☆本記事は、Youtubeチャンネル『本の林 honnohayashi』に投稿された動画を紹介するものです。
ご興味を持たれた方は是非、動画の方もチェックしてみて下さいね!
●本日のコトノハ●
君の手紙のことだけど、まず、ぼくからお願いがたくさんある。
(一)悲しまないでください。
(二)身体に気をつけ、春の外気に油断しないこと。
(三)ひとりで外を出歩かないこと。できたら、全然出歩かないこと。
(四)ぼくの愛情を堅く信じていること。ぼくは君に手紙を書くときは、いつでもいとしい肖像を前に置いているのです。
(六)※モーツァルト自身が書いている番号の順
それから最後のお願いとして、手紙を書く時は、もっとくわしく書くこと。ホーファーがぼくの発った日に、あとで
家へきたかどうか。例の肖像画の件はすすんでいるかどうか。君の暮しっぷりはどうかといった具合の、ぼくが当然
知りたがることを。
(五)何ごとをするにも、君とぼくの名誉を念頭においてすること。外面的なことでも軽率にしないこと。
このお願いで怒っちゃいけません。ぼくが名誉を重んじていればこそ、一層ぼくを愛してくれるべきだ。
ではご機嫌よう、最愛最上のひとよ!ぼくが毎晩ベッドに入る前に、結構半時間ぐらいは君の肖像と話をしているのを、
忘れないように。朝目がさめたときも同じです。
『モーツァルトの手紙』吉田秀和編訳(1991)講談社より
結婚相手、もしくは人生のパートナーに求めることは何ですか?
一昔前の女性たちの間では、高身長、高学歴、高収入の男性が人気でしたが、今はどうなのでしょうか。
いわゆる「3高」と呼ばれるこれらの条件の中で、私が気になるのは「高収入」という点でしょうか。
日本では、女性が男性と同等の給料を手にすることが難しいので、家庭生活を維持するために必要なお金を夫となる人が稼ぐことができるかどうかということは重要です。
その他の2点について、つまり身長と学歴にはあまり興味はありません。
それよりは、掃除や洗濯、料理や子育てに協力的かどうかの方が気になります。
高学歴の自分は家事の手伝いなんかしないという態度の男なんて、長い目で見れば邪魔な粗大ゴミにしか思えなくなるのです。
さて、天才音楽家モーツァルトが妻に求めたことが手紙に書き残されています。
後世の人々に自分が書いた手紙を読まれるなんて、モーツァルトは思ってもいなかったと思いますが、内容はとても微笑ましいと私は感じました。
日本には、『関白宣言』というとても有名な歌があります。そこに描かれている夫婦像は、とにかく妻が夫をたてて欲しいというニュアンスのものです。
このモーツァルトの手紙も、一見するとモーツァルトが妻に対して、自分の考えに従って欲しいとお願いしているように思えるのですが、私には夫の自己愛に満ちた『関白宣言』よりも妻への愛情を感じるのです。
結婚生活に愛情は必要ないと考える人もいるでしょう。
しかし、私は共同生活を送る相手に対して思いやりのない人、あるいは配慮のできない人間とは一緒に暮らしたいとは思えません。
(もう既に、そんな家族と一緒に生活しているので、尚更そういう気持ちが強いのかもしれません。)
「自分は外でお金を稼いでいるのだから、家のことは何でもやってもらえて当然」「誰のおかげで生活できていると思っているんだ」という考えを持つ日本の男性は多いかもしれません。
自分の妻に対して、まず第一に「悲しまないでください」という言葉が出る男性は今の日本にいるのでしょうか。
ただ、一方で妻の方でも、夫をただお金を稼いでくれる存在としか思っていない人もいると聞きますので、案外お互い様なのかもしれません。
お互いに、相手がどんな人なのかというのは、ある程度の年月を一緒に過ごさなければ分からないでしょうし、少しくらいの不満であればお互いに我慢をしつつ夫婦であり続けるというのが一般的と思われます。
いずれにしろ、円満な夫婦関係を維持したいのであれば、要求のし過ぎには注意した方が良さそうです。
ヒトコトリのコトノハ vol.62
ご興味を持たれた方は是非、動画の方もチェックしてみて下さいね!
