
「外伝 黒衣の伯爵夫人」で、「ベルばら」に初登場したル・ルー。さすがフランスの女の子。6歳にして身だしなみとして高価な香水を振りかけている。6歳のおちびちゃんにはちょっと早すぎるけれど、ジャン・デプレの「バラ・ベルサイユ」。
ロザリーが「あら いいにおいね」と話しかけると、「うふん 身だしなみ」と答えてその場でシューッと吹きかける。
大人の集まりにしゃしゃり出てくるものだから、母親であるオルタンスが場外へ連れ出してしまう。
ル・ルー御愛用のジャン・デプレ(Jean Desprez)の バラ・ベルサイユ(Bal a Versailles)
最近デパートなどで見かけない。成田空港の免税ショップにもあったかどうか?けれどオークションやネット・ショッピングでは、数多く取引されている。これをル・ルーちゃんは、惜しみなく使っていたかというと、実はそうでなく----。
ジャン・デプレは1898年1月7日、パリの調香師の家系に生まれる。調香技術を学び、、華やかなベルサイユの舞踏会に集まるドレスアップした人々を連想させる香り「バラ・ベルサイユ」を、1962年に発売。「バラ・ベルサイユ」とは「ベルサイユの舞踏会」の意味。私は10代の頃だったか、一度だけこの香水をお店で手首に吹きかけ、香りを嗅いだことがある。濃厚で好みではなかった。(300種もの天然香料を合わせたらしい。)それっきりこの香水とは縁がない。特に最近はお見かけしないので試しようがないのが残念。今ならどんなふうに感じるかな?
1990年に一度廃盤になったが、2001年に復活し再販売。ボトルの絵はフラゴナール。ジャン・デプレは1973年、75歳で亡くなる。
そんなわけで、ル・ルーが生きた時代にはまだ「バラ・ベルサイユ」は存在しなかった。けれどそこは池田先生、茶目っ気たっぷりにル・ルーに「バラ・ベルサイユ」の愛用者になっていただく。ル・ルーはきっとオルタンスの鏡台から香水を拝借し、大人になった気分で自分に吹きかけていたのだろう。6歳らしからぬ大人の香り。でも本人はレディのたしなみとして、使用している。そこが可愛い。ゼクシィのダンドリBOOKでは、アンドレがサプライズゲストとして招待したル・ルー。ル・ルーから見ればオスカルは「おばさん」に当たるが、絶対にそんな言葉を使わず「オスカルおねえちゃま」と呼びかける。これから描く池田先生の新作絵本やエピソードに、ル・ルーは登場するだろうか?「アラン編」ではずいぶんきれいに成長しており、アンドレの予想は見事に外れたっけ。オルタンスと共に国外に亡命し、新たな地でしっかりと生きていっただろうか?新作エピソード「ル・ルー編」を読みたい。
読んでくださり、ありがとうございます。
「黒衣の伯爵夫人」って、とても洒落ていると思うのです。池田先生の絵が非常に美しく、オスカルが時折とても女性的な表情を見せます。それが軍人の時と対照的で、思わず見入ってしまいます。
ル・ルーを今後、池田先生がどのように描いていくか、注目したいと思います。
時の流れで、デパートに香水コーナーを出店していた会社自体が無くなりました。コスメ等の展開が無いブランドは、香りを確かめて買うのは難しいかもしれません。
美しいボトルは、たとえ好みの香りでなかったとしても心ひかれます。グッズと同じですね!いつか、訳ありや中古でなく出合えたら…
その前に、似合う人になれるよう精進ですね(笑)
香水瓶って、おしゃれなデザインのものが多くて、使い終わっても捨てずに飾っておきたいです。香りを楽しむ心のゆとりって大事だなぁ。
シャネルの5番を身にまとってベッドに入る---自分には一生無縁かな?贅沢な夢が見られそうです。