最近アニメの世界では『チェンソーマン』という作品など…
血まみれの暴力シーンがたくさん出て来るものが人気みたいです。
閉塞感に覆われた、今の日本の世相を反映しているのでしょうか。
科学技術面での立ち遅れ、モノ作りの衰退、安保上の危機、年金不安、反社詐欺団体による政界侵食…
加えて国民の生活レベルの低下など…
いろいろ問題はありますが、表面に見えている部分は氷山の一角に過ぎないのであって。
みんなたぶん敢えて目を逸らし、気づかないようにしていますが、実際は「終末的」と言っても過言でないほど…
深刻にヤバい状況の我が国ですから。
まあ、凶悪犯罪の嵐が吹き荒れたり、暴動が起きたりするよりは…
アニメの世界でのバイオレンスで、ガス抜きしていたほうがまだ穏便だとは思います。
『チェンソーマン』よりさらにウケて?タイトルが今年の「流行語大賞」候補のひとつにまでなっている…
『SPY×FAMILY』という作品の場合は、バイオレンスシーンもありますが、あからさまに人が死なないので…
切れ味のあるギャグと、幼い少女「アーニャ」のおバカな?かわいらしさが人気の秘密みたいです。
(『SPY×FAMILY』はうちの妻がハマっていて、つられて私も毎回見ています。面白い。)
そういう意味では、今放送中で、かなり人気の『アキバ冥途戦争』という作品も…
スプラッターな暴力シーンが決め手で、ある意味『チェンソーマン』の流れなのかもしれません。
『アキバ冥途戦争』の場合は、メイドカフェ興隆期の秋葉原を舞台に、ライバル店に勤めるメイドたちの…
銃や手りゅう弾などを使った「仁義なき戦い」が繰り広げられるというお話で、実質的には…
メイドの形を借りた、任侠映画みたいなものですね。
毎回、悪役(敵役)のキャラが血まみれで殺されて、終わる仕立てみたいです。
その第5話の敵役「薫子」の声を小倉唯さんが演じるということを、ご本人がツイッターで触れていたので…
その回だけ見てみました。こちらの羊の角みたいなのを付けたメイドさんが「薫子」です。
登場のときはブリブリの、あざと可愛いメイドさんなのですが…
途中でサイコパス的な狂気を秘めた冷血女、という本性を現し…
主人公たちにやられて最期を遂げる直前では、男のようなドスの効いた声のセリフをしゃべります。
ブリブリのあざといキャラ、半分狂気の冷血悪女、ドスの効いた低音ボイス、という3パターンは…
どれもここ数年の、小倉唯さんのはまり役なのですけれど、それを1話30分の中で全部聴ける、おトク回でした。
同時に、このクールで放送している他のアニメでは…
『ヤマノススメ』で、天使のような人格の、なんでも出来る山ガール、ここな役。
『ヒューマンバグ大学 不死学部不幸学科』で、いろんな災難に遭ったあげく、婚約者に殺される女・千恵役。
(下ネタもありのギャグアニメです)
と、やはりバラエティーに富んだ役を演じています。
次の1月からのクールでは『幼女社長』という作品で…
「のどを壊しそうなほど頑張って汚い声を出した」という、岡野RAUを演じます。
彼女、いまや完全に「王道ヒロイン」路線から「個性的な脇役」路線へとシフトしていますね。
なんとなくですけれど、近年ほとんど脇役だけれど、何をやっても安定感のある個性的な演技で…
非常に多くの出演回数を誇る…
そして唯さん自身が敬愛し、可愛がってもいただいている先輩、日笠陽子さんの路線に近い所を志向してるのかなと。
妖艶な女性というパターンだけは、まだまだ日笠さんには遠く及ばないですけれど…
それ以外は、日笠さんに迫る「役幅の広さ」を身につけて来ているように思います。
かつて「アイドル声優」と呼ばれた唯さんも、もう27歳。声優歴も14年に及ぼうとしています。
キャリアでいったら、もう既に若手ではなく中堅クラスですからね。
王道ヒロインのような役が、新作アニメでベテランに振られることはめったにないので…
今後、声優として長く生き残って行くためには、この路線がいちばん賢いのかもしれませんね。
応援しています!
今日のおまけ動画。
唯さんが一人で全てのキャラの声を演じ分けている、日テレのミニ番組『汐留〇〇部』の、去年のまとめです。
メインの4キャラクターのほか「お星さま」「お魚さん」の声をやっていますね。
ではどうぞ。