本日発売されたマーガレット2.3号に掲載されている「ベルばら 新作エピソード7 オスカル編 前編」は、まるでミステリーを読んでいるよう。後編の展開が全く予想できない。
新作エピソードも回を重ねるにつれ、池田先生の絵がどんどん華やかさを増しているように思う。表紙絵のアントワネットの毅然とした表情、ドレスの細かなフリル、レース模様がゴージャス。アントワネットの背景にはピンクのばら(紅ばらでなくピンクにしたのは、若さを表すため?)、オスカルの後ろには白ばら。ちゃんと2人のキャラを対比させている。髪はアントワネットはやや茶色がかったブロンドで描いている。
オスカルのアップ。今までと少し違う感じがする。険しさが消え、女性らしさが加わったように思う。
表紙は衛兵隊の軍服、扉絵は近衛隊の軍服。扉絵は謎の女性の登場で、苦悩するイメージ?
子ども時代のオスカルのカラー絵は少ない。だからこの絵のオスカルの玉の汗まで愛おしく感じてしまう。前編は10代の頃を主に描いているせいか、オスカルの頬がふっくらしていて、子どもっぽさが感じられる。
原作ではこのころまだ、アンドレは脇の脇役だった。連載当初、池田先生もオスカルが将来アンドレと結ばれると想定していなかったから重要視していなかった。けれど今回は違う。父に剣の稽古をつけてもらう様子を、木のそばでハラハラしながら見守っている。確かエピソード2「ジェローデル編」でも、ジェローデルと剣で勝負をつけようとするオスカルを、少し離れた場所から心配そうに見守っていた。
父親に不意を突かれ、悪態をつくオスカル。タオルを持ってそっと駆け寄りいたわるアンドレ。もうこの頃から二人の関係はちゃんと確立されていた。
オスカルと屋敷に戻る時、さりげなく彼女の背中にまわす手。さすがフレンチ・ガイ。こうして日常的に励ましたり、勇気づけていたのだろうか?そして---よく見るとアンドレは半歩下がってオスカルのあとをついて行く。自分の立場を子どもながらもわきまえている様子。
ジャルジェ将軍は、15歳のアンドレにも容赦しない。オスカルの警護役として、アンドレに可能性の芽を見出していたのだと思う。「こいつならきっと、オスカルの従卒役が務まる。」と見込んでいたに違いない。だから平民のアンドレにも剣の稽古をつける。このあたり、ジャルジェ将軍の人としてのキャパの大きさ、人を見る目の確かさを感じる。
戸惑うアンドレ。しかし将軍の命令をしっかりと受けとめる。
謎の女性登場。今回のエピソードはオスカルに次いで、この女性がサブ・ヒロイン。いったい彼女は何者?オスカルの敵なのか味方なのか、それすらわからない。守護神になってくれるのか?それとも---。こうしてファンの「先を読みたい。」気持ちを掻き立てる、池田先生のストーリー展開の巧みさに唸らされる。
ばあやが昔のキャラのままで登場。これは嬉しかった。やっぱりばあやはこうでなくっちゃ。
ドレスに埋もれながらも、必死でオスカルに訴えかける姿がけなげ。
続きます。読んでくださり、ありがとうございます。
マイエルリンクさまは麻実れいさん(ターコさん)のファンでしたか。ターコさんって、舞台上ではとてもキリッと締まって凛々しいのに、オフではとてもほんわかした穏やかな雰囲気の方ですよね。話し方もおっとりしていますし---。ご出身は神田明神の近くで、ちゃきちゃきの江戸っ子。相手役の遥くららさん(モックさん)との並びがきれいでした。最近はギリシャ悲劇や現代物のお芝居などに出演されているようですね。
>マリーの遺書からは本当に純粋なひたむきな愛が感じられるけれど、ルドルフがそうだったかどうかは、私自身は少し懐疑的な思いで見ています。
エリザベートの家系には、ルードヴィッヒ2世を含め、心を病む人が何人かいます。ルドルフもその一人だったのではないでしょうか?彼は厭世的な気分に陥り、生きることに何ら意味を見出さなくなったのかなあと思ったりもします。(マイエルリンクさまの文を読んでいたら、急に太宰治を思い出してしまいました。)もしかしたら心中の道連れは、マリーでなくてもよかったのかもしれません。たまたまあの時、彼の近くにいたのがマリーだったのかもしれない。ルドルフの妻ステファニーの写真を見たことがありますが、夫婦関係が冷え切っているように見受けられました。
