タイの伝説的ホーラとして有名な「ナンナーク」の幽霊の物語を知ったのがオペラでの公演だった。何気なくタイ文化会館で公演しているソムタオ氏が音楽総監督・指揮の同公演を聴いて興味をもってすぐに財団法人バンコク・オペラにソムタオ氏に会いにいったほどで気さくな彼と即興演奏を始めるまで時間がかからなかった。ソムタオからナンナークの譜面とCDをもらってよく聴いていたのでどうもフォークロアな「ナンナーク」というイ . . . Read more
監督から直接「Happy Beddy」のDVDを受け取った。先週バンコク日本人の面白いエピソード(つまり自分のこと)を正直に話したら興味を持ってくれて「あなたは信用できそうだから」と特別に日本での販売権を委託してくれるそうだ。サイアムスクエアといえば昔は学生の街、いまではバンコクのサブカルチュアーの発信基地として有名で毎日何かの販売促進を街頭で行っている。映画の舞台はここに実在する横町ブティックで . . . Read more
「あまりに熱かったから・・」というのは有名なカミュの小説「異邦人」の不条理というテーマだが、この映画の若者達の青春の1ページはあまりに短絡的かつ無謀だ。だいたい青春というものが無謀かつ大胆な行動ができるものだが、銃さえあれば殺人も簡単に突発的事故になりえてしまうのが怖い。だいたい良家の落ちこぼれやその予備軍が、「麻薬には手をだすんじゃない」と漁村の若者に注意、喚起を促したのが殺人の原因だとはあま . . . Read more
タイの民族楽器、ラナートのバーチオーソに焦点を当てて一人の演奏家の苦悩と挫折、そして成功の生涯を描いた作品____。なんて書くといかにも配給会社のコピーみたいなのだが、最近このようなタイ伝統文化回帰の映画が多いのは好景気のせいで経済的な余裕の現れかもしれない。クライマックスは名人同士の対決。これは「船上のピアニスト」のような楽器の技を競うものだが、娯楽映画なのでオーバーなのは当然で楽器から立ち昇る . . . Read more
タイ映画の原点ともいえる「怪盗ブラックタイガー」の監督の久々の作品。このフィルムの独特のピクセルを落とした色彩感覚とストーリはイタリア映画(題名は忘れた)からのものだろう。イサーン(タイ東北部という意味で一般的には貧しさの代名詞のイメージ)の農村から上京した純朴な若者(Pod)が風変わりな娘との出会いによる現代のおとぎ話___。でも彼の演技が本当に素晴らしい。イサーン出身の素朴でPodのように底抜 . . . Read more
今でも夕方、遅くまで外で遊んでいる子供に「シーウイが来るよ」というと慌てて家に引き帰るほど効き目があるタイでは伝説的な児童殺人鬼の実話。昨年、製作されたタイ映画「シーウイ、人間か幽霊か」は二人の女性監督による作品として注目されている。個人的にはこういう殺人鬼分野の作品は文字での情報のほうが好みなのだが、毎月血を扱い慣れている女性が映像で料理したほうが得意なのかもしれないとゲスの考え。
第二次大 . . . Read more
陳腐に聞こえるかも知れませんが「我々が逃れることができないのが愛です」(監督ノートより)。キャラクターの生活と愛を長い間、カメラのレンズを通して追い続けた監督が義母を愛するというタブーを美しいアンダマン海を背景に描いた作品。一体、いくつの愛があるかという問いに、そしていつ、どこで、どうして感じるのか・・・・限りない愛への賛歌。元警察官で現在は漁船のオーナという暴力的な父を持つ息子のチップが久しぶり . . . Read more