Der König Hat Eselsohren

アルフォンス・ミュシャ展@福岡アジア美術館




なぜ「アジア」美術館でコレを…?(笑)

という根本的な疑問はおいといて(笑)、普段、大したものが来ない福岡には珍しく、日本人に人気のあるムハさんが来ましたよ♪
ちなみに、昨年プラハに行って以来、私の頭の中では「ミュシャ」ではなく「ムハ」さんになってますf(^ー^;

まぁ、全世界的に見て、日本はムハさんの人気が特に高いそうで、実際、日本国内に所蔵されているムハ作品も相当な数に上るらしいんですが、今回はすべてチェコ国内から持ってきたもの。
この規模から考えて、昨年、うちの母が見たというのはこれと同じものだろうな。

ポスターに関しては日本国内にも沢山あるせいか、何かと本物を見る機会は多いからね。
今回、何点かは肉筆の下絵があるものの、油彩は初期の1枚だけで、あとはもっぱらポスターばかりというのはちょっと惜しい。
とはいえ、全部で160点以上に上っているだけに、見応えはかなりのもの。
しかも開館時間にあわせていったこともあって、鑑賞するのも余裕、余裕~♪
細部までじっくり眺めていても全く問題なし。

そして一通り見終わってからまた最初まで戻って、かなり遠くから見直すと、細部に拘ってみているのとはまた違って、全体の構図と配色の絶妙さがよくわかる。
なにしろポスターですから!(笑)

もともとミュシャって、昔から、嫌いではないけれど物凄く好きというわけでもなかったんですよ。
確かに綺麗だけど、いまいちぐっと来るものがないというか。

それが変わったのは、チェコに帰ってからの作品を見てから。

今回は、チェコに帰ってからのポスターもかなり来ていたので、パリ時代と帰国後とをじっくり比較することもできた。
私が特に好きなのは、モラヴィア教師合唱団のポスターなんですが…f(^ー^;
帰国後の絵の何が好きって、きゅっとつり上がった意志の強そうなまなざしの人物に魅力を感じるところなんですが、それだけでなく、描線が強く濃く描かれていること、パリ時代であったら色彩のグラデーションのみで表現されているところが、細かい線グラデーションも併用していること、色彩、とくに朱赤の明度が上がっていること。
こういう特徴から、物凄く強く鮮やかな印象を受ける。

それに比べると、パリ時代の作品は、綺麗だけどルノワールの絵に通じる退屈さというか(ヲイ)、そんなものが感じ取れるのが、昔はそれほど好きじゃなかった所以だろうな(笑)
というか、パリ時代に比べたら、歴史的背景や時代背景から考えても、チェコでの作品は対象にたいする思い入れが断然違うはずだから、画面から受ける印象も全く違うんだろう。
昨年、プラハで見た天井画やステンドグラスも、スゴイ迫力だったし。


それから、これはポスターだから可能だという側面があるんだろうけど、プラハ工芸美術館の所蔵品を中心として、ガラスではなく、つや消しのアクリル板のはまった額装だったので、多少色彩に影響はあるかもしれないけれど、無駄な反射がない分見やすかった。
やっぱ反射しちゃうと見づらいからね。
そういう点でも、今回はなかなか良かったッスよ♪


昨年、プラハに行ったときは、やっぱり時間が足りなすぎたんで、次はもっと時間を掛けていかないとな。
それから、地理的になかなか大変ではあるけれど、モラフスキー・クルムロフも行かなきゃ!!
…その前に、「スラブ叙事詩」についてもっと勉強しなきゃ(笑)
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