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from Shizuoka/name is "slide"

棚から魔法

2013-10-31 | Weblog

空を飛んでいく
『可愛い、可愛い』と鳴いている鳥
目で追う緩やかな線



カラスと言えば魔女
魔女といえばハロウィン

無理矢理にここに結び付けてしまう僕(トホホ)

魔女って本当にいるのだろうか?
『魔』という字も、『女』という字も何となく怖い感じがする…?(そう思うのは僕だけ?)
『くの一』と書いて『女』。
女性忍者はカッコイイと思うけどな。
でも、ディズニーの『アラジン』に出てくる魔法のランプの精は大好きである。
寅さんに通ずるものがあるからかな。

そういえば、子供の頃の話なのだけど
子供の頃ってよく絵を描いて遊ぶでしょ?
裏側が白い広告を探しては、よくそれに描いて遊んでいたのだけど
やっぱり、子供心としては、そんな広告ではなくしっかりした白い紙に描いて遊びたい。

でね、当時、時々なのだけど母が
『はい、今から魔法でお絵描き帳を出してあげまーす』と言って
『いーち、にーい、さーん、しーい、ごーお…』と僕が目を瞑って数を数えている間に
絵を描き放題の新品ピカピカ真っ白しろのお絵描き帳を出してくれる…という
イベント?があったのだ。

普段、広告の裏側なものだから
真新しく、しかもめくってもめくっても何ページも描けるお絵描き帳はとても嬉しく
『お母さん、あなたは魔女なのですかっ?!』(←驚きと感動の子供)
と、出して貰う度に『本当?本当?』な気持ちだった子供の頃。

ただ単に、棚からお絵描き帳を取り出すだけ…トホホ、というイベントなのだけど
多分、僕が喜ぶものだから
母はそういった演出をして楽しんでいたと思われる。
あれは、幼稚園くらいだったかな?
今でもその風景は瞼の裏にはっきり浮かぶくらい印象的な大イベントでした。

最初のうちは、『お母さんって、魔女なんだぁ…』と信じていたけれど
或る時から『いや、待てよ…何かヘンだぞ』と思い始めた当時の僕。
『魔法で出してくるね!』と意気揚々と部屋へ消えていく母。
何かガサゴソ音がしているあたりには棚があって、
『見ちゃ駄目だからね?』なんて言っている母。


そう、或る日気付いたのだった。(←やっと)
母は魔女ではなく、”魔法でお絵描き帳を出す演出をしていた母”なのだった。
ガッカリしたのは言うまでもなく…。(肩を落とす子供)
そして子供は言うのだった。
『ねぇねぇ、お母さん、魔女でないでしょ?今、棚から出したでしょ?』
そして答える母…『さあね~どうかなぁ?(ふふふっ)』
『………気のせいか?おかしいなぁ』
その後、このやりとりが何度か続いたという…。(どんな親子だ)


そんなイベントを楽しんでいたのだろうなと思うのだけど、
『魔法でお絵描き帳を出す』という演出をする母が僕は好きなのだった。
大人になった今そんな母を思うと、面白い人だなと思う。
面白いっていうか、茶目っ気がある女性だなと。

そんな母には今夢があってね、それはどんな夢かというと…
甥っ子がもっともっと大きくなって
高校生くらいになった頃に、『買い物へ一緒に行って荷物を持ってもらう』
ことなのだそうだ。

荷物を持ってもらって歩いているおばあさんとお孫さんを見掛けて、
とても感動したそうなのだ。
きっと、お孫さんの優しさを見たのだろうね?


昔、魔法を使った人は、今小さな(大きな?)夢を持って
魔法はもう使わずにいるけれど
今度は、僕が魔法を使って
母に何かしてあげにゃあいかんな、なんて心の隅っこで思ったりもする。
でも、僕には何ができるのだろう?なんても思ったりもする。
考えておかなきゃあね?


ハロウィンからお絵描き帳の思い出へと話題は飛んでしまいました。
長くなってしまって…m(_ _)m

『Happy Halloween !』














コメント
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