私たちは自分の先祖はどこそこの武士の家系で…なんていうのが結構好きです。
これが漫画にも影響しているのか、初めこそいまいちだった主人公がめきめきと実力を表し実は○○の血を引く末裔の一人だったというのも好まれる設定です。
もともと狭い島国で保守的な気風が育ちやすい上、大陸のように一族郎党を根絶やしにすることもあまりなかったために、家や血に対してこだわりが強いのだと思います。
数字の上では9代さかのぼれば誰とでも何かしらの血縁関係が見つかる日本ではあまり気にしすぎるのも馬鹿らしいですが、実際歴史上の有名人が祖先だったりしたらきっと鼻も高かったろうと思わなくもありません。
明治の御代になり平民も公に名字を名乗れるようになった時憧れていた家にちなんだ苗字をつけることも多かったようです。
中でも1000年以上皇室に嫁を出し続けた日本随一の名家藤原氏の「藤」の入った名字が人気でした。
「地名や役職」+「藤」の組み合わせが多く、武蔵の藤原氏で「武藤」佐渡なら「佐藤」加賀なら「加藤」祭式を執り行うなら「斎藤」と言った具合です。
日本で二番目に多い鈴木は神社にゆかりの深い名字です。
これまた国内ベスト5に入る信仰を集める熊野神社の神主さんのことを鈴木と呼んだので、熊野信仰をしていた家が鈴木さんと名乗るケースが多かったようです。
高木さんは一番最初に現れた神の一柱タカミムスビのことを高木神といいますし、ある意味では最高神にちなんだ名前と言えます。
人口の割に名字の多い日本ですが、一番多い国はというとイタリアです。
確かにサッカーのイタリアの選手で兄弟や親子以外でファミリーネームが同じ選手をあまり見ません。
逆に少ないのがお隣韓国で、全体の25%を占める「金」さんですが、体感的金さん率は50%はある感じです。
知り合いの金さんによればややこしいので職場などでは名前で呼び合うのだそうです。
ただ、それほど親しくもない間柄だとやっぱりちょっと恥ずかしいといってました。