Der König Hat Eselsohren

Dresden - 07

Rüdeがさらに知り合いを連れて戻ってきた。

もはやみんな弾丸喋り過ぎて、全く理解不能…orz
でもまぁ、これ、いつものことだから。


そこへFloがやってきて、Ingoを目の前の階段の方に座らせる。
で、あのおじさんとじゃれる(笑)







まさにカオス!(笑)

と、Floが、おまえもこっちに座れ、と。
なので、1段上に。

「日本では、日本のバンドのライブとか、行ってんのか?」
「う~ん、バンドというか、アーティストのライブに少し。昔はかなり沢山、色んなバンドとかのライブに行ってたけど。」
そう、バンドという表現だとやや難しい(笑)
つーか、今はもはや、元春とサハシを最低限、だな。
残りを全部、Sportfreundeに注力してるしf(^_^;
でもその辺の説明がかなり難しく、30年以上前からファンなんだけどね、と元春の説明をしようとしたがうまくいかない上に、
「30年?!おまえいくつなんだ?!」
「えっと、47」
「若く見えるな~」
と別な話に…f(^_^;

で、日本のミュージシャンでいちばんスゴイのは誰だ?と訊かれたので、ここは思いっきり、
「もう死んじゃったけど、大瀧詠一は日本のポップミュージックの神様だね」
と、大瀧御大の名前は伝えておいた(笑)
いやもう、間違いなく、日本の音楽界の巨人ですから。
私にとっての源流でもあるし、小さなムラ社会の中の、さらにちっさな学校の教室という狭苦しくて息苦しい世界から、広い世界へ脱出する希望を与えてくれた人でもある(謎)。

「ホントは日本に行こうと思ったことがあるんだよ」とFlo。
えぇぇぇっっ?!
「でも飛行機が…(笑)」
飛行機に長く乗らなきゃならないのがダメらしいf(^_^;

「日本の企業って、結構あるよな。SONYとか?Panasonicも日本?」
「うん。Panasonicもそうだね。私はいつもSONYだよ、ほら。」
えぇ。スマホもカメラもSONYです。
「なんでこれ?iPhoneじゃなく」
「こっちの方が音楽もカメラも性能いいからだよ」
「ホントか?!iPhoneはダメか?!」
「そんなことないよ」と口を挟むIngo。
ここからめっちゃiPhone擁護。自分だってSONYのα使ってるくせに(笑)

もっとドイツ語が達者だったら、かつて、iPodとそれより2年も前に発売されたWalkmanとを聞き比べて、まさにSportfreundeの曲の歌詞がWalkmanで初めてはっきり聞き取れたことを説明してやりたい!!(笑)

そんなことをしゃべっているうちに、カメラが電池切れで動かなくなった。
ついに充電池が底をついた?!
どひゃ~!
スマホは何とかあと半分くらい電池が残っている。
とはいえ、この夜間に撮影すると、結構な早さで電池が消耗するなぁ。

ま、ここは日本じゃないから。
帰るのにスマホいらないから。 ←モバイルSuica利用者。

「次のツアーって、いつから?新しいアルバムが出たあと?」
「もちろん。11月から12月だな。」
「そっか~。2月とか3月だといいんだけど。」
「2月3月はないよ。そのあと、4月と5月にあるよ。」
「あ~、4月以降は講義があるからダメだ~orz」
「夏は?また来れる?」
「う~ん、時間があれば」

話を聞いてもよくわからない表情のIngoに、Floが、大学の先生なんだよ、法学の教授だよ、と説明してるので、
「正確にはまだ准教授だよ。来年の春にはまさに教授になる予定だけど」
まだ審査通ってないから、わかんないけどなf(^_^;
「Nachnameはなんて言うんだ?」
「○○○」
「Oh~!Professorin ○○○~!!」
うっさいわ!(笑)
「何教えてんだっけ?」
「著作権法と商標法」
「じゃ、音楽も対象?」
「写真も?」とこっちはIngo。
「もっちろん!」
ま、この仕事と、この趣味との間には、特別関係はありませんが…(笑)

