よかった、逃げ出してきて。
ここジュネーブは、大体日本の10月くらいの気候。
いやいや、実は、立秋まで福岡にいるなんて無理!と思っていたら、やはりその通りで。
出発までにアトピーが悪化して、肌がぼろぼろになってしまい、この涼しさの中で、地味~に回復を図っているところだ。
今日はいよいよシャモニへ移動する。
とはいえ、バスが11:30なのでかなり余裕。
音楽を聴きつつ、色んなことをつらつらと考えているうちに、予定通り13時半にはシャモニの駅前にバスが着いた。
ホテルは駅のすぐそば。
フロントに行くと、すでに部屋の用意が出来ているので、そのままチェックインできるという。
よかった~!
もしダメだったときに備えて、携帯用のデイパックやらなんやら、山で必要そうなものも、バッグに詰め込んできたのだ。
部屋は、今朝までいたジュネーブのホテルに比べると、ずっと古ぼけていて、イマイチ。
が!
なんと小さなバルコニーから、モンブランがばっちり見える!!

のんびりとモンブランを拝めるぜ!!←ちっとものんびりムードじゃない。
まずは3日間のマルチパスを買わないと。
ホテルのフロントで訊いたら、インフォメーションで買えるという。
で、地図を片手に行ってみたら、パスはここではなく、各ロープウェー乗り場で売ってるんだと…orz
とにかく、近くのカフェで軽く食べながら、地図とにらめっこ。
当初の予定では、昼からはここがいい、とガイドブックに出ていた、グラン・モンテ展望台に行くつもりだった。
で、そこへ行くには、シャモニバスが便利、と。
で、そのバスの停留所は?f(^_^;
町中にある小さなバス停でルートを見ると、どうもこれは違う。
ホントに街の中だけをぐるぐる回っているバスのようで、グラン・モンテに行ける訳ではないらしい。
ということは、この地図上に「BUS」と書かれているのが、シャモニバスの停留所かな?
どれもちょっとずつ離れてるんだが…f(^_^;
それでも行ってみると、ちょうど01番のバスがやってきた。
え~と、あれ乗っちゃっていいんだろうか?!
皆目見当が付かないので、路線図を必死に眺めると、どうやらそれで行けそうな…って、もうバスいないし!!Σ( ̄□ ̄;)
しかも次のバスまでは1時間もある。
そこまで待って、ロープウェーで展望台に上って…。う~む。
そもそもが、ここへ着いたときよりも空が曇ってきて、モンブランが見えなくなってきているのだ。
わざわざそんなところまで行っても、何も見えないのでは?
じゃ、見えないなら見えないで、多少は納得がいくから、ここからすぐ、モンブランの向かい側に上るプランパン~ブレヴァンのロープウェーに乗ってみよう!!
乗り場の窓口で3日間のマルチパスを頼むと、
「エギュイユ・デュ・ミディ(モンブランに最も近い展望台)は?」
「明日」
「じゃ、明日の9時前に行ってください。9時以降は予約でいっぱいだから」
うは~!やっぱそんなに混むんだ!!f(^_^;
でも大丈夫。
最初から、7時くらいにはホテルを出る予定でいるから!(笑)←朝型人間
そしてロープウェーに乗ろうとしているところで、ぱらぱらと雨が落ちてきた。
おいおい…。
ロープウェーに乗っている間に、雨脚はどんどん強くなる。
途中駅のプランパンに着いたときには、結構な降り方だ。
まさか、さっそく合羽が役に立とうとは…Σ( ̄□ ̄;)
でも、ここでぼーっとしててもしょうがない。
この上のブレヴァンまで上ろう。

ガイドブックによると、ここからは、正面の氷河が大迫力、とか何とか書いてあったけれど、肝心のモンブランはすでにまったく見えない。
まったく何してるんだか…自分(笑)
でも雨に打たれつつ、歌の一つも口ずさみながら、山の上の湖や、周りの景色を眺めているうちに、なんだか楽しくなってきた。


人生って、こ~んなもんだよね~、なんてお気楽な気分(笑)
雲の向こうに太陽が透けはじめてきたけれど、最終のロープウェーまでに雲が晴れるとは思えないので、下りることにする。
夜、ホテルの部屋で飲むワインを買うべく、店を探さないと(笑)
3泊だから、最低でも2本は必要だな♪
そう思いながら街を歩いてみると、土産物屋だけでなく、ちゃんとスーパーも、所々にある。
ただし、全部同じチェーンだけど(笑)
部屋に冷蔵庫がなかったので、赤ワイン2本と、明日持ち歩くための水を買う。
いったん部屋に荷物を置きに行き、夕食。
ちょっと早めだけど、むしろ早く食べて、早く部屋に戻って、バルコニーでワイン片手にモンブランを眺めたい。
で、地元の料理を出しつつ、ちょっとリーズナブルな感じの店に決定。
が、ちょうど座ったテーブルが、日本人カップルの隣(笑)
いやでも会話が耳に入る。
しかし。
特に女の方が、旅慣れてないんだかなんだか…f(^_^; ※以下( )は心の声
「なんとか英語で注文できたー!」(今まで自力でレストランに入ったことないのか?!)
「なんかここ、スイスっぽくないよね」(シャモニはフランス領です。)
「ここシャモニックスって書いてあるー!」(Chamonixはシャモニの綴りだよ。)
「あ、そういえばウィーンではワイン飲んだなぁ」(初海外ではなかったのか?)
「ウィーンのザッハトルテ、美味しかったね!」(え?!あれが?!つーか一緒に行ったの?いつ?(笑))
そこへさらにビックリしたのが、ビールが運ばれてきて、
「ビールとワインどっちが好き?」
「ん~、ビールかな。ワインは好きじゃない」
え?!今ここでそんな会話してるって、どういう関係?!
私は何も聴いてません、私中国人アルネ、みたいな感じ(でも絶対ばれてる(笑))で、そっぽ向いてたけれど、頭の中は謎だらけ(笑)
部屋に戻って、ワインをあける。
コップがプラカップなのが残念だが(笑)

この時間になって空が晴れ、綺麗にモンブランが見える。
音楽を聴きつつ、ワインを飲みつつ、夕暮れのモンブランが、すっかり夜の闇に沈むまで1人で眺めた。
まさか自分がモンブランに来ようだなんて、ついこないだまでまったく考えてなかったけれど、行き当たりばったりでいいじゃん。
生き方も(笑)