手刻みかプレカットかどちらを選ばなければと言われれば、大工さんの技量にも
因りますが、手刻みでの木作りを選びます。
古来の手刻みがベストと思っていますが、今では大抵の木造住宅はプレカット工法での木作りです。
あさひホームもプレカットでの木作りをしています。
手刻みの良さは古来建築が風雨や大震災に耐えて来た事からも証明されていますが、しかし、今日の社会環境や費用対効果、工期を考えればプレカット工法に
成らざるを得ません。
それでも、特にこだわり強い方は手刻み工法で建築をすればと思います。
もっとも、最近は墨付けの出来ない大工さんも多いと聞きますが・・・・・・・。
ところで、プレカットでの木作りは手刻みに比べて、継手形状が簡単で、しかもその継手部分が一般的に浅いです。
だから沢山の金具が使われているのです。
【昔は金物が無いから、仕口も複雑に成る訳ですが】
それで、
その金具は大半ナットを使って締め付けているのですね。
それが手で下軽く回るほど緩んでいるとすれば・・・・・・。
ここまでは前回にも言いました。
そこで、この様な事例の有った事を紹介します。
今から、4年前ですが、能美市のある団地で建築中の事です。
あさひホームの建築現場の隣地に他社で建築途中の事です。
弊社の建築現場シートには「シメール耐震住宅」と明記しています。
隣地のお施主様が棟梁に「シメールって何」聞かれ、
実は『******でナットの緩み防止の為』と答えたそうです。
しばらくして、「見て欲しい、ナットが緩んでいる」と言って来たのですが、
棟梁はさすがに「それは出来ない」と断りました。
其れから間もなくして隣の現場には、お施主様、お父様らしき人に現場監督が
集まって来たそうです。
現場は、階段部分を残して下地が殆ど完成した状態、そこで見えているナットを
お施主様が確認したのですね。
ナットが手で回ったのですね。
この「ナットの緩み」がたまたまの「締め忘れか」?木材の「乾燥で緩んだ」のかは
知る由は有りませんが、
棟梁からの話では
「お施主様は見えている部分が緩んでいたと言っていた」との事です。
上記は本当に稀な事例【偶然お施主様が疑問の持った為】だと思います。
確認出来る部分が有った・シメールとは?・弊社が隣で建築中だった等、
偶然が重なったのです。
ところで、上記の事例からも、
ナットの緩みが生じる恐れが有っても、【閉め忘れも含めて】なんの対策も無しで、
耐震住宅と言って、ユーザーに安心感を持って頂く為に大きくアピールしている
住宅会社も多くいるのではと思います。
其れも国の「耐震等級最高基準をクリアーした家」等と言っていますが・・・・・・。
この耐震等級は知っての通り新築時の強度です。10年後、20年後の話では有りません。
時間の経過と共に木痩せを起しますね。
ナットが緩み木材【継手】に隙間が生じているかもしれません。
それで耐震住宅と言ってもナンセンスでは・・・災害は新築時に起きると限りません。
【写真は二階床の床組みです
・・・・・・910ミリピッチでしばりを入れた剛床構造で地震時のねじれを防止】
まじめな社長の真面目な住まい造り実践会 代表 米田正憲
最新の画像もっと見る
最近の「Weblog」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事