「アルバムはどうやって聴いてる?Amazon?」
「いつもAmazonで買ってるよ?」
「Spotifyは?」
「Spotifyは日本にまだないし、もしあっても、たぶん日本では聴けないよ。iTunes以外。」
「iTunesだったら聴ける?」
「今はね。前はiTunesでも無理だった。」

そう、今回たまたま、Apple Musicでなら曲も聴けるしビデオも再生できることを発見したけれど、YouTubeではビデオも再生できないし、以前は、ドイツのiTunes Cardで支払わなければ買えなかったのだ。
ほかのダウンロードサービスやストリーミングサービスは、日本からアクセスする時点でほぼブロックされるし、もしアクセス自体がブロックされなくても、支払いの段階で拒絶される。

ネットのおかげで簡単にCDを手に入れられるようになった。
けれど、今はまた、大きな壁ができつつある。
かつても壁はあったけれど、それは越えることができた。
でも今後、CDの形で流通されることがなく、すべてダウンロード販売だけに移行したら、越えることのできない壁が立ちはだかることになる。
だからそれを何とかしたいんだ。

というようなことを、単語も文法もしっちゃかめっちゃかなまま、なんとか説明した。
これ、ホントにニッチなニーズでしかないから、完全に無視されているけれど、実は重要な問題なんだ。
私は、自分自身で、この壁にぶち当たっているのだが…。

「AmazonでCDを買うのにどれくらいかかる?」
「結構する。送料が14 Euro。」
「14 Euro!で、CD自体が16 Euroくらい?」
「16から19 Euroくらいかな?」
「住所教えてくれたら、新しいアルバム送ってやるよ!」
いやいやいや、そんなf(^_^;
気持ちは嬉しいが、これだけ世話になってるんだから、せめてCDくらい買わせてくれよ!
それがなくなったら、こっちの貢献ゼロですよ!!(笑)

新たにビールをもう1本。
「BECKSと、これがあるけど。Augustiner、知ってる?」
「知ってるよ」
「どっちがいい?」
「Augustiner」
この寒いのに、さらに500ml(笑)

「写真撮ってやるよ。ほらもっとこう、いえ~い!って」
日本風には撮らせて貰えないf(^_^;
と、
「ん?これ動画になってる?」
あ、ホントだ。間違って動画ボタンを押したらしいな。
で、改めて。
「いえ~い♪」




「一緒に撮るぞ!」



「もっと笑え」



「もう1枚」




自撮りにももっと慣れないとダメみたいだ(笑)

向こうでPeterが手招きする。
「さっき、Floが、次のツアーは4月5月って言ってたけど」
「うん、まず11月から12月にやって、そのあと4月と5月だね」
「そっか~orz」
うまいことGWにはまればラッキーなんだが。
「ドイツに来るのは結構高い?」
「そうだね、高いよ。でも、そのためにお金貯めてるから」
「Sportfreundeのライブに来るために?」
「そう!!」
めっちゃ嬉しそうにスリスリ(笑)

や、爪に灯をともすような思いまではしてないが(笑)、かつては、元春も山弦も、行ける限りライブに行ってたし、それどころか山弦繋がりで、相当いろんなのを見に行ってた。
チケット手に入れるために、タツローのファンクラブまで入ってたこともあるf(^_^;
でもそれ、全部やめたから。
今、国内については、ほとんど最低限。
金銭的にも体力的にも続かないし、なにより精神的にそこまで注力できない。

もし、今のような立場じゃなく、毎回チケットを買って来なければならないような状況だとしたら、ここまで頻繁にSportfreundeのライブを見ることは絶対にできない。
そりゃもう、日程が確保できた時点で、既にチケットが売り切れていることがほとんどだからね(笑)
でも、それはそれで、可能な限り、やっぱり何が何でもドイツに来ていると思うんだ。

