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伊勢根付職人 梶浦明日香の『手のひらの幸せ』

朝熊神社へ(倭姫命の御巡幸地を訪ねて)

倭姫命が巡った地をご紹介していくのですが、
まず最初の紹介は、出発点ではなく私にとってかけがえのない大切な場所のご紹介から。

伊勢市周辺には、倭姫命の伝説が数多く残されているのですが、その中に“朝熊神社”があるのです。
そう、我々伊勢根付の職人が木を使わせてもらう大切な山。
私、神社があったことさえ知らなかったんです。

これは日頃の感謝と、これからも伊勢根付が未来へ続いていきますようにとお願いにいかねばと行ってきました。

朝熊神社は、内宮第一位の摂社であり、祭儀に関しては別宮に準じた扱いとなる、伊勢神宮125社の中でも特別な場所。
御祭神は、大歳神・苔虫神・朝熊水神。この土地の守護神であり、五穀や水の神様だとされています。

到着して、お社までの坂を登り始めると、何やら一斉にカサコソ動き出します。
蟹!!参道入口の門番ですね。
神様、人が来ましたよ!
いかがいたしましょう?
お通ししても良かったでしょうか?
なんて、先回りして伝えてくれたのかもしれません。無事に朝熊神社へ連れて行ってくれてありがとう。






上まで上がると社殿が二つ。
右が朝熊神社、左が朝熊御前神社。
まずは右の朝熊神社からお参りするのが習わしだそう。






いつもお世話になっていることへの感謝と、
この先もずっと、伊勢の根付という文化をお見守りくださいとお願いして、帰路につきました。






木漏れ日の優しい、地域の守り神でした。

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