聖母マリアの礼拝堂にはジャン=バティスト・ピガール(1714-1785)によって作成された《聖母子像》(1774)が置かれています。
(2021年11月撮影i-phone11pro)
この作品よく見てくださいね、渦巻くように溶岩のように湧き上がる岩の上に聖母子は立っています、そして母子の後ろには光が幾方向にもにも放射されています。
そしてさらによく見てください、そうです聖母の足元を、蛇を踏みつけていますね、遥か旧約聖書の初めに神がアダムとイブを楽園から追放した際の張本人そそのかしの蛇、いいかえれば原罪を人間に背負わせた蛇がそこに彫られています。
この非常にドラマチックな光景は何世紀にもわたって信者の心に、いや信者ではない人達の心にすらその存在を焼き付けてきたに違いありません。
(2021年11月撮影i-phone11pro)
そして聖母子像は4本の大理石の飾り柱とドームのフレスコ画に届かんとする天使が配された装飾の中に臨めます、完成された総合芸術と言えます。
前回お話するのを忘れてしまいましたが、この聖母子像の上にあるステンドグラスは、《栄光なる復活したキリストの昇天》(1672)という作品です。