Peterが呼ばれて行ってしまうと、もはや、このカオスの中で、みんなが何を喋っているのか、まったくわからないf(^_^;
見かねて、「大丈夫?」と声を掛けてくれる人がいるので、「ここの雰囲気が好きだから」と答える。
いつも、全部の会話が理解できるわけじゃない。
むしろほとんどわからないけれど、この環境にいられることが既に楽しいのだ。

Floの手に、沢山のプラカップが入った箱。



なんか正体不明な酒を注いで配って回る。
女の子たちは結構断っているのだが、私には当然1個回ってくる(笑)
瓶を見せてもらうと、なんかハーブ系。養命酒?
で、これをもちろん、せーの!で飲み干すf(^_^;
「Nicht gut, aber nicht schlecht.(美味しくないけど、まずくもないね)」
隣で同じく飲み干したスタッフの一人が、まさに苦い顔。
「Schlecht!!」
でも、ちょっと暖まるよね~、という共通認識が広がっている。
寒いんだよ!!(笑)






で、楽しいのはいいのだが、いったいいつまでいるつもりだ、自分!!
終電の時間を確認してくるのを忘れたが、既に12時を過ぎ、まだトラムが走っているとしても、1時間に2本程度といったところだろう。
それももう、結構怪しいところだ。
大丈夫だろう、と思って停留所に行ってみたら、もう行っちゃいました、なんていうこともあり得る。

つか、それ、2年前にSchwerinでやりましたから!!
あんときは、歩ける距離で良かったなぁ、前日のDresdenじゃなくて良かったなぁ、と心底思った(笑)

今日はあのときと同じ会場。絶対に歩いて帰れる場所じゃない。
つーか、ここから徒歩って、夜中の公園沿いに歩いて帰るって、ほとんどキチガイ沙汰ですから!!
しかも距離があるもんだから、ここの公園沿いは、トラムがスピードあげて走ってるんですから!!

これはタクシーを呼んでもらうしかないな。
それも、今日は確か1時出発予定だったから、それよりは結構時間に余裕を持ったところでタクシーを呼んでおいてもらわないと、何かあったときに対応できない。

ここに一人で残されるようなことになったら、マジで困る!!(>_<)

ということで、Marcを探してタクシーを呼んでくれるように頼むと、Marcも直接にはわからないので(笑)、会場のスタッフに訊き、タクシーに電話。
「…あと2分で来るって。」
えっっ?そんなにすぐ?
「みんなに挨拶した?」
「まだ!」
急いで荷物を手に戻る。

ちょうど外に出たところにいたFloに、そろそろ帰る、今タクシー呼んでもらった、という話をしているところで、会場スタッフが、タクシー来た、と言いに来た。

ひ~!!早すぎ!!

結局、PeterとRüdeとは別れの挨拶ができないまま、Floにせかされてタクシーへ。
でも、ここで一緒に行ってくれるのが、何より心強い。

しばらく行った先の、搬入口を出た辺りにタクシーが止まっていて、Floが確認してくれる。
運転手にホテルの名前を言っても通じなかったので、
「Altmarktはわかりますよね?とにかくAltmarktまで」
と伝え、最後の最後、Floとハグ。

絶対にまた来るからな!!

少し走り出したところで、運転手が「マクドナルドのあるところ?」
そうだ、というと、ようやくホテルの場所がわかったようだ。

ホテルについたのはちょうど1時を回った頃。
みんなそろそろ出発の準備をしている頃だろうか。
ドレスデンとミュンヘンの距離を考えたら、そうそう予定から遅らせることはないだろう。

あの狭っ苦しいベッドに寝ているみんなと違って、こっちはゆっくりと手足を伸ばして寝よう(笑)


あ、せっかく買った一日券、すっげー無駄になった…orz
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