ブックメモリー

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さじを投げられがちな僕ら―ある左利きの愚痴―

2019年10月30日 21時37分02秒 | 体験

以下はあくまで一個人の体験と愚痴です。
すべての左利きが当てはまるわけではないということにご留意ください。

「ほら、お箸を持つ方の手だよ」
幼い頃ことあるごとにこの言葉をかけらた。これによって私の脳みそは混乱して崩壊し、以後治ることはなかった。
よって今でも「右だよ右みて右!」などと言葉で言われても一瞬では判断つかず、高い確率で左を向く。
※しつこいようですか一個人の体験です

ただ一世代上の人からは「左腕を縛られて矯正された」などというシャレにならない弾圧の話をまだ聞くことができる。
ギッ○ョは差別用語らしいが、基本的には明らかな悪意を持ってその言葉を投げかけられたことがないためこの言葉によって差別されたという感覚はないに等しい。
しかし、不便な点と勘違いされている点は多いにある。
左利きだからと言って頭が良いわけではないし、魔球を投げられるわけでもない。バッティングセンターでは年中不遇である。右バッターが右バッター専用ボックスが空いているのに左右兼用のバッターボックスを使用しているところを見ると実に切ない気分にさせられる。
個人的に一番つらいのは、銀行や郵便局にて伸びる紐のようなもので固定されているボールペン。そう簡単に字が書けると思ったら大間違いだぜ、という強い悪意すら感じさせるそれは悪筆な私の文字をさらに酷くするのだ。

しかし、配慮配慮と言われる世の中だが、別に特別扱いをしてほしいというわけではない。
私はただただおとなしく社会に溶け込みたいだけだ。
だからバッセンで左利き用のボックスを増やして欲しいだとか、左利き専用改札を作ってほしいだとかそんなことを訴えたいわけではない。
採血や予防接種のときに利き腕に針を刺されるのも慣れている。
そんな私が言いたいことはただ一つ。
どうかみなさん、何かを左利きから教えて欲しいと言われたときに「あ、左利きかぁ・・・」と身構えないで欲しい。
運動靴の蝶結び、服の着方、はさみの持ち方などなど、何か手仕事を教えなければならないとき、どうか身構えないでほしい
「左利きじゃないからわからない」とさじを投げられるのが一番寂しいのだ。

私はひっそりと右利き社会に溶け込んでいる。
そう、私はもうおおよそ右利き仕様に順応しているのだ。どちらからでも開けられる、そんな冷蔵庫を出されたとしても右利きの人と同じ方向で開けるし、左利き用ハサミの方が使いづらい。


もし左利きから何か手仕事を教えて欲しいと言われたら、特別配慮は必要ないのです。身構えなくても大丈夫。
いつも通りの手順を見せていただければ問題ないのです。
それではどうぞ、改めてよろしくお願いいたします。

そう、左利きはあなたのすぐそばにいるのです。


2019-10-30 21:37:02 初投稿
2019-11-13 18:20:41 追記・修正


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