>ただ、いかんせん、宝塚の『ベルばら』は脚本も演出も訳わからない世界になってる所もありますから
私も宝塚の脚本には?を感じる部分が多々あります。「えぇ!オスカルはそんなこと、言わないでしょ!」と思う場面がいくつか。(出動前夜の「アンドレ、私を抱け」には、違和感を感じます。)そうした部分を差し引きながら、楽しめばいいのでしょうね。
お言葉に甘えて、しつこく(笑)お邪魔してしまいました。
ハプスブルグ家やエリザベート、ルートヴィヒ2世のヴィッテルスバッハ家などには私も惹かれます。 『うたかたの恋』は私が憧れていた麻実れいさんの希望で初演された作品で、私が麻実さんの作品のなかで一番好きな作品でした。 麻実さんはシャルル・ボワイエ版だったか、オマー・シャリフ版の映画を観て「これを宝塚で演ってみたい」と思われたそうです。 少し前にオードリー・ヘップバーンの『うたかたの恋』が公開されていましたね。
私にとっては、麻実さんの『うたかた』が唯一の『うたかた』なので、どちらの映画も、宝塚の再演作品も観ていません。 ^^;
ルドルフの死については諸説あるようですが、 マリーの遺書で自殺説が有力になったかもしれませんね。 マリーの遺書からは本当に純粋なひたむきな愛が感じられるけれど、ルドルフがそうだったかどうかは、私自身は少し懐疑的な思いで見ています。 没落の一途を辿るとはいえ神聖ローマ帝国の皇太子が、自分の半分程の年齢の少女と純粋な恋に堕ちる。 これも嘘ではないとは思いますが、余りに若くて真っ直ぐな少女の愛が死への道連れには都合が良かった。 やはりそこには単純なラブストーリーでは片付けられない事情の方が大きかったのでは? と思うからです。
ただ、宝塚にはそんなドロドロは必要ありません。 あくまで、儚く美しく哀しい愛の物語。
それこそが『宝塚』の魅力ですから
凰稀かなめさん。 私は彼女のファンではありませんが、 少なくとも容姿の点では長い宝塚の歴史の中でもトップクラスなのではないでしょうか? 彼女のオスカルを生では観ていませんが、イメージ的には原作のオスカル像に近いオスカルだったのでは!と思っています。 (ただ、いかんせん、宝塚の『ベルばら』は脚本も演出も訳わからない世界になってる所もありますから (>_
>コマ割りも何もかも旧作の焼き直しで、新作を読んでる~っていうワクワクを感じられず、残念。
おっしゃるように、目新しい場面は少なかったですね。既によく知られている場面に、アンドレが挿入されていたのが、新しいといえば新しいですね。
昨年雑誌「SPUR」に、池田先生のインタビューが掲載され、「以前だったらサラッと描けた1本の線が、今は描けない。」と仰っていたのが、とても心に残っています。今の先生に20代の頃と同じレベルを求めるのは難しいのかもしれません。あまり年齢のことを言いたくないのですが、現在先生は68歳。新作を描き続ける心意気が凄いです。自分が68歳になった時、現役で仕事をしているだろうか?していたとしても、20代の頃と同じクオリティで働いているだろうかと思うと、そのあたりの事情も考慮しながら、新作エピを読まないといけないかなあと思ったりもします。
後編が楽しみですね。
宝塚の男役さんは、昭和と現代とでは全然雰囲気や持ち味が違いますね。今の方はとても小顔でスタイルがよく、「いかにも男役」というよりも、やや中性的・ファアリータイプの方が多いように思います。そういう方に人気が集まるのでしょう。
私、マイエルリンクさまのHNを初めて見た時、「もしかしてルドルフとマリーが非業の死を遂げたあの修道院の---」と思ったのです。けれどネット上に、マイエルリンクというクールなアニメキャラ?があったので、「う~ん、どちらだろう?」とわからなかったのです。やはり「うたかたの恋」でしたか!ルドルフとマリーの死は、心中説と暗殺説がありますが、マリーの遺書が発見されたことで、前者ではないかと思います。そしてマリーは歳の離れたルドルフを愛していたのだなと。早く遺書の全文が和訳されるといいなあ。「ベルばら」に限定せず、ハプスブルク家にも興味があり、特にあの美貌の皇后エリザベートに惹かれます。マイエルリンクさまは「うたかたの恋」に特別な思い入れがあるのですね。映画もご覧になりましたか?
