未来の患者さんのため、全力で勉強!」というのと…

 

「薬学の発展」が自分の出世より大切、と言い切る彼のような研究者は、やはり珍しいのでしょうか。

 

それと…

 

「ひとりの人間の印象で、その人間が属する集団を判断することの間違いは十分わかっているけど…」

 

「それでも、僕はインド人が嫌いになってしまったのを否定できないよ。どうしても」

 

だそうです。

 

我々も、外国人と接するときは、いつも日本人を代表する存在になっているということ。

 

日本に来ている外国人と接する際にも、そのことを意識して行動しないといけませんね。


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