ラブ★コンLOVE (LOVE×3館)

ラブ★コン 大谷×リサの2次創作
(たまに他の漫画もあります)

クリスマスプレゼント

2011年12月23日 00時07分36秒 | 高校時代(片想い)
『リサ いってらっしゃい 遅刻したらあかんよ。』
『あいっ いってきますっ…うっ しゃぶっ…』

朝の8時15分。
おかんの声に 家から押し出され学校へと向かった。

『はぁ…』

凍える両手を擦って息を吹きかける。
一瞬手がぬくもった気は するんやけど まったく効果は薄い(笑)

今年一番の冷え込み…

テレビで1週間前から毎日聞かされて 
厚めのコートと うさの毛のぬくぬくマフラーを装備してんけど

あかん…
真冬の寒さは尋常やなくって…体温を奪ってく。

『手袋…あたらしいん欲しいなぁ』

ちょうど2週間前
お気に入りの手袋に穴あいてから 新しいの買ってない。
100均のんで ええから帰りに買ってかえろっかなぁ…

『はぁ…手 あったまれっ…』

ついた息はまた白く…




学校には 遅刻ぎりぎりで到着した。

扉の向こう教室の中が どうかオアシスであるようにって願いながら…
そっと あけると… あったかいっ。

教室パラダイスやーーーー。

『おはよー リサ 遅かったなぁ(笑)』
『あ゛ーのぶちゃん…昨日ゲームして…寝坊した。』

『あんたは…やる気ないなぁ…せや決めたん?』
『何を?』

『大谷くんへのクリスマスのプレゼント(笑)』
『あ゛…』

そんな会話をして あたしは 自分の席につく。
机の表面がぬくもっているのに気がついて そのまま突っ伏した。

『あ゛ーあったかいなぁ(笑)』

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

『小泉ー』
『…』

『小泉 寝んな…寝たら死ぬぞっ』

とおーくなった意識に 聞き覚えのある声が割り込んできた
その声は ガヤガヤとざわめく現実へと あたしを呼び戻した

『んぁ… 死んでへんもん。』
『って デコ…おまえ なんかヘンな痕ついとるぞ(笑)』

『ふぁーーーぁ…。こんなところにシャーペンが…(笑)』

声の主
お隣の席の大谷。

大谷はガサゴソと鞄から授業道具を取り出し、無造作に机の中に突っ込む。

『しっかし さっぶいなぁ…。』
『ん…。』

『まあ 教室はパラダイスやけどなっ』

大谷は 毛のついたオーバーコートを脱いで着席すると、頬杖をついた。
その手に手袋はない。

『大谷…手袋してへんの?』
『手袋?あぁ なかなかええんないし(笑)』

『ふーん』

決めた…

クリスマスのプレゼント…
あったか手袋にする。

そう心に決めた。


end

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