●本日のコトノハ●
君の手紙のことだけど、まず、ぼくからお願いがたくさんある。
(一)悲しまないでください。
(二)身体に気をつけ、春の外気に油断しないこと。
(三)ひとりで外を出歩かないこと。できたら、全然出歩かないこと。
(四)ぼくの愛情を堅く信じていること。ぼくは君に手紙を書くときは、いつでもいとしい肖像を前に置いているのです。
(六)※モーツァルト自身が書いている番号の順
それから最後のお願いとして、手紙を書く時は、もっとくわしく書くこと。ホーファーがぼくの発った日に、あとで
家へきたかどうか。例の肖像画の件はすすんでいるかどうか。君の暮しっぷりはどうかといった具合の、ぼくが当然
知りたがることを。
(五)何ごとをするにも、君とぼくの名誉を念頭においてすること。外面的なことでも軽率にしないこと。
このお願いで怒っちゃいけません。ぼくが名誉を重んじていればこそ、一層ぼくを愛してくれるべきだ。
ではご機嫌よう、最愛最上のひとよ!ぼくが毎晩ベッドに入る前に、結構半時間ぐらいは君の肖像と話をしているのを、
忘れないように。朝目がさめたときも同じです。
『モーツァルトの手紙』吉田秀和編訳(1991)講談社より
結婚相手、もしくは人生のパートナーに求めることは何ですか?
一昔前の女性たちの間では、高身長、高学歴、高収入の男性が人気でしたが、今はどうなのでしょうか。
いわゆる「3高」と呼ばれるこれらの条件の中で、私が気になるのは「高収入」という点でしょうか。
日本では、女性が男性と同等の給料を手にすることが難しいので、家庭生活を維持するために必要なお金を夫となる人が稼ぐことができるかどうかということは重要です。
その他の2点について、つまり身長と学歴にはあまり興味はありません。
それよりは、掃除や洗濯、料理や子育てに協力的かどうかの方が気になります。
高学歴の自分は家事の手伝いなんかしないという態度の男なんて、長い目で見れば邪魔な粗大ゴミにしか思えなくなるのです。
さて、天才音楽家モーツァルトが妻に求めたことが手紙に書き残されています。
後世の人々に自分が書いた手紙を読まれるなんて、モーツァルトは思ってもいなかったと思いますが、内容はとても微笑ましいと私は感じました。
日本には、『関白宣言』というとても有名な歌があります。そこに描かれている夫婦像は、とにかく妻が夫をたてて欲しいというニュアンスのものです。
このモーツァルトの手紙も、一見するとモーツァルトが妻に対して、自分の考えに従って欲しいとお願いしているように思えるのですが、私には夫の自己愛に満ちた『関白宣言』よりも妻への愛情を感じるのです。
結婚生活に愛情は必要ないと考える人もいるでしょう。
しかし、私は共同生活を送る相手に対して思いやりのない人、あるいは配慮のできない人間とは一緒に暮らしたいとは思えません。
(もう既に、そんな家族と一緒に生活しているので、尚更そういう気持ちが強いのかもしれません。)
「自分は外でお金を稼いでいるのだから、家のことは何でもやってもらえて当然」「誰のおかげで生活できていると思っているんだ」という考えを持つ日本の男性は多いかもしれません。
自分の妻に対して、まず第一に「悲しまないでください」という言葉が出る男性は今の日本にいるのでしょうか。
ただ、一方で妻の方でも、夫をただお金を稼いでくれる存在としか思っていない人もいると聞きますので、案外お互い様なのかもしれません。
お互いに、相手がどんな人なのかというのは、ある程度の年月を一緒に過ごさなければ分からないでしょうし、少しくらいの不満であればお互いに我慢をしつつ夫婦であり続けるというのが一般的と思われます。
いずれにしろ、円満な夫婦関係を維持したいのであれば、要求のし過ぎには注意した方が良さそうです。
ヒトコトリのコトノハ vol.62
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます