i 、soloist of ayami yasuyho。制作も大詰めです。
自分の中に本当の自分がいる、というテーマで出発しました。
栃本は今までの人生の危機的状況のなかで出会った「ほんとうのじぶん」というものを信じています。
それをこの作品でおもてに出したいと考えています。
しかしそれは簡単に、スッとは出ません。
危機的状況の場合はそれは『危機』なので、その時の人間の本能のようなものが作動して出てきたかもしれません。
しかし本当の自分というものは隠蔽されています。
それを出す回路は単純ではなく、自分のなかのリミッターのようなものを解放することが必要なのかもしれません。
今栃本はそのリミッターを外すことについて取り組んでいます。
バレエを経験してきたものにとっては難しい作業です。伝統のフォルムがあるものはその型をなぞれば外側からそのように認識されます。あとは中身を充実していく作業をしていきます。でも『i』にはそういった型はありません。リミッターを外すやり方は自分で発明するしかないのです。
しかし誰しも本当の自分というものに向かい合う勇気を持つことは難しいものです。自分のことをなぁなぁで片付けたりするのが人生だと思っていたりする人もいるでしょう。
しかし人間の人生は有限です。自分のなかにどういう自分がいるのか、本音とはなにか。
栃本はそこに触れることに自分で隠蔽した回路を外していくでしょう。
3月11日金曜日、偶然ですが東北の震災の日です。
ぜひみなさまのお越しをお待ちしております。