ぴゅーぴゅー♪
やっと寒くなってきた10月末日
木枯らしのふく 大浜公園
足元には広がるのは落ち葉の山
っちゅうことは
『踏んづけてみるんはあたりまえ』らしく
小泉は 落ち葉の山の上で
嬉しそうに『♪んふっふっん』って足踏みしたり
『とぉっ』なんて声だして蹴っ飛ばしたりしとる
『はははは 小泉冬将軍のお出ましか?』
『えっ?フユショーグンって?』
オレもアホやけど
こいつもアホなん忘れてたわ
『んー 簡単に言うとこのさぶい中元気なんは小泉ぐらいのもんやぞ さすが子供は風の子やな』
からかい口調で笑うと
お馴染みの ふくれっつらで小泉はオレを睨む
『子供ちゃうわっ』
『そっか? 落ち葉と格闘なんて大人のすることかぁ(笑)』
えいやっと オレが小泉を真似た仕草をすると
それを見た小泉は余計意地になって落ち葉を蹴りあげた
その時
『うわぁ』
『ちょ 小泉っ』
見事に滑って ぐらりっとバランスを崩しかけた
間一髪オレは慌てて小泉の背中に腕を回して
なんとか動きを封鎖した
『あぁあ 助かったぁ』
『ほんま 危なかったぁ』