凰稀かなめさんのオスカルはご覧になられましたか?あの方もとてもスタイルがいいですね。既に東宝から来年の『1789』の画像がアップされています。花總さんとのWキャストで、二人がそれぞれどのように役にアプローチするか楽しみです。
私もマイエルリンクさまとのお喋りを楽しんでいます。どうか気兼ねなく、書いてくださいね。こうしてブログに関わっている時間は、しばし日常を離れることができる貴重なひとときです。こちらこそ、皆さまの書き込みで楽しませていただいています。本当にありがとうございます。
絵は綺麗だったけど、コマ割りも何もかも旧作の焼き直しで、新作を読んでる~っていうワクワクを感じられず、残念。
セリフがそらで言えるくらい、旧作は何度も繰り返し読んでいますので。
池田先生、手を抜いちゃった?漫画家本来の仕事から長く離れておられるから?と意地悪な感想を持ってしまいました。
後編で、新しいコマやセリフや展開を期待しています。
まさか歌って頂けるとは! 感激です (^o^)/
私は憧れのスターさんが退団して以来20年近く宝塚を観ることはありませんでしたが、数年前に娘が突然宝塚ファンになったり、身近に宝塚ファンの人が増えてきた事もあり、 少し宝塚に戻りつつあります。
宙組さんの『風と共・・』はテレビで観ました。
今の宝塚の男役さんは、何処アイドル的で、昔とは観客に求められている男役像そのものが違います。 誰もがクラーク・ゲーブルのバトラーを知っている時代と、 映画の『風共』を知らない世代とでは心に描くバトラー像が全く違うので、宝塚の『風共』も、全く別の作品になっているとは思いましたが、 “思っていたより良かったなぁ。これもありなんだろうな!” と、少し寂しい思いも抱えつつ観ておりました。
来年は東宝バージョンの『1789』を観劇する予定です。
更に、横道にそれて個人的な話になってしまいますが、りら様がこのblogで紹介して下さっていた マリー・ヴェッツェラの自筆の遺書 嬉しかったです。 遺書の発見の話は私も知っていましたが、まさかベルばらファンの方のblogでその話が出るとは思っていませんでしたから・・
「Mayerling」宝塚では「マイエルリンク」と読んでいた為そうしました。 アカウントが地名なんてどうかと思いましたが、『うたかたの恋』は私にとっては想い入れのある作品だったのです。
宝塚の『ベルばら』は、どんどん微妙な進化を続けているようですが、舞台とは別に、凰稀かなめさんが写真集の中でオスカルのドレス姿。 りら様が仰るように、限りなくオスカルに近いように思いました。 彼女のメイクは、あくまでも舞台にのった時用のメイクですから、アップの写真やテレビで観る映像は正直やり過ぎ感が否めませんけどね・・ 凰稀さんは、本来素顔が一番美しいと思います。 来年の『1789』ではアントワネットですね。 お歌など不安要素もありますが、素晴らしく豪華で美しく、民衆の憎悪の対象としてのアントワネットとしてはいけるのかな?
無駄話ばかりで申し訳ありません。
りら様のblogには、『ベルばら』だけでなく、私の思考のツボに嵌る物がたくさん散りばめられていて、毎日ときめかせて頂いています。
でも、慌ただしい時期でもありますし、無理はなさらないようになさってくださいね。
私のくだらないコメントとかは、どうか適当にあしらってくださいませねm(__)m。
マイエルリンク
>宝塚の『風と共に・・』には、原作にないキャラクターが出てきます。結構重要な役所ですが・・
マイエルリンクさま、私も宝塚の「風共」を見たことがあります。スカーレットⅡといって、スカーレットの心の声を代弁する役ですよね。♪あなたが笑う時、私は泣く 私とあなたは裏表♪と歌いながら、ⅠとⅡは最初は反発し合うものの、最終的には理解して互いに手を握り合う。つまりあの「謎の女性」は、オスカルの心の声---それもあり得ますね。しかもオスカルにしか見えない。最後、両者はがっちりと抱き合い、1つになる。
秘密結社の場面が気になります。あれは何でしょうね?
