KANON廃園

スタジオカノン21年間の記録

1996年(平成8年)の主な仕事②

2019年08月10日 | カノンの記録
この年の仕事として見逃せないものにシリーズもので初のグロス受け(1本丸受けということ)をしたという事です。
もちろん全話数ではありませんが、1本全てが弊社スタッフによる背景となるわけですから責任もひとしおで、それがスタジオちゅーりっぷの長尾氏からお受けした「桜通信」でした。

★OVA「桜通信」全12話
 原作 遊人 (週刊ヤングサンデー連載)
 監督  岡嶋国敏
 シリーズ構成・脚本  寺田憲史  
 キャラクターデザイン たけのうちのぶゆき、下坂英
 美術  長尾仁(スタジオ ちゅーりっぷ)
 カラーディレクター  三橋曜子
 撮影監督 小澤次雄
 音響監督 本田保
 アニメーション制作   シャフト

内容はお色気満載な同居ものラブコメディといったところでしょうか。 
原作では際どいシーンも結構ありますが、TV向けにソフトにおさえ、音楽や背景でさわやかさを演出しています。
テーマ曲がギター1本のひきがたり、フォークソング調とでもいうのでしょうか。ちょっと眠くなるほどゆるい曲調が新鮮な感じでした。
背景的には美術監督の長尾氏いわく、いわゆる“生活もの”。
(SFでも、ファンタジーでもなく、現実の日常世界が舞台となる作品の総称。)
ヒロインの春日家は生活感のないかなりゴージャスな設定ではありましたが。
OPは白飛ばし系、EDはわたせせいぞう風ということで、カノンではED を14カット手伝いました。
本編では、#2、#5、#8、#11をグロス受け。
TVシリーズのはずでしたが、結局放映が決まらず翌年OVAで発売されることになりました。(そのままTV 予算のOVA ということになってしまいましたが、お蔵入りにならず良かったです。)
のちにDVD BOXでも発売されていますが、女の子キャラが今見ても可愛い絵柄だと思います。
トレス線に強弱があり太目ですが、細くて単調な線が多い現代のアニメキャラより躍動感が感じられます。


エンディングより
    

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