消えゆくタイの古い映画館とデストピアの黄昏

100年前のバンコクの過去の映画館は、古い伝説。EP:4 โรงหนังอดีตในกรุงเทพฯผ่านมา50-60ปีกลายเป็นตำนานภาพเก่า

 

全国の460の古い映画館の写真のコレクション　รวมภาพถ่าย โรงภาพยนตร์เก่าๆ ทั่วประเทศ 460 โรง

 

タイの古い映画館に足を踏み入れると強烈なすえた臭いに圧倒されるが、ほとんどの構造物は疲弊して余程のノスタルジアの憧れがないと足を踏み入れるのを躊躇してしまうだろう。だが、後何年かしてこうした無名のビンテージ映画館が無くなった時に自分達の時代が過ぎたことを悟るだろう。近所の市場の入り口に隠れたようにある映画館は今ではモーラムの歌と踊りの興行でなんとか持ち堪えているのは、ソイの隅々までピックアップトラックでけたたましい騒音でアナウンスをして廻っているが文句を言う住民はいない。そして大通りに面した大きな住宅兼事務所は毎朝、大きな車で全国にフィルムを相変わらず届けているようだが詳しいことは知らない。

こういう合法・非合法的な知られざる疲弊したデストピア的ビジネスはここ10年間で大分失われていったが、その影響で深夜に見知らぬ誰かと話したい時には車や深夜バスで街中の怪しげな場所を求めて彷徨うことになる。特に軍事政権後はこう言う蕪村的なアンニュイを見つけるのは難しくなっている。少し前までは中東からの観光客がよく利用しているバーとか朽ち果て寸前のホテルのカフェで僅かな出会いに期待を寄せMidnightの個人ツアーに余念がなかったがもう今ではそういう体力もないが、身を寄せられる場所と環境があるだけでも自分の中での高潔なアートは完結する。

そして週末の早朝はガソリンスタンドのカフェでフランス映画のような中年カップルの美しき不倫の名残り惜しそうな光景はすぐにショートフィルムのスクリプトが出来そうでSF的にアイデアを纏める。