アクアコンパス3 続編

アクアコンパス3が容量一杯になったので、こちらで続きを開始します。

始まった崩壊

2025-02-21 14:04:08 | 世界

 

始まった崩壊

米国のトランプ大統領がウクライナの大統領を独裁者と発言した。
これは、強大な権力者なら世界を支配出来ると言っているに等しい。
これから世界は、幾らか抑制が効いた時代から、暴力が蔓延し、やがて崩壊する時代に突入するだろう。


* トランプ大統領の発言の意味するところ

 

先ず、プーチンこそが独裁者である。
 ここ30年ほどのロシアを見ていると、明らかにロシアは独裁者プーチンに支配されている。
それは、腐敗しているロシア社会を抑えることが出来るのは、伝統的で絶大な秘密警察力を持つ独裁者でなければならないことに尽きる。
彼が政権を維持する為に、如何に批判勢力を抹殺し、人気取りの為にテロ殲滅をでっち上げ、また戦争をしかけて来たかで明白です。

ゼレンスキー大統領は独裁者か?
 侵略された小国が、敵国に立ち向かうには、一人の指導者の下での一致団結が必要であり、時には独裁色を帯びるものです。
少なくとも国際刑事裁判所(ICC)が戦争犯罪容疑で逮捕状を出したのは、プーチンでした。

 

 

トランプの身勝手さ 
 彼は大国ロシアをなだめる為に、独裁者を言い換え、ロシアの言い分を取り入れ、戦争終結に持って行こうとしている。
トランプは戦争を終わらせる為なら、正義を無視し、大国であれば何をしても良いと考えている。
正義は、人類が歴史から学び、育ててきた紛争を抑える最重要な概念です。 
身近な例がある。
大戦前、欧米はヒトラーの侵略に対し、初期の侵略を取り敢えず許し、融和策で乗り切ろうとした。
しかし、チャーチル首相がヒトラーの狂気を見抜き、ルーズベルトが参戦することで、世界は救われた。
少なくとも歴史的に見て、プーチンとロシアには、戦争を拡大する意図がある。

トランプの問題は、目的が恣意的であり、さらに目的の為には手段を選ばない事にある。
残念なことは、彼が地球上最強の国の大統領である事です。
このまま進めば、世界は混乱を深めることになり、最悪は経済悪化、侵略戦争拡大が蔓延することになる。


* 実は、この崩壊の潮流は以前から始まっていた

トランプは米国の分断され混乱した社会の中で誕生した。
以前、米国は民主主義と自由を重んじる国として知られていた。
しかし、今は大統領がデマを流し、司法や州や議会を無視し、独裁的に振る舞っている。
それを共和党が制止出来ないのは、トランプが国民の熱狂的な人気を得ているからだ。
なぜ米国は、こんな社会に状況になってしまったのか?

一番の理由は、経済格差の拡大と国民の大半が不満を貯めていることにある
これは新自由主義による金融重視と規制緩和によるところが大です。
その中から生まれた大富豪と巨大実業家が、権力を振りかざし、政治を操るようになった。
これに、宗教問題、二大政党の確執、移民問題、銃による犯罪多発が加わっている。
このままでは、悪化するに任せることになるだろう。
いずれ歴史家が、この状況をナチス勃興となぞらえ、不幸な時代と解説するだろう。


* 今、私達が気付かなければならない事は何か?

 米国社会の悪化は、必然だったと疑うことです。
この理由を納得するには、少なくとも1冊ぐらいの解説書が必要でしょう。
ポイントは、トランプがいなくなっても、悪化は簡単に治まるわけでは無いと言う事です。

身近な例を挙げましょう。
兵庫県の斎藤知事に纏わる一連の政治の劣化があります。
アジテーター立花のデマに踊らされた多くの選挙民、二人の維新県議の党利党略を目指した無恥な裏切り行為、人格に問題がある知事に同情する多くの選挙民、実に情けない状況が暴露され続けている。
この背景に、市民の政治への無知とSNS上にデマが拡散する状況、知事や政治家の劣化があります。
この状況は、米国と一緒でしょう。

つまり、このままでは日本も早晩、米国と同じ間違いを犯すことになるでしょう。


* 一つ重要な事

私が、現在、連載で「働くとは、何か」を書いていますが、この主題は以下に要約出来ます。

「弱い人々が状況を改善するには、時として身勝手な権力層と対峙出来る組合が必要」だと言うことです。
これは働く人にとっては労働組合です。
国際間では、国連やEUなどを意味します。
今回のトランプの暴虐を抑えるには、日本が今までやって来た追従一辺倒ではなく、環太平洋とアジア連合などの協同が必要になると言う事です。


次回から、またこれまでの連載に戻ります。

 

 

コメント
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