Vばら 

ある少女漫画を元に、エッセーと創作を書きました。原作者様および出版社とは一切関係はありません。

アニばら・最終回

2016-02-11 14:06:43 | つぶやき

 昨年5月から始まった再放送が、とうとう昨日で終わってしまった。前回放送の39話があまりにつらく切なくて…。最終回はオスカルが集中砲火を浴びるシーンからスタート。

 激しい戦いのさなか、一羽の鳥が空を舞う。アンドレの生まれ変わりだろうか?一人では天に昇らず、オスカルを見守り、共に神に召されようとその時を待っているのだろうか?その短い一瞬を突いて、敵はオスカルに銃を向ける。

 

 お願い、もうそんなに撃たないで…原作でもアニメでもオスカルはこれでもかというくらい集中的に銃弾を体に受ける。助かる見込みはない。オスカルはその時を安らかに迎える。もはやこの世でやり残したことはない。静かに「アデュー」と一言。死後もなお、ずっと彼女のそばで見守っていたであろうアンドレと共に天に昇っていく。ロザリーやアランなど残される人たちは悲しいが、オスカルは「これでようやくすべてから解放される。これからはアンドレを愛し彼に愛され、誰にも邪魔されず自由に思いのまま生きることができる。」と安堵した気持ちと、自分に課せられた使命をやり遂げた達成感に満たされて、神の国へ向かって行っただろう。

 7月14日以降アントワネットは試練の道を歩む。飢えた民衆たちがヴェルサイユ宮殿めがけて押しかける。バルコニーから優雅にお辞儀をし、彼らをひれ伏させるアントワネット。実際の彼女はあの時、猛り狂った民衆を鎮めてしまう不思議なオーラを放っていたに違いない。

 牢獄でロザリーと再会し、オスカルの思い出話をして束の間心を癒すアントワネット。この場面が好き。光のささない独房で、人間らしい暖かな気持ちになれる貴重な瞬間は見ていてホッとする。

 アニばらと原作漫画の違いにこれまで違和感を覚えていたのだが、今回再放送を見終えて「アニばらの解釈もまたありだな。」と思えるようになった。お話がラストが近づくにつれ、オスカルを美化しすぎず、フランス革命を客観的に描こうとしているように感じられた。放送が終わってしまい寂しくなるなぁ。

 読んでくださり、ありがとうございます。



2 コメント

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りら様 (marine)
2016-02-12 20:48:55
こんばんは。
ついに終わってしまいましたね。
どうしても、白い鳥(鳩?)に気を取られて、バスティーユの白旗を見ず…というのが納得できませんが、アントワネットがロザリーにオスカルの話をねだるシーンはとても好きです。原作にはなかったけど、あってほしいなぁと思っていたので。
こうして見ると、アニばらにも良いところはありましたよね。

ところでりら様、ワイヤーモードとは何だろう?と思って調べてみたら(存じ上げませんでした!)、とても素敵です!アクセサリーも貴○製作所などでパーツを買ってたまに作るのですが、比較にならないほど緻密でエレガントなジュエリーですね。講師の資格も取られるとのこと。お仕事と平行して何かの資格を取るというのは大変だと思います。趣味だけにしてしまうのももったいないですね。

オスカル星の瞬間は、りら様のブログで知りまして(^_^;)本は未見です。
新作で辻褄の合わない部分も多々あるので(オスカルの姉妹の名前とか)、作者よりもファンの方が、読み込んで詳しいと思います。でも付いてる編集者の方はファン並みに熟知しておいてほしいものです(大先生だと聞く耳持たないかもですが)。

今年のバレンタインは、先日お菓子教室で習ったオレンジピール入りのチョコレートパウンドケーキと、去年習ったラムレーズンの生チョコにしようと思っています。プラス、娘の友チョコ作りの手伝いをします。あ、オランジェットも作ります(*´∀`)。

ピアフの記事も興味深かったです。壮絶な人生と初めて知りました。
まい様おすすめの曲は、とても哀愁漂う美しい旋律で切なくなりますね。いつか娘に弾いてもらいたいです(^^)(今はドビュッシーのアラベスク二番と格闘中です)。

いつもいつも長くなり失礼しました。
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marineさま (りら)
2016-02-12 22:45:34
 コメントをありがとうございます。
 
 五代さんがいなくなり、今度は「アニばら」再放送が終了。寂しいですね。

>どうしても、白い鳥(鳩?)に気を取られて、バスティーユの白旗を見ず…というのが納得できませんが

 出崎ディレクターには、何かお考えがあって、原作とは違うあのような死の場面になったのでしょう。けれど原作をこよなく愛する者としては、やや惜しい気もします。アンドレの死も、あの描き方でないとダメなのか疑問です。

 ワイヤーモードのアクセサリー作りは、一種の工作です。テグスではなく、さまざまな太さのワイヤーを使ってビーズを繋げたり、曲げたりして形を作ります。marineさまも時々、キットを購入してビーズアクセサリーを作られるのですね。作っている時の、無になれる時間が好きです。雑念を捨て、ただビーズと向きあうその時間が、愛おしくもあります。「ベルばら」もそうですが、日常を離れられる時間って本当に貴重です。

>でも付いてる編集者の方はファン並みに熟知しておいてほしいものです

 「ベルばら」執筆当時、編集部の意見にマンガ家は絶対服従だったようですが、今は編集部のほうが池田先生に気を遣っているでしょう。編集者は年齢差もあって、言いづらいことを言えないのだろうなと思います。

>先日お菓子教室で習ったオレンジピール入りのチョコレートパウンドケーキと、去年習ったラムレーズンの生チョコにしようと思っています

 marineさま、お料理教室に通われているのですか!私もその昔、ベ○ーホー○の教室に通いましたが、毎回試食しているだけで、調理テクニックは身に付きませんでした。オレンジピール入りのチョコレートパウンドケーキは、酸っぱさと甘さがいい具合に口の中で溶けあいそう。ラムレーズンの生チョコは大人のお味ですね。この週末、marineさまのおうちのキッチンは、甘い香りで満たされますね。お嬢さまの友チョコは、いくつ作られるのですか?友チョコはもちろんのこと、本命の男の子のためには作らないのでしょうか?明日から気温が上昇するようです。せっかくのチョコレートがドロドロになりませんように。長文、お気になさらないでください。いつも楽しく読ませていただいてます。
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