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伊勢根付職人 梶浦明日香の『手のひらの幸せ』

倭姫命の御巡幸先巡り「阿紀神社」

倭姫命の御巡幸先巡り。

続いては、奈良県宇陀市にある
「阿紀神社」






倭姫命が御室嶺上宮を出て、初めて天照大神をお遷しされたのが、ここ阿紀神社。

田んぼの中を、道を少し迷いながら進むと、杉林の入り口にたくさんの人が集まる場所が。何があるのだろうと見に行くと、そここそが倭姫命巡礼の地、阿紀神社の入り口でした。






くしくもこの日は、年に一度の『あきの蛍能』の日。近所の人だけでなく、大阪などからも人が来る特別な日なんだそう。
夜になると能舞台が行われるのですが、この薪能の特徴は途中で明かりを落とし、蛍を闇に放ち、その光で舞うそう。なんて幻想的で美しい演出。源氏物語でもそんなシーンありましたよね。私たちは淡い淡い光に、どうしてこんなに惹かれるんだろう。昔の人たちは、夜電気なんてなかったからより強い光に憧れるのかと思ったけれど、こうして優しい光の演出に心奪われるんですね。
この神社の境内で蛍の光で舞う能は、神秘的な光景なんだろうなぁ。

昼間は能舞台の周囲にパイプ椅子が並べられ、リハーサルなのか舞台を人々が右往左往。その周りで半被を着た子供達が遊んでおり、大人たちは受付や準備で大忙し。コロナで何年振りかの能舞台。いよいよここから本番を迎えるという、一年で一番活気のある時を感じさせていただきました。








奥にある本殿は、伊勢神宮と同じ神明造りで、樫木が十本上がっています。
神明造り、能舞台、昔から多くの人に大切にされてきた、格式の高い特別な神社だというのが随所に伺えます。






普段はきっと厳粛で神聖な空気の特別な神社も、この日は笑い声があふれる明るい境内。
お社も、厳粛な雰囲気のなかにも、なんだか微笑んでいるような、特別な日に呼んでもらった特別な参拝となりました。











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