暖かくなり、染めの帯が無性にほしい今日この頃。気温が上がると重量感のある織りの帯ではなく、ツルッとした質感が帯にもほしくなる。そう思うのは私だけではないらしく、「春は染め帯」と、どこかでも目にしたことがある。
私の場合、染め帯でも欲しい柄はもう決まっている。「梅」と「桜」。どちらも日本の春を象徴する花で、何を今更と思う人も多いだろう。実はこれまで私は、梅、桜の類は、あまりに季節を限定するので避けてきた。着用時期が短くて不経済だからだ。でも、今年は特別。歌舞伎座が建替え前の「御名残大歌舞伎」を3,4月と上演する。この演目に合わせて、帯を調達したいのだ。
梅柄の帯なんて、これから買ったのでは完全な時期遅れだ。けれど、3月の歌舞伎座では、道真を主人公とした「菅原伝授手習鑑」の「加茂の堤」「筆法伝授」「道明寺」が上演される。私のお目当ては「道明寺」。二大人気役者の仁左衛門丈と玉三郎丈の共演!歌舞伎ファンにとっては菅原道真といえば梅!!(「東風吹かば、にほいおこせよ・・・」)
<どちらも「着物スタイルズショップ」より>
4月のお目当ては「助六由縁江戸桜」。演題が示すように、助六を象徴するのは桜の花だ。舞台いっぱいに桜が飾られる。これもぜひ舞台に合わせた格好で見にいきたい!
<左は「京都きもの市場」、右は「きもの青木」より>
先日、勧進帳観劇に着ていった、弁慶と富樫を描いた付け下げは、演目とのつながりは非常にストレート。本当にしゃれているのは、演目とのつながりが”わかる人にはわかる”といったレベルだろう。だから、あえて演目の柄ではなく、それにちなんだ花を選びたいのだ。 でも、前にも言ったように花柄って着られる時期が本当に短い。今年の目標を「財政再建」とうたっている自分にとって、そんな贅沢な帯をいま、買ってよいのだろうか?もう一人の冷静な自分がつぶやいている。結城紬も買ったばかりだし。何より、当の歌舞伎観劇への出費がかさんでいるのだ。最後と思って良い席、奮発してしまったし。着物を着る場への出費のために、着物へ出費できないこの矛盾。うーーーん。
神様、歌舞伎座も最後だから、奮発してもいいですよね?
そうなんですよね~、、、。菅丞相、梅っすよね。
桜については洒落袋の方に惹かれてて、はつきさんの日記読んで一度は「買っちゃおう!」思ったんですが、色々他にも出費があるのでなんとか思いとどまりました。
ああ、でもまだ完全に断ち切れてない自分。。
歌舞伎座のクライマックス、何を着ていくか悩ましいですよね。
私も神の声で、ほぼ「買っちゃおう!」モードだったんですが、先ほど別途バレエ公演の先行販売の当選通知がきて、また出費する予定となってしまいました。うえーん、なやましー。
菅丞相が聞いたら「渇!」とか言われそう(^^;)
私、桜は持っているのですが、梅はなかなか縁がないんですよねー。持っていれば1月から締められるのに…。毎年のように梅の帯が欲しい欲しいと思っていながら、まだ手に入れていません。
そのくせ、全く予定していなかった帯に一目ぼれして出費してしまったり…
私も急遽明日ブルーノートにブランフォード・マルサリスのライブを見に行く事にしたので帯は見送りとなりました。
なんか、同じような事やってますね~笑
思いおこせば、昨年、私も梅やら桜やらの帯がほしいと探したのでした。その時にはもう時期的に遅くて良いのが見つからず、来年にしようと見送ったのですが、今年も同じ過ちを繰り返すとは。自分のばか、ばか!季節限定ものって、そもそも買うのが難しいですね。
あたくし、実は今日も、急遽行けなくなった友人に譲ってもらったチケットで、シアターコクーンの「上海バンスキング」に。生ものは、なかなか見逃せませんね。神様は、どうもまだ梅、桜柄は買うのは早いとおっしゃっているようです。黒猫さんの梅柄帯がうらやましー!