
宝塚歌劇団花組が8月9日から8月16日まで、台湾で「ベルサイユのばら」を公演している。さすが世界の「ベルばら」。ところが初日の舞台で、本来なら泣ける場面で、観客が想定外の反応を示した。
宝塚の「ベルばら」は昭和の初演以来、その時々のトップスターの持ち味を生かし、「オスカルとアンドレ編」「フェルゼン編」「フェルゼンとマリー・アントワネット編」など、ヴァージョンを変えながら上演を重ねてきた。けれど要所要所の演出は、初演以来大きな変更はない。マイナーチェンジは上演のたびに行っている。
アンドレが撃たれて亡くなる場面。原作では馬上で咳き込むオスカルを気遣い、彼女のほうを振り向き駆け寄ろうとした時、敵の銃撃を受けてしまう。しかし宝塚ではアンドレは橋の上にいて、下にいるオスカルに危険を告げようとしたその時銃弾を浴びる。オスカルがどこにいるのか、一生懸命目で追いながら途切れ途切れに、息も絶え絶えに「「ブロンドの髪 ひるがえし 青い瞳のその姿---」と、彼女を讃える歌を歌うアンドレ。涙しながら舞台を見た人もいるのではないだろうか?ところが台湾公演の初日、この場面で客席から笑いが起きた。最初は小さな笑いが、だんだんと大きな笑いに変わっていった アンドレを演じていた芹香斗亜(せりか とあ)さんは、驚いただろう。けれど動揺を見せてはいけない。翌日からこの場面の演出・演技が変わったという。いったいどんなふうに変わったのか?そしてなぜ台湾の人は、この場面で笑ったのか?同じアジア人でも受けとめ方は違うのだなぁ。でもよりによって、アンドレが亡くなる場面で笑いが起きるとは!台湾の方にその理由を聞いてみたい。次の写真は芹香さん演じるアンドレが撃たれた後、一生懸命オスカルを見つけようとする場面。
8月20日に、全国のいくつかの映画館で台湾公演の模様が上映される。興味のある方はご覧ください。詳しくは次をクリックしてください。
http://kageki.hankyu.co.jp/news/20150710_003.html
こちらはフェルゼン。演じているのは明日海(あすみ)りおさん。
バスティーユ陥落に向け、衛兵隊を率いて戦うオスカル。演じているのは柚香 光(ゆずか れい)さん。本当なら衛兵隊長の軍服は青だと思うけれど、まあそこは拘らないでおきます。
フェルゼンとアントワネットの人目を忍ぶ逢瀬。アントワネットを演じているのは花乃(かの)まりあさん。
読んでくださり、ありがとうございます。
みぃさま、観劇後の記念撮影は、おそらく今ならあり得ないと思います。いい時代でしたね。あまり間隔をあけずに「ベルばら」を再演するのは、どうなのかなあと思うこの頃です。
テンションが一気に下がって、オスカルさまが汚された様で、悲しかったです。
一昨年から再び観に行きましたが、相変わらずで…(涙)
その頃のその地方の修学旅行は、京都・大阪・宝塚・奈良がお決まりのコースでした。演目が運良く「ベルばら」だったのです。同じ頃に皆行くので、同級生で観ていない子いるかなぁ?位です。
山奥の中学は当時の宝塚の理事の一人の母校で、観劇後舞台上で出演した全部のジェンヌさんに囲まれて記念撮影していました。保健室の先生に写真を見せてもらい、羨ましかったのを覚えています。
>「私も平凡な幸せが欲しい…」DVDにクスクス笑い声が入っています。
今宵一夜の場面、これまでもオスカルがアンドレに命令口調で「私を抱け」と言うヴァージョンがありました。みぃさまがおっしゃるように、「原作のオスカルなら、こんな言い方はしない。」と思ったものです。男性演出家のせいなのでしょうか?あの場面、原作通りにやればいいのに---といつも思うのですが。
10代の若者たちは、あのラブシーンに照れもあり、それが笑いとなったのかもしれません。
修学旅行で「ベルばら」をご覧になったとは、ラッキーですね。当時もチケットを取るのがかなり大変だったはず。今はいい思い出ですね。
台湾の方にとってどこが笑いのツボだったのでしょうか?
実は私も爆笑してしまった過去があります。
中学の修学旅行が「ベルばら」でラインダンスに…約400人が開演に間に合わず、しかも大爆笑!(ほぼ全員初ラインダンスで…)同じ日に観劇された方、初舞台生だった専科の夏美ようさん、ごめんなさい。歳が~(笑)その頃はそんな地方に住んでいました。
榛名アンドレ、安奈オスカルも笑われていますね。「今夜一夜…」のクライマックスシーンで。「私も平凡な幸せが欲しい…」DVDにクスクス笑い声が入っています。当時テレビで見て、「オスカルさま絶対にこんなこと言わない!」子ども心に思っていましたから。