マイエルリンクさま、最近は宝塚をご覧になりませんか?「風共」は昨年再演され、今年NHK BSで、放送がありました。
>サイズが大きいと絵が一層、絢爛豪華に見えるのだな~としみじみ感じました!建物の装飾や床の光沢、貴婦人たちのドレスのレースの細部に至るまで緻密に描かれていらっしゃる・・
そうなんですよね。マーガレットサイズだと、階段や鏡の間のシーンが、とても迫力があって見ごたえがあります。謎の女性が「これから お前が知らなかった苦しみが始まるのだ」と言う場面は、怖くなってきます。池田先生の絵が、新作エピソードを描くたびに、どんどん輝きを増しているように思えます。
>塾の社会の答案用紙の裏側に(早く解答が済んだため暇を持て余して...)OA二人が抱擁するシーンの絵を大きく描いてそれを消し忘れて提出してしまい
まいさま、テスト用紙の裏にそのシーンをさらっと描いたということは、既に何度か描いていたのでしょうか?それもオスカル一人ではなく、アンドレとの抱擁シーン!憧れの先生に見られたなら、恥ずかしかったでしょうね。でもそれも今は良い思い出。その先生、今、どうされているでしょう?
>楽しいクリスマスをお過ごしください(*‘∀‘)私もピアノ演奏頑張ります!
まいさま、毎日2時間練習を続けていらっしゃいますか?曲は仕上がってきていますか?急に寒くなってきましたので、風邪に気をつけてくださいね。25日は平日の金曜日。私はいつもどおり仕事してから、忘年会です。
まいさま、23日は楽しいひと時をお過ごしくださいね。
前編。オスカルの内面の揺れにスポットがあたってるんですね。
話は逸れますが、私、20歳頃まで宝塚のファンでした。 特に後半はあるスターさん(アンドレを演じた事もある方です)に憧れていまして、 最近になって、又、その方の舞台を観に行くようになりました。
昨日の朝、思い出したように、その方が宝塚時代に出演した「風と共に去りぬ』のDVDを流しながら掃除とかをしていまして・・・
そのせいもあってか、エピソード7を読んで
「あっ! あの少女はそういう事かなU+2049U+FE0E」
と思ったんです。
宝塚の『風と共に・・』には、原作にないキャラクターが出てきます。結構重要な役所ですが・・
何だかもどかしい表現で申し訳ありませんが、 もちろん、私の勝手な解釈ですから、まちがってるかもしれませんが・・^^;
マイエルリンク
私も頭が固い方なので次号を楽しみに待っていたいと思います。
新しい雑誌を手に取ると、中学受験勉強の最中にベルばらをこっそり購入して読んでいたのが見つかって、去年亡くなった母に随分ひどく怒られた当時のことまで思い出してしまいました。塾の社会の答案用紙の裏側に(早く解答が済んだため暇を持て余して...)OA二人が抱擁するシーンの絵を大きく描いてそれを消し忘れて提出してしまい、採点済みのテストを返されるときに若い社会科の先生が「おい何だ...これは~!」って赤面しながら答案用紙を返してくれたことも鮮明に記憶に残っています。(私、その、塾の先生に恋愛感情を抱いていたので恥ずかしくて困りました...懐しいです。)
すみません、エピソード内容と話が乖離しましたね(^-^;
楽しいクリスマスをお過ごしください(*‘∀‘)私もピアノ演奏頑張ります!
>池田先生の絵は、ますますなめらかに美しくなりましたね
表紙も扉絵も、オスカルの顔に、とても女性的な柔らかい雰囲気が加わっていると思いました。アントワネットが初めてヴェルサイユ宮殿鏡の間に登場する場面が、建物描写も人物描写も豪華できれいです。これは文庫本サイズではなく、雑誌サイズで読まないと、迫力が伝わりませんね。
>オスカルさまは、いつ頃から男として育てられ生きていく事に違和感を感じていたのかな
いつごろでしょうね?後編で明らかになるでしょうか?
>謎の女姓は、アンドレの妻になった回の扉絵のマドモアゼル・オスカルそのままなので…
子ども時代のオスカルとアンドレが盛装して、オスカルが髪をアップにしてドレスを着て、ちょこんとお辞儀している絵ですよね?あの女性が、後編でオスカルにどう絡んでくるでしょうね?
>謎も何も、まんまじゃないですか!!先読めちゃいますよ~
すみません、勘が鈍くて(笑)。もうこのあとのストーリー展開は、だいたいおわかりなのですね。私は今年の年末年始は、ああだこうだと悩みながら、次号の発売を待ちます。「ばかだなぁ。」と笑ってやってください。
池田先生の絵は、ますますなめらかに美しくなりましたね!
懐かしい場面に、ワクワクしながら読んだ子どもの頃を思い出しました。
子どもの時は気にならなかったけど、再読して気になった「オスカルさまは、いつ頃から男として育てられ生きていく事に違和感を感じていたのかな?」が描かれていると思いました。
謎の女姓は、アンドレの妻になった回の扉絵のマドモアゼル・オスカルそのままなので…
先読めちゃいますよ~