Are Core Hire Hare ~アレコレヒレハレ~

自作のweb漫画、長編小説、音楽、随想、米ラジオ番組『Coast to Coast AM』の紹介など

灯台下暗し

2014-07-26 23:40:51 | コラム

ベネッセ個人情報流出、発覚直前まで名簿業者に情報を売っていた(日テレNEWS24の記事より)

荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険』の第三部にこんなシーンがありました。
相手の心理をYESかNOで読み取れるテレンス・ダービーという敵と命をかけてテレビゲームで対戦するのです。

序盤ダービーはその特殊能力で主人公・承太郎の行動を先読みして、ゲームを有利に進めます。
ところが、途中から承太郎の心の中と実際のゲームの操作がなぜか合わなくなり雲行きが怪しくなってきます。
イカサマをしているのは分かっても、どういうものかまでは分からずパニックになり、結果負けてしまいました。


フタを開けてみれば、単に承太郎以外の人間がゲームを操作してたという単純なものでした。
テレンスは相手の心理を読むことに頼りすぎ、逆に単純なことに気づけなかったのです。

当時、この話を読んだ僕の感想は「意外性がなくてつまらないオチだな」というものでした。
しかし、今になって思い返してみると、実に良くできた筋立てだと感心するのです。

例えば、上記事のベネッセの個人情報流出も、外部からのサイバー攻撃に対してはシステム上万全の体制ができていたはずです。
しかし、そんなものはアクセス権限のある人間が流出させたらおしまいです。

どんな特殊能力も、どんなに堅牢なシステムも、単純でアナログな方法でいともたやすく破られるというお話でした。

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※web小説‐伝承軌道上の恋の歌‐初めから

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