『大谷って小泉さん以外に好きな人でもおるん?』
『はぁ???』
修学旅行の夜
簡単に眠らせてくれるハズもなく
オレは中尾と鈴木に挟まれて尋問されとった
『小泉さんじゃあかんの?』とか
『小泉さん健気やなぁ』とか
そんな事ゆわれても
オレと小泉のあいだには海坊主と友情しか
ない
と思う というか今まで考えたこともない
『うっさいオレは眠いねん 寝させてくれ』
『えーーーーーーーー大谷寝るん?』
『寝る 眠い。』
頭から布団をかぶって2人を無視する
起きててろくな事あるはずがない
眠る事に集中しようとしたら
『でな 鈴木 小泉さん大谷追いかけていったと思ったら帰ってきて くまーくまって泣いててん』
『なんで泣いてたん』
『色男がな・・』
聞こえてくるのは今日の小泉の様子
小泉が忘れてとかいろんな事ゆうてきたんやぞ
オレは別に泣かせた覚え
ないやんな
けれどやっぱ 気になって思い出す
あの泣き顔
あしたからどうしたらええんか
その2つが頭の中でぐるぐると回っていた
END