先日、ご近所の若いママさんとお話ししていて、納得したことがある。
それは、チャウダーやクリームシチューを作る時、牛乳とブールマニエ(バターと小麦粉を同量こね合わせたもの)で作ると簡単だって言ったら、それでいいんだって言われた事から、なんでいろいろな『○○の素』的なものを、生協の若い組合員が欲しがるのかが分かった。
それは、若い人たちが、そういう、『○○の素』的なものがある時代に育って来たからなのだと思う。
例えば、これが私の子ども時代なら、クリームシチューの素、なんてのはまだまだ普及していなく、自分でルウを作り、牛乳で伸ばしていくしかなかった。
カレーも同様で、カレールウが少しずつ普及してきていたが、まだ、ルウを作り、そこにカレー粉を入れ、カレールウを作ったり、もっと簡単に、カレー粉と小麦粉を混ぜ、水で溶いて野菜や肉を煮込んだところに入れる、なんて家もまだまだあったし、小学校の調理実習で、小麦粉を炒め、カレー粉を入れてカレーを作った経験もある。
その他の素材やスパイス、調味料なども、おしゃれな料理本に書いてあるけれど、どこにでも手に入るわけでは無いという経験をしてきた。
だから、レシピを見て、手に入らない材料があれば、何で代用するか、とか、これは無くてもいいなんて、知らず知らずに工夫を重ねて来たので、基本的な調味料があれば作って来たし、それは手間と思わないで来た。
でもそういう専門調味料的な物が普及している時代しか知らない人だから、砂糖と塩と酢で、寿司酢が作れるなんて、思いつかないんだろうなあって思う。
だから、ちらし寿司を作ろうと思ったら、先ず、寿司酢を買うって発想になるんだろうなあ・・・
でも、こういうのって、ちゃんと次世代に教えていかなかった我々世代の責任でもあるんだろうね。
まあ、とりあえず、我が家の子どもたちには、『○○の素』的な物は便利かもしれないけれど必要不可欠なものではないという教育だけはできたと思っている。