いつもの帰り道
『なあ小泉?』
オレは隣であるいとる小泉に 聞く
『何?大谷?』
いつもの笑顔であいつは答える
あのな 本人には あんましゆわんけど
オレ結構 小泉が好きやねんで
しっとるんか?
なんていいたくなった。
夕暮れの帰り道
『やっぱりええわ』オレは答えた
『なによぉ気になるやんか』
こんな時の あいつの話し方声 みんなすきやねん
なんて言うのもほんまは伝えたい
『また思い出したら話すわ』
オレがわらうと
『大谷ぼけるんにはまだはやいで』
ゆうて笑った
『お前ほどは、ぼけてへんわ!』
『誰がボケボケ美少女やねん(笑)』
『そんなんゆうてへんわぃ。』
『じゃあなにいいたかったん?』
『忘れた』
『えっ?ほんまにボケボケなん?』
『うっさい』
オレは いつものように悪態をついた
あいつもいつものように ふくれた
夕方の町並みに
凸凹な 影が ふたつ
こんな 他愛のない 言葉のやりとりが
結構すきなんやけどな