汗と涙の着物生活 

突如着物に目覚め、ついに着物作成に挑戦。着付けに涙し、とどまらぬ物欲に冷や汗の毎日。

海老蔵丈に15年の歳月を思う

2013-07-06 | 歌舞伎
書きかけたままほったらかしにしていた浅草歌舞伎観劇記(ほったらかしなのは、この記事に限らずブログ全体だろう!というご指摘はごもっとも(汗))。

海老蔵丈の「勧進帳」弁慶は、かなり久しぶりに見た。團十郎丈から感じたようなスケールの大きさは感じなかったものの、ひたむきさや切実な様子が伝わる弁慶だった。

海老蔵丈の舞台を追いかけるようになったのは、同じく浅草歌舞伎で見た弁慶がきっかけだった。弁慶初役だったがそれも15年前。正直言って、あれだけの衝撃的な舞台にはなかなか出会えない。いまだに私の中で三本の指にはいるほど印象的だった。六法を踏む弁慶から青白い炎が見えた気がした。
後から知ったのだが、海老蔵丈は初役のプレッシャーに耐えかね、開幕直前に出奔し、一時行方不明になったらしい。

なぜ急にそんな以前のことを書こうと思ったのかというと、歌舞伎座こけら落し6月公演の「助六」を観て、海老蔵丈の来し方をつい思い出したからだ。

四月から始まったこけら落とし公演では、今月が初登場、テッパンの「助六」ということで楽しみにしていた。歌舞伎座休場中に、同じく福助丈の揚巻というキャストで見た「助六」も素晴らしかった記憶もあり、否が応でも期待が高まる。
実は、このチケット、成田屋後援会経由でも最初のうちは手に入らず、あの手この手でやっと平日の最後列席を入手したのだ。

そこまで頑張って見に行った舞台だったが、なんだかテンポが今一つよくなくて、正直、残念。

いや総じて楽しめたのだが、今まで助六で常に期待を上回る舞台を見せてくれていたので、それと比べると、あまり楽しめなかったのだ。

思えば今年は海老蔵丈にとっては挑戦の続く年だ。お正月浅草の座頭に始まり、三月はル・テアトル銀座での勘三郎丈追悼公演、その中でご自身の父親の死と我が子の誕生を迎えている。五月はアウェー?の南座での座頭公演。八月には、宮本亜門氏と組んだ初の自主公演も控えている。
新たな挑戦続きの中、指導を受ける人々がいなくなってしまい、方向を見失っているのかもしれない。

それでも私は、失敗を恐れず、どんどん挑戦してほしいと思う。弁慶の初役も、出奔した時点で諦めずに舞台に立ったからこそ、何かを得たのだろう。人は体験しないとなかなか学ぶことができない。まだまだ若い海老蔵丈には、挑戦して批判にさらされることで成長していってほしい。
(若干、母の気分😓)

〈写真はお正月浅草歌舞伎のもの。歌舞伎好きで集まって観劇、その後は美味しいお蕎麦屋で新年会!六月は、結局、着物で一度も歌舞伎に行けなかった😢〉






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2 コメント

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Unknown (神奈川絵美)
2013-07-14 17:00:21
こんにちは! おお、晴れやかな笑顔
紫根染めは「大人の着物」という感じがします。
京友禅とはまた違った、艶やかさがありますね。
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絵美さん、ありがとうございます (はつき)
2013-07-19 08:00:02
絵美さん
お返事遅くなってすみません。コメントありがとうございます。
なんだか写真が巨大ですね…これでもか!って写真になってしまって恐縮です。(うまくサイズ調整できない(^^;))

この着物、白地が多くて割と帯合わせもしやすく重宝しています。紬地になるのでしょうが、やわらかものとカタものの中間という感じですね。ふだんスーツやジャケットを着なれている身にとって、京友禅はフェミニンすぎて着るのに抵抗があるので、このぐらいが私にはちょうど良い感じです!
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