ブックメモリー

とりとめなく書いてます(/・ω・)/ブーン
読んだ本の感想、作家について、日々考えていることなどなど。

圧力鍋と私ー世代を超えた呪いー

2019年10月31日 18時22分29秒 | 体験

※圧力鍋は使い方さえ間違えなければ大変便利な調理道具です
また、私が圧力鍋を使いたくてしかたないということを心の片隅に置いていただければ幸いです。
いかなる圧力鍋も否定する気はありません。
以下は半分ネタです。皆さまは楽しい圧力鍋ライフをお送りください。


私は呪いにかかっている。

それは、圧力鍋を使うことができない呪いである。
この魔法のような調理器具を使えない呪いを私にもたらしたのは何を隠そう私の実の母だ。
しかし当の彼女は圧力鍋を使いこなす。
なぜか。それは、彼女が私に呪いを移したからだ・・・あまりにも有名な映画『リング』(原作は小説。鈴木光司著)のようではないか。
なんと恐ろしいことだろう、彼女は圧力鍋を使いたいがために娘の私を犠牲にしたのだ。

・・・そのとき、鍋が爆発したのよ。爆発してバーンて・・・鍋が垂直に真上に吹っ飛んでね、それからね、
お米がわあって同じく真上に吹っ飛んだの。お米粒がね、換気口に張り付いて・・・からっからに干からびてもしばらく落ちなくってね・・・本当に本当に怖かったわ・・・

これは母から聞かされた母の母(つまり祖母)の圧力鍋失敗談である。
この母の思い出話で、私は呪いにかかってしまった。聞いた瞬間その場にいた筈もない私がまるで実際現場を見たかのような鮮明な映像が頭の中を駆け巡った。
以後、私は圧力鍋を見ると酷く怯えるようになった。

冷たい言い方になるが、非は祖母にある。
聞くところによると祖母は単純に使用方法をミスったらしい。鍋蓋が横ではなく上に吹っ飛んだだけ儲けものだろう。
そう、圧力鍋は悪くない。だからこそ(恐らく壊れたその祖母の)圧力鍋は無念だっただろう。
それで、せっかくなので私たちを呪うことにしたのだ。

今となっては激しく後悔しているのだが、私はこの呪いを職場の人に移してしまったことがある。
しかし移したはずなのに、私の呪いは母とは違い、解けなかった。
なんていうことだろう。これでは本当に『リング』と『らせん』まんまのオチである。
※『らせん』も鈴木光司著。気になる方は映画も良いですが、ぜひ小説もどうぞ。

私は今でも旦那が使いこなす様子を少し離れたところからそっと見守っている。この呪いはいつ解けるのだろう。
否、それより・・・私は友達や子供にこの話をせず、一生を終えられるだろうか。
もはや私は呪いを移せない。この呪いは変質して耐性をつけてしまい、感染させてももう私がいち抜けできるわけではない。
でもどうしたらいい。私は圧力鍋を使いたい・・・野菜がすべてとろっとろにとけこんだカレーを作りたい。
この「ループ」から、私はいつ抜け出すことができるのだろう。

うっかりブログに公開してしまったが・・・別に悪意はないのだ。
たぶん。

さじを投げられがちな僕ら―ある左利きの愚痴―

2019年10月30日 21時37分02秒 | 体験

以下はあくまで一個人の体験と愚痴です。
すべての左利きが当てはまるわけではないということにご留意ください。

「ほら、お箸を持つ方の手だよ」
幼い頃ことあるごとにこの言葉をかけらた。これによって私の脳みそは混乱して崩壊し、以後治ることはなかった。
よって今でも「右だよ右みて右!」などと言葉で言われても一瞬では判断つかず、高い確率で左を向く。
※しつこいようですか一個人の体験です

ただ一世代上の人からは「左腕を縛られて矯正された」などというシャレにならない弾圧の話をまだ聞くことができる。
ギッ○ョは差別用語らしいが、基本的には明らかな悪意を持ってその言葉を投げかけられたことがないためこの言葉によって差別されたという感覚はないに等しい。
しかし、不便な点と勘違いされている点は多いにある。
左利きだからと言って頭が良いわけではないし、魔球を投げられるわけでもない。バッティングセンターでは年中不遇である。右バッターが右バッター専用ボックスが空いているのに左右兼用のバッターボックスを使用しているところを見ると実に切ない気分にさせられる。
個人的に一番つらいのは、銀行や郵便局にて伸びる紐のようなもので固定されているボールペン。そう簡単に字が書けると思ったら大間違いだぜ、という強い悪意すら感じさせるそれは悪筆な私の文字をさらに酷くするのだ。

しかし、配慮配慮と言われる世の中だが、別に特別扱いをしてほしいというわけではない。
私はただただおとなしく社会に溶け込みたいだけだ。
だからバッセンで左利き用のボックスを増やして欲しいだとか、左利き専用改札を作ってほしいだとかそんなことを訴えたいわけではない。
採血や予防接種のときに利き腕に針を刺されるのも慣れている。
そんな私が言いたいことはただ一つ。
どうかみなさん、何かを左利きから教えて欲しいと言われたときに「あ、左利きかぁ・・・」と身構えないで欲しい。
運動靴の蝶結び、服の着方、はさみの持ち方などなど、何か手仕事を教えなければならないとき、どうか身構えないでほしい
「左利きじゃないからわからない」とさじを投げられるのが一番寂しいのだ。

