『あかん 間にあわーん!!!』
遅刻寸前のあたしは めっさ走ってた…
すると目の前に
~キィーバタンッ~
オレンジ色の軽自動車が停まって運転席の窓が開いた
(ここは真赤なポルシェとかちゃうん?)
『リサ…さぁ乗って…』
って
車の中におんのは
まぎれもなく彼氏の大谷様ですやん。
それにしてもいつの間に車の免許とったんよ…。
ちゅうかあたしらの年で免許とれるん???
『大谷どうした…ん?』
『どうしたも こうしたもないやろ…リサ入学式やろ…はよ乗れ遅刻すんぞ…』
あのー わかんないです。
…車の大谷とか…入学式とかまったくわからんけど…。
まあ ええかっ…
『うんっ…乗る…』
『はい じゃあリサ姫どぉぞ…』
大谷は 運転席から降りて… すっと助手席のドアをあけた。
って今のなんですか? リサ姫って…。
けど まぁ あたしもソレにノッてみよか。
長いものには 巻かれろやっ
『あ…ありがとう 大谷王子様…へへへ…』
『なぁ 車やなくて 王子は 白馬に乗ってきたほうがよかったか?』
『どっちでもあたしはうれしいで…』
運転している横顔は かっこよくてほんまの王子様や大谷王子様や
ケイン様もマイティ様も 谷原章介もみっちーも光一くんにも負けん ナンバー1や
『リサ その制服めっさ似合うなぁ…可愛くて襲いたくなるわっ…。』
『へっ?』
『…楽しみは 後にやな(笑)…』
なんかかゆーい台詞の気もするけど
楽しい。
このままずっとドライブしてたいなぁ…
『このまま連れ去りたいよ。リサ…ちゅーしてええ?』
『ええよ大谷王子…んーっ…』
んーんっーんっー
『ちゅー。』
ばこっ!!!!!!
いきなし頭を何かで叩かれた
『いたぁ なにすんのよ…』
『それは こっちのセリフや
小泉…お前自習やからって 寝るなや…
しかも ちゅーとか大谷王子とか何の夢みとんねんっ…このどあほっ!!!!』
アレは夢
せやんなぁ夢しかありえん
あんな設定…。
けど…どうせ夢なら続き したかった
あたしは 大谷にどつかれた 頭をさすりながら そう思った。
end