輩

何も知らないのなら、何も言うなよ。


心底そう思ったことがある。
どんな事情かも知らないで、人は勝手に想像しては


ああだこうだ
ピーチクパーチク


黙ってればいい気になる輩が、ぎょうさんおるということ。
よく分かったよ。


品性を持つ。
人格を保つ。


炎天下だろうが、嵐だろうが、そこで足踏ん張って堪えたら
手の中に、何かが入っているものだろうか？


輩の興味なんて
一切見ないように、歩いていくことを
どうか続けられるように


そんな役割を与えた大きなものに
僕は願えばいいのか？
力が欲しいと願えば、それは得られるのか？


そんなに、ああだこうだ言いたかったらな。
名札つけて
目の前で言えよってな。


輩の瞳は、やけに色付いているらしい。



何も知らないことほど、自由はないけどな。