春…。
高校1年の春。
『ダーリン♪同じクラスになれるかなぁー』
『のぶちゃーん♪なれるって…』
『せやんなぁ…❤』
『❤』
はいはい勝手にやっとけ…
『中尾…オレ先行くから…』
『えーー大谷一緒に…』
『行かん。おまえらさっきから遅いし…キモい…』
『キモいって大谷酷い。』
『ダーリン…。大谷くんは…』
『あ゛(…)』
ドアホカップルがオレの事可哀相な目で見やがったけど
オレはスルーして先に歩き出した。
こいつらと一緒におったら学校遅刻してまうやんけ
ったく…
なんでそんなにうかれとんねん。
ただ…学年いっこあがっただけやんけ…。
『はぁ…』
ほんまやったらオレの隣に…。
あかんあかん!!!
もう終った事や。
オレは前向いて生きるってこの間海坊主に誓ったやんけ…
誕生日も祝ってもろたやんけ…
少し早歩きしたせいか予定より早く学校へついてしもた。
校門を通りクラス発表が掲示されていると聞いた場所へと行く。
『これからもよろしくっーーーー』
『こちらこそーーー』
オレの目の前の壁(でかい女)があって名前の紙がみえへん。
壁は声もでかいし後ろの奴の事なんか気にしてへんし
ほんまにぢゃまや!!!!
見えへんやんけっ はよどかんかいっ!!
心の声が通じたんか 壁が振り返った。
(振り返るよりどっかいけって)
『あっ スイマセンジャマでしたぁ?』
『…いえ』
充分邪魔やけど…
さっさとどいてくれたらその事は水に流したる
『さぁーいこかぁー』
壁がやっと移動…と同時に捨て台詞吐きやがった。
『あたし あんな小さい男とだけは同じクラスになりたないわ』
はぁーーー!!!
『オレこそ巨人とだけは一緒になりたないわ ボケッ! 』
『はぁーー!!』
最低最悪な出会い。
それがオレと巨女・小泉リサとの第一次接触やった(笑)