2019年10月訪問
この教会の雰囲気を支配するものは サン・シルピス教会 パリ
始めてこの教会の中に一歩踏み込んだ時の感触を10年たった今でも鮮明に覚えています。
そしてその感触は、何回この入り口をくぐってもそのたびに
私に何かを訴えかけてきます。
旅をしてたくさんの教会を見てきました、『サン・ピエトロ大聖堂』のように巨大で、
飾を尽くした空間もあります。
見渡す限り貴重な美術品と装飾が目にとまらない角度はないぐらいです。
『サン・シルピス教会』は荘厳ではありますが決して派手な教会ではありません。
身廊はそれほど大きくないので、ドームの中心の照明と
高い壁にあけれらた明り取りで室内はじゅうぶん明るくなっています。
聖歌隊席と主祭壇の空間に配された柱に素晴らしい彫刻が5体置かれています。
それぞれが何かにかしづくように置かれているんです。
その奥後背にある美しい《聖母子像》を見ることになります。
そして気が付きます。
「そうか、この聖母子像がこの空間の感触を作り出しているのか。」
岩の上にスクット立つ聖母の姿そしてその慈しみを含んだ顔。
そこにどうしても視線がいってしまします。
クリスチャンではない私でもっ手を合わせたくなる空間です。