私はひっそりと右利き社会に溶け込んでいる。
そう、私はもうおおよそ右利き仕様に順応しているのだ。どちらからでも開けられる、そんな冷蔵庫を出されたとしても右利きの人と同じ方向で開けるし、左利き用ハサミの方が使いづらい。


もし左利きから何か手仕事を教えて欲しいと言われたら、特別配慮は必要ないのです。身構えなくても大丈夫。
いつも通りの手順を見せていただければ問題ないのです。
それではどうぞ、改めてよろしくお願いいたします。

そう、左利きはあなたのすぐそばにいるのです。


2019-10-30 21:37:02 初投稿
2019-11-13 18:20:41 追記・修正

ファンの定義ー小説家編(仮)ー

2019年10月29日 21時25分18秒 | 読書

ファンの定義」についてずっと前から悩んでいる。
ブックメモリーなどというたいそうなブログ名にしておいてまだまともに本のことに触れていないのはこれも原因だ。
と、言い訳をしておく。

そもそも私ごときが批評をしていいのか・・・と悩んだときに必ず「私はこの小説家のファンなのだろうか?」と同時に悩む。
ぐるぐるその思考から抜け出せず、抜け出そうともせずくだらない妄想ばかりをブログにアップしているこの状況はやはりよくない。
そこで、自分なりの「ファンの定義(小説家編)」を作ろうと思う。
まだ(仮)だが以下の通りである。

小作家編(仮) ①~④をすべて満たしていること。

①作家の名前を認識している。
1)外国人作家のミドルネーム(や父称それに準じるもの)、ファーストネーム等はオマケで知らなくても良いこととする。
例:レフ・ニコラエヴィチ・トルストイ、スティーブン・エドウィン・キング等
②その作家が好きである。
③5編以上、初めから終わりまで読んだことがある。
1)世間で評価されているあるいはその作家の代表作を含んでいる必要はないこととする
2)5冊未満しか作品がない場合はすべて読んでいること。
④その作家の作品を5冊以上購入したことがある。
1)できれば新品が望ましいが絶版本などもあるため中古本も含む。
2)購入した本については途中で挫折しても数に含めることができることとする。
3)図書館で借りて読んだ本についてはカウントできることとするが、挫折した場合はノーカウントとする。また図書館の本を含める場合はかならず1冊以上は購入した本を含めること。すべて図書館で借りた場合は不可。
4)刊行本が5冊に満たない、あるいは手に入れること・借りることなどが極めて難しい場合はこの限りでない。
5)『○○をテーマにした短編集』なども含めることができるが、0・5冊カウント

<その他>
・ある1冊を読んで感銘を受け、他の作品はあえて読みたくないなどという場合は「その作家のファン」ではなく「その作品を崇拝してる状態」とする。


さて・・・本棚を整理しなければならない。
私がファンである作家は何人いるのだろう?

2019-10-29 21:25:18 初投稿
2019-10-30 20:49:57 追加・修正





宇宙人に住所を聞かれたらーイケてるボイスのご近所さんー

2019年10月28日 20時00分17秒 | 雑記


宇宙人に住所を聞かれたらなんと答えれば良いだろう。

相手は宇宙の住人だ。世界を通り越し文字通り宇宙規模でものごとを考えなければならない。
と・・・私も最初は身構えていた。

そこで見栄を張って緯度と経度で自宅を伝える。正確にはネットで検索して紙に書き写した意味不明な数字の羅列のメモを渡した。
が、予想に反して宇宙人の反応はとても悪い。これじゃよくわからない、というのだ。
私「そんなこと言ったってこれが一番正確で・・・」
宇宙人「・・・・・」
そこで私はハタと気が付く。宇宙人はもじもじしている。どうも、彼(か彼女)も数字と方位が苦手らしい。UKを起点にしたときにかなり東の方だよ、とも言ってみたがやはりよくわからないようだ。
ここからまっすぐ北の方に進んで・・・とか、3つ目の大きな道を左とか言われれもよくわからない私には彼(か彼女)の気持ちが痛いほどよくわかった。
要するにもっと強烈、わかりやすく何かを訴えてくるものをランドマークにした教え方をしてもらわなければわからないのだ。
もっと目につくなにか、わかりやすい何かだ。

悩ましい宇宙人を前にして私が最初に思い浮かべたスバらしい目印は「可愛いネコちゃんがいる公園の近く」というものだった。
だが喜ばしいことに―と、同時に少々厄介なことに―うちの近所には可愛いネコちゃんがたくさんいる。しかもそんな公園も複数ある。
私は思案する。宇宙人は辛抱強く待ってくれている。
やがて、ひらめいた。

私「イケボのおじさんがいる果物屋さんが近くにあるよ!」
宇宙人「!」

私の近所には個人経営の果物屋さんがある。その店主のおじさんがこれまた、びっくりするほどの美声の持ち主なのだ。

【謎のイケメン】
CV.果物屋のおじさん


初めて聞いた瞬間そんな文字が頭に浮かんだほどだ。
うんうんと宇宙人は頷いた、と同時に私をなじった。どうして最初からそのわかりやすい道案内をしてくれなかったのか、と。
私にも言い分はあるが、素直に謝罪をしておいた。

本当にまた来るかどうかは別として、宇宙人は(たぶん)晴れやかな顔をして宇宙船に乗り込む。
方向音痴というのは世界基準ということがわかって、私も嬉しかった。控えめに窓から手を振ってきた彼(か彼女)に手を振り返す。

今日はそんなことを考えながら、午後いっぱい仕事をしていた。よい天気だったことも相まって、素晴らしく充実した時間だった。