
暑くて暑くて、息をするのにも苦しいような毎日
動けば汗が滴り
止まれば世界も熱気を帯びて微動だにしない
姉が三つ編みをしていた頃は、日曜日になると海へ行って
寄せては返す波を追いかけたり追いかけられたり
砂の上に文字を描いたり絵を描いたり
時々、小さな山を盛ってトンネルを掘ったり
海の隣で日曜日の午後を楽しんだ
帰り道は、蓮華畑の中で姉たちが
花の首飾りを作っている姿を、蓮華の花の隣でただ眺めていた
時は経ち
蓮華畑は消え、三つ編み姿の姉は奥さんに
海は坂から見るだけのものとなり
今は、茶畑を眺めながら僕は
みんな平和に元気でいてくれることを祈っている自分を、
寄せては返す緑色の波の中で確かめる
そんな景色は、遥か彼方から、ずっと微動だにしない
時は経っても