ブックメモリー

とりとめなく書いてます(/・ω・)/ブーン
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おばけを見た話ーまた来るならランチ時にー

2019年11月06日 18時34分50秒 | 体験


タイトルには「おばけ」と書いてしまったが少々不正確かもしれない。
正確には「地球外生命体のようなもの」だった。

もう○年前になる。中学生だった私は懲りずに定期テストの一夜漬けに励んでいた。
本格的に暑くなる少し前、夜とても過ごしやすい時期だったことを覚えている。
やっと諦めのついた深夜、正確な時間は忘れてしまったがもう寝ようと電気を消し、当時はCDラジカセで音楽を掛けながら寝るのが好きだったため、切タイマーセットを忘れずにスイッチをいれる。

ウケを狙いたいわけではなく、そのとき丁度―今も大好きなのですが―GLAYにはまっていた。発音だけとはいえなんと言う偶然だろう。
流れていた曲は「グロリアス」だったか「とまどい」だったか・・・そう言われると「Be With You」だった、そんな気もする。「Way of Difference」は時期が違う・・・
ともかく、彼(あるいは彼女)ははじめ、天井に居た。
さて、寝るかと仰向けにベッドに横になってふと天井を見上げると、透明なアメーバがうねうねとそこを這っていた。

私はとまどった
人間、あまりにも予想外なことが起きるとどうもとまどうらしい。
不思議と怖いという感覚はなく、彼(あるいは彼女)の動向を目でおう。彼(あるいは彼女)は天井から今度は壁側面にうねうねと這い続ける。
どうも私の近くに来ようとしているらしい。
そこで私ははっとして、一応逃げようと思いたった。ベッドから抜け出し、父と母のいる寝室に行った。
私がドアを開けるとと同時に、些細な物音でもすぐに目を覚ましてしまう母が、イラッとした様子で目を開ける。
どうしたの、という母に私はいう。
「母さん、おばけが居た
「・・・・・・・・・・」
母は、いよいよこいつはダメだという顔をしたがその晩は一応横で寝かせてくれた。
その行動を考えると、私はやはり怖かったのだ。さきほどとまどったと言ったがそれは恐怖のメーターを振り切ったためだったのだろう。

よく朝起きて日差しが差し込む部屋にいくと、もちろんもう彼(あるいは彼女)はいなかった。
結果、中学生なのにお化けに怯えて親の布団で寝たという恥ずかしい事実だけが残ったのである。

彼(あるいは彼女)がなぜそのとき私に会いに来たのか。
もし悪意がないのであれば今またやってきて聞かせてほしいな、とふとこの出来事を思い出して思った。
だが一つお願いがある。
来るなら夜ではなく、昼にして欲しいのだ。平日ならランチ時だ。
怖いからではなく、私はいま夜は週7日死んだ魚のように寝ている。夜更かしなどできる体ではない。
例え揺さぶられようと気が付くことができないのが申し訳ないからだ。
それから一応仕事していて、お昼休み以外はなかなか私的な行動を起こすことが難しい。
来てもらうからにはお茶ぐらいお出ししたいので事前の連絡もどうぞお忘れなく。


※ちなみに彼(あるいは彼女)が「私は地球外生命体です」と名乗ったわけではない。
地球内生命体であるかもしれなかった、とこの文章を書いている中で気が付いたので「地球外生命体のようなもの」と記すことにする。

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