『西行物語屏風』(江戸時代 17世紀)
六曲一双 紙本金地着色 左雙
この屏風は平安時代の歌人『西行』を描いたものです。
作者は『土佐派』の絵師と言われています。
この面は『西行』が熊野路を旅している時に斎垣に和歌を書き付けている図です。
(美術館説明書きによる)
どこかの小さな社でしょう、桜の花でしょうか、彼が思わずその景色に、
一句生垣に和歌を書き付けているところでしょう。
全体の右上に社の森が丁寧に書き込まれています、とても繊細ですね。
『西行』が和歌を書き込むさまが丹念に書き込まれています。
右下にはまた違う集落が見えています。
五と六の面です。画面全体に荒涼とした原野が広がります。
右上には焼き討ちに合った家でしょうか、その右下には
打ち捨てられたような田んぼが見えます。
そしてさらにその右下には3人の旅人が見えます。
すれ違う旅人の様子が表情も豊かに描かれています。
下手からくる旅人の一人が話しかけています、道を聞いているのでしょうか?
あれ、もう一人は小鼻かんでいます、こんなところまで詳